臨也の奴は楽しそうに電話をしている。
屋上でいつものように昼食をとっていると、食べ終えた頃にはかったようにかかってきた。
その顔には見たことが無いくらいの綺麗な笑顔が浮かんでいて、三人は同様に驚いた。
電話を終えた臨也は機嫌良く携帯を閉じた。
それを見届けて、門田は静かに口を開いた。
「えー…誰からだったんだ?」
「従兄弟。」
「「「従兄弟?」」」
三人の声を聞いた臨也は、また携帯を開き、あるデータを呼び出すと三人に見せた。
「相馬君、俺の従兄弟。」
画面の中の男の子はにっこりと笑っていた。
心なしか纏う雰囲気が臨也に似ていた。
「俺さ、相馬君のこと気に入ってるんだけど、家が遠くてあんまり会えないんだよね。」
臨也は画面に目を落とすと、くつくつと笑った。
「彼がこっちに来てくれればなぁ…。」
そう呟くと、臨也はこの話しはこれで終わりとばかりに結構を閉じ、立ち上がった。
それきりその従兄弟の話しをすることもなかったので、完全に失念していた。
俺達のライバルは俺達ではなく、その従兄弟であることを。
「博臣君!!!」
べったりという音が聞こえてきそうな勢いで臨也は青い髪の男に抱き着いていた。
青い髪の男も驚いたようで、勢いのついたタックルをかました臨也をぎりぎり支えていた。
「臨也さん、お久しぶりです。」
男の笑顔は数年前に画像で見たままだった。