フロントの女は私がすごく怒ってるのに気づいた のか、


『あっ!別の部屋なら空いてるわ、今予約する?』と、偉そうに聞いてきたので、私はその言葉を無視してホテルを飛び出した。


『土下座されても、こんな汚いホテル一生泊ってやんないからね!』そう日本語でつぶやき乍ら振り向いてみたら、あの女は唖然とした様な顔をしてこちらの方を見ていた。


こんな風にしてホテルを追い出されどうしようもなくなったわたしは、漸く今日タオ島に行く決心がついた。ほんと人生って分からないものですね!今まであんだけ決められなかった私が・・・。


そうと決まるとタオ島行のバスチケットを早く買わなければならなかった。私は手っ取り早く手に入れたかったので、その足でカオサンにある日本人経営のMPツアーにむかった。


カオサンにあるMPツアーの入口はホント分かりずらく、何度も行ったり来たりしてやっとたどり着けた。と言うのもカオサン通うりには露店が沢山出ていてTシャツや水着等ありとあらゆる衣料品が道の真ん中に立て掛けられていて視界がすごく悪かったからです。



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私は遅い朝食を終え公園から部屋に戻ると、何所に行く予定もないのに何時ものようにホテルを出る準備をし受付に向かった。


大きいリュックは受付で預かってもらいショルダーバックだけ持って出かけようと思い、受付の若い女の人にチェックアウトを頼んだら意外な言葉を浴びせられた。


『あなたは毎日一泊づつしかチェックインしないけれど、こっちも予定が立てにく面倒だからもうお断りよ。』と言われたみたいだった。


(私は余り英語が解らないのに、一泊づつの方が毎日部屋の掃除をしてもらえるし、シーツも交換して貰えるかなって期待してこっちも面倒だけどチェックインしてたのに・・・。

日本ではこんな仕打ち絶対にあり得ない、お客様に対してあまりに無礼過ぎる。ほとんどのタイ人のホテルスタッフは白人には敬意を払うのに、同じアジア人の日本人は同等以下にしか見ていないみたい、いえ少し小バカにしてるかも・・・。


私はどうしたら良いのか分からなくなってフロントの前で立ち尽くし、唖然として思考が停止してしまった。


『こんなおんぼろホテルこっちから願い下げ、もう二度と泊ってやらない!』とバカ女に言いたかったけれど、悲しいかな私はそんな英語がしゃべれない・・・。



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今日も私はタオ島への出発を躊躇していた。

なぜかって?、

英語が離せない私にとって、絶海の孤島にしか思えないタオ島への旅立ちは二度と戻れない片道切符で

しなかったから・・・。

それに私の手持ちのお金が少なくなっていたので都心の住友銀行で引き出す必要があったから。


朝起きると何時ものようにセブンイレブンで安い菓子パンを買い、路上で搾りたてのオレンジに似た味の生ジュースを買うといつもの公園のベンチに急いだ。


『また今日もタオ島に行けないのかな・・・、決心がなかなかつかない私ってなんて情けないのー。』


ベンチで朝食をとりながらどんよりとした雲の様に私はやるせ無くなっていた。



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