30分の休憩の後


「ありがとうサンプラザ」と題した第2部は言わずとしれた舟木さんのヒット曲の数々。




『友を送る歌』(作詞 植田悌子 作曲 戸塚三博)から始まりました。

♪君は別れてゆく 風の中
君は別れてゆく 遠い道
うしろ姿に ただ祈る
夢を育てた 青春の日を
忘れてくれるな いつまでも♪

で始まり

♪きみは歩いてゆく 眉上げて
ぼくも歩いてゆく はるばると
うしろすがたの さびしさも
ひとり旅立つ 男の心
幸せ祈るよ いつまでも♪

で終わるこの歌は旅立ってゆく友の幸せを祈る歌。

長年、慣れ親しんだサンプラザへの感謝と

新たな旅立ちへのエールを込めた選曲なのかなと感じました。


『山のかなたに』『あいつと私』『雨の中に消えて』

石坂洋次郎のテレビドラマ三部作の主題歌から続く

舟木さんの日活映画の最後の出演作品の主題歌

『青春の鐘』

この流れは大好きなバージョンです。

「(『青春の鐘』の3番の歌詞に)
♪ああ青春に未来あり〜♪とあるけれど未来はなくなってしまった」

と仰りながら、12月に放映される予定のチャンネルNECOのカメラが入っている

という嬉しいお知らせを。

「12月と言えば誕生日があるのでせめて78のうちにやってほしい」

と笑わせながら

以前何かの投書を読まれたお話から

「歌舞伎の舞台中継でお年を召した歌舞伎俳優さん(その方は“老優”と言う言い方をされていた由)のアップを映すことがあるけれど
あれは歌舞伎を知らない、非常識だと
いう投書があった。
だからアップは撮らないように。」

等と冗談めいた苦言を呈される一場面も。


『東京は恋する』『北国の街』
『哀愁の夜』『高原のお嬢さん』

と続く映画の主題歌はそれぞれの歌の世界にあっという間に惹き込まれ

バックメンバーの毎回違うアレンジのソロ演奏もいつもながら圧巻です。


そして舟木さんを『高校三年生』に連れて行ってくれたと仰る新曲の

『湖愁』

(演舞場で歌われたブルースの1つ)『湖畔の宿』もそうだけれど

湖と言えば白樺が思い浮かぶというお話から

昔のテレビの歌番組では白樺が立ち並ぶ中を所謂口パクで歌わなければならず

何ヶ月も前に録った音に合わせるのは違和感があって嫌だったというお話をされました。

舟木さんがライブに拘るのは若い頃からのそうしたプロ意識からなのでしょう。

スタンディングは

『銭形平次』『田舎の教会』


『田舎の教会』は舟木さんの自作の曲。

この曲を聞くとこの歌集のこの絵を思い出します。



この詩の雰囲気をよく表している挿絵です。


サンプラザには、結婚式場もあり、そのことも意識されての選曲だったのなも。

東京のお友達もここで結婚式をあげられたと伺いました。


軽やかなメロディに乗せた特に4番の詩を聞くと

♪田舎道ガタゴト バスに乗り
行き先も決めてない ハネムーン
お金は無いけど 時間はたっぷり
のんびり行こうよ 遥かな人生
つないだこの手と手を はなさずに♪

心浮き立ちつつも泣きたくなるような郷愁を覚えます。


(歌手生活15周年記念 限りない青春の季節 P108 P109より)


この歌集の中には『舟木一夫作品集』として他にもこんな曲が載っています。


ちなみに、この挿絵は舟木さんが演られた『怪傑 児雷也』ですね。

この舞台については苦い想い出があるのですが

その話はまたいずれ(^^ゞ

最後の火の鳥』はLP『舟木一夫ゴールデンコンサート』の中に収録されています。




閑話休題

スタンディングの後、ひとしきりトークされた後は

『その人は昔』のテーマ

どのステージで一線を画して歌われるこの曲。

波の音、照明、一気にあの切ない映画の世界に惹き込まれます。

そして

『初恋』『夕笛』『吉野木挽歌〜絶唱』

と続く抒情歌の世界は舟木さんの真骨頂。

西条八十先生の歌を歌っているのは今では舟木さんだけになってしまったというお話をされて

「偉いでしょ(笑)」(⁠◠⁠‿⁠・⁠)⁠—⁠☆と

胸をはって見せながら

西条八十、島崎藤村、純粋詩人と呼ばれる人の詩を歌えることはこの上ない幸せと。

それも舟木さんの歌唱力あってのことです。
 
最後のブロックは

『みんな旅人』

からの学園ソング。

『あゝ青春の胸の血は』
『修学旅行』『仲間たち』
『君たちがいて僕がいた』
『高校三年生』『学園広場』

とお馴染みの曲が続き、最後は

『君へ心こめて』

で幕が下りました。

そして、再度、幕が上がり

アンコールはこれも舟木さんの作詞作曲の

『グッド・バイ•ソング』

♪誰のために歌は流れ
誰のために消えゆく
追えば逃げる 待てばはぐれる
時はいつでも気まぐれ
どんなに強く心よせても
別離(わかれ)の唄は聞こえる
誰もとめることはできない
それが出逢うということ
Good-bye Love Good-bye Song 静かに灯りが落ちる
Good-bye Love Good-bye Song 小さな旅路は終わる

幕が上がり歌が弾み 悲しいことは忘れた
言葉・笑顏・涙・想い出
ひとつもうそはなかった
あなたはじっと見つめてくれた
それが何よりうれしい
幕が下りる きっと私は
新たな日々へと旅立つ
Good-bye Love Good-bye Song それしか今は言わない
Good-bye Love Good-bye Song 明日の出逢いのために
Good-bye Love Good-bye Song 静かに灯りが落ちる
Good-bye Love Good-bye Song 小さな旅路は終わる
Good-bye Love Good-bye Song それしか今は言わない
Good-bye Love Good-bye Song 明日の出逢いのために♪

これは昭和55年発売のLP『29小節の挽歌』の中の一曲。

 


ピンク・レディーの解散コンサートの最後に歌われたそのテレビを偶然見たことは以前綴った通りです。


『友を送る歌』に始まり最後の『グッド・バイ・ソング』まで

働く青少年のために建てられ、その役割を全うし

新しく生まれ変わらんとするサンプラザのホールでのコンサートにふさわしい選曲と感激しました。


第1部、第2部ともにまさに珠玉のコンサートは至福のひと時でした。


至福の時間

 

 

 

 

 

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