日本の感染症業界(敢えて業界と言います)は、国民病である結核に対する対策が重要でしたが幸いなことに結核対策を出動させることが無くなってから本番が無くなっていました。言わば祇園祭の鶏鉾のようなものです。
結核は大変な国家的課題でしたから日本の厚生行政と医療機関には体制が出来上がっています。現役の臨床医は結核を知りませんが、日本の医療組織は医局やナースセンター、受付に至るまで完成しています。それはレガシーと言ってもいいものでしょう。
厚生行政の中では、「結核・感染症課」と言う名称が存続しています。その体制が今回の新型コロナウイルスに対する対応でも機能してある程度まで効果を発揮していると言えます。
しかし、いったん「本番」が始まると日本の医療組織は、組織自体を防御しようとする本能が働き、そのような行動を取っていると考えます。
厚生行政及び日本の医療体制は、今後も何年かごとに現れる感染症に対処するために「自己変革」しなければならないのだと考えます。乏しい能力で行政検査を行おうとするのは無理な話で「検査と隔離」の基本を実施するには現状を変えなければなりません。
東京都の小池知事はそれを視野に入れた上で対策をしなければなりません。各県に最低一校設置した大学医学部の検査部・検査能力は各地域の砦となるでしょう。大学病院の活用は文部科学省マターですがマンパワーが十分あり経験も十分なので精度も高いです。
行政検査は現状に留め、大学病院及び民間検査で能力拡大することが「決め手」になるでしょう。「検査と隔離」「投薬」が全てを解決します。