今日も昨日と同じように、急に雨が降ったりやんだりの繰り返しの天候です。私たちは、このような手の届かない天候のようなものに翻弄されながら、生きる道を探しつづけているのでしょうか。太宰治のパンドラの匣を読み終わりました。その一部を列記します。

「船の出帆は、それはどんな性格のを出帆であっても、必ずなにかしらのかすかな期待を感じさせるものだ。それは大昔から変りのない人間性の一つだ。君はギリシャ神話のパンドラの匣(はこ)という物語をご存知だろう。あけてはならぬ匣をあけたばかりに、病苦、悲哀、嫉妬、貪欲、猜疑、陰険、飢餓、憎悪など、あらゆる不吉の虫が這い出し、空を覆ってぶんぶん飛び廻り、それ以来、人間は永遠に不幸に悶えなければならなくなったが、しかし、その匣の隅に、けし粒ほどの小さな光る石が残っていて、その石に幽かに「希望」という字が書かれていたという話。 それは昔からきまっているのだ。人間に絶望という事はあり得ない。人間は、しばしば希望にあざむかれるが、しかし、また「絶望」という観念にも同様にあざむかれる事がある。正直に言う事にしよう。人間は不幸のどん底につき落とされ、ころげ廻りながらも、いつかしら一縷(いちる)の希望の糸を手さぐりで探し当てているものだ。」(パンドラの匣、太宰治)

パンドラの匣 (新潮文庫)
太宰 治
新潮社

体制に対するまっとうなる怒りと、意識改革をアジテートするボブ・ディランは、聞いていて、やはり、かっこいいと思いますし、強さを感じます。

How does it feel
How does it feel
To be on your own
With no direction home
Like a complete unknown
Like a rlling stone?

どんな気分だい?
どんな気分だい?
ひとりぼっちで
家路もなく
誰一人見向きもしない
転がる石のようにさ。

Bob Dylan、Like A Rolling Stone 今なら、聴けます。
http://www.youtube.com/watch?v=hk3mAX5xdxo

ボブ・ディラン、過去のブログ
http://blog.goo.ne.jp/rb_beat/e/82cc5ab32eb2c3f169e92967dc594abb

アメリカの政治家・物理学者、ベンジャミン・フランクリンの箴言が、気になりましたので、備忘録として列記しておきます。

「教育が高くつくというなら、無知はもっと高くつく。人類の不幸の大半は、ものごとの価値を計り間違えることによってもたらされる。私はそう思う。」
知識に対する投資は、大切です。いくつになっても、そうありたいと思います。しかし、十分ではないといつも反省してます。


「愚か者の第一段階は、自分をよりよく見せようとする事である。第二段階は、それを他人にしゃべることである。最終段階は、他人の考えを馬鹿にすることである。」
ソーシャルスタイルとしても、よく見せることは、社会から求められていると思いますが、自分に嘘をついてまでとなると、どうなのかと思います。


「経験というのは、莫大なお金に匹敵する価値がある。ただ、ほとんどの人が、その経験を学びに使わない。」
自分が行なってきたことを棚卸することは、以外にもやれていないものです。きっと、そこから得るものは、多いと思うのですが。


「目上に対しては謙虚に、同僚に対しては礼儀正しく、目下には優しく振舞う。これはみんなが心地よく生きるための、「社会生活のルール」である。」
会社の組織に能力主義が導入されて以降、若い上司の指示に従うということは、よくある話です。そういう時、お互いにどういう接し方をしているでしょうか。年齢が逆転していても、上司は上司です。でも、その部下は、人生の先輩でもあるのです。
(ドライになっていく日本の社会に、憂慮します。)


「言い訳が得意な者に、他の事が得意であることは滅多にない。」
言い訳を自覚していないことが多いと思います。しかし、何かと理由を求められる世の中でもあります。悲しき処世術なのかもしれません。


「人間の幸福というのは、滅多にやってこないような、大きなチャンスではなく、いつでもあるような、小さな日常の積み重ねで生まれる。」
目の前あるひとつひとつを面倒だと、つい思ってしまいます。それを、愚直に行い、続けることができるか、言うほど簡単ではありません。
香山リカさんの、「しがみつかない生き方」を読みました。肩の力が抜けて自然体になれる。もう、それだけでも、幸せなことではないでしょうか。以下、ポイントを列記してみます。詳細は、本を手にして読んでください。
 
「ちっぽけな幸せも、なかなか手にできないこの時代、少しでもそれに近づくためには、私たちひとりひとりは、どういう心がけで、何をすればよいのか。」

・あいまいさの大切さ
「「あいまいなまま様子を見る」という姿勢はまた、自分と違う考え方、生き方を排除せずに受け入れるゆとりにも、どこかでつながるものだと思われる。」

・老・病・死について
「生産や消費をすることが善、と考える社会が「老いは悪」という価値観を形成し、高齢者を追い詰めるような仕組みや制度を作っていく。しかしそれこそが、「究極の恐怖は死」という人工的な感覚を生み、若い人をも含めて世の中の雰囲気を次第に暗くしている元凶になっていることに、私たちは早く気づくべきだ。」

・仕事に夢をもとめない
「人はパンのみにて生きるにあらず。しかし、パンなしで、愛の実践も夢の実現も不可能なのもまた事実だ。...深い意味がなくても仕事をし続けるのは、それじたいでけっこう意味があるのではないか、と思うのである。」

・耐える力の大切さ
「人々が本当に必要なのは、”誰からも依頼がない”といったときに自信を喪失したり自暴自棄になったりせずに、静かに孤独や絶望に「耐える力」のほうだと言えるのではないだろうか。」

しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書)
香山 リカ
幻冬舎

朝ドラ、梅ちゃん先生を録りためて、まとめて時々見てます。批判的な視聴者もいるようですが、私は、笑いあり涙ありで、ドラマとして素直に楽しんでみてます。

あるスナックでの一場面。坂田が松岡に指南します。
松岡「あなたは、女性の扱いが、随分と、お得意のようですね。」と皮肉っぽくもねたむ。
坂田「そんなこともないと思うが。...」
松岡「僕は、どうも、人間味が足りない。理屈ばかりで、人の心がわからない。...らしいんです。」
坂田「ああ、そう。...」
松岡「たぶん、僕は、梅子さんのことなんか、ちっとも、理解していないんです。」
坂田「いや、男と女なんて、そうそう理解しあえるものじゃないよ。理解してないからこそ、あれやら、これやら、楽しむのが、これ、人生ってもんだ。」
松岡「はあ。...」となんとなく同意。
......

松岡「そんなに女性にもてたら、いくらだって結婚もできたでしょう!」とまた、からむ。
坂田「君ねえ。表面上、うまくやるのと、本当に心をかよわせるというのは、違うんだ。君も、心配するなら、そっちだろう。梅子くんや、患者さんと本当に心をかよわせることができるかどうか、そりゃねえ、..口のうまさは関係ないぞ。」
松岡「心をかよわせる?...未知の領域だ。」とひとり言のようにつぶやく。

その後、アメルカ留学の話を受けた松岡は、梅子に、...う-ん、松岡は、かなり難しい男です。

松岡・・・梅子の彼氏
坂田・・・梅子が、開業医として生きる決断に影響を与えた、町医者。

梅ちゃん先生、「ふたつの道」
http://www9.nhk.or.jp/umechan/story/16.html