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ロバートキャパの写真展を見た数日後、学校帰りの本屋さんで通学の電車で読む文庫本をさがしていると「ちょっとピンぼけ」というタイトルが目に飛び込んで来た。面白そうなタイトルに本を手に取ってみると筆者がロバートキャパだとわかり、何かの縁と思って買って読むことにした。
この本は、第2次世界大戦のヨーロッパ戦線を舞台にしたロバートキャパの自叙伝だった。多少脚色された部分もあるが、ロバートキャパの人となりがよく描かれており、読み進めているうちにロバートキャパの魅力に引き込まれていった。
ノルマンディ上陸作戦のオハマビーチでの戦闘は、写真を理解するうえにはかかせないキャパ自身の心境がかかれており、この本を読んで写真展を見ればまた違った印象を受けるだろうと感じた。またヘミングウエィとの交流やピンキィという女性のロマンスなど、人間として、男として、魅力あふれるキャパが感じられた。
この本は、現在私の手元に2冊ある。高校生の頃に買った本とは別に大学時代にもう一冊買っていた。初めに買った方は、何回も読まれ手垢でうすら汚れているのに対して、後から買った方は新品同様である。実はこの新しい本は、大学時代好意を持っていた彼女に贈ったものだが、社会人になって、別れの挨拶とともに送り返されたものだった。
この本を見ると昔がよみがえり少しセンチメンタルな気分になってしまう。