「Restaurant La FinS(ラ・フィネス)」@新橋(☆彡)
https://www.la-fins.com/
時代時代に現れる天才がいると高名なシェフが羅列した名前の中にいらしたが独学者杉本敬三シェフ。
美味しい素材を仕入れて、熟成させ、火入れなどの調理をフレンチの技法を持ってする。有名なレシピに頼ることなく美味しいものを美味しいと思ったものに仕上げて出す。そして、日本人らしいおもてなしでお客を迎えてくれる。
シンプルにレストランに必要なものをここは体現しています。まだまだ伸びしろがありそうです。
住所:港区新橋4-9-1新橋プラザビルB1
電話:03-6721-5484
定休:日・月曜
営業:18時〜24時(土曜12時〜16時/18時〜24時)
新橋の烏森口から飲み屋街を通って抜けたところに新橋プラザビル。
手前に地下に降りる階段があり、降りて振り返った場所にあるのがこちらのレストラン。
同じような意匠の壁なのでどこに入口がと迷うが、ガラス壁の間のダークウッドと白のところが扉でした。店名とマークが扉についています。
中は入って最初にバーカウンターのようなスペースが見え、奥のダイニングに進みますが、不思議と狭めでアンバランス、古い感じがします。テーブル数が6卓しかないためかも。
白い円形のテーブルに金色の見せ皿のプレート。
銘入りの木の箸も添えられていて、これは最後に持ち帰らせてくれます。
乾杯の飲み物はノンアルコールで。ノンアルコールのベリーニです。桃のシロップにトニックウォーター。
もう少しラインナップがないとノンアルコール組には厳しいですね。価格高めでもいいのでワインリストのようにノンアルコールドリンクのリストが欲しい。
ムニュ・フィネス 22000円
これ以上のコースもあるそうですが、はじめてなのでオーソドックスに。
横に長い皿に5種類のハム。
一番左は食べる国宝マンガリッツァ豚のハム。さすがの味わいです。
左から2番目は長崎県のお米にこまるで育てられた諫美豚のハム。結構脂を感じるハムでした。
中央にはブロック状のパテ・ド・カンパーニュ。甘みを感じました。
右から2番目はモルタデッラ。
一番右の赤いハムはなんとマグロの生ハムです。マグロなので魚の匂いで味わいが全く違いました。
付け合せに出されたのはダイヤモンドのような皿には自家製のシュークルート。スパイスと一緒に塩漬けして乳酸発酵されているので香りが良い。
カリカリに焼かれたクロワッサン。もちろん自家製です。通常とは違って縦巻きにしてあり中の柔らかいところはほとんどなく、厚めの皮で小麦の香りが強い。
バターは2種類。黄色いのは蟹味噌の味のバターで、黒いものは黒トリュフのバター。蟹味噌は磯の香りが強く、最初ウニなのかなと思って食べていました。黒トリュフはてっきり海藻のバターかと。これらは時間が立って柔らかくなってくると香りが立ってくるのでわかりやすくなります。
一皿目のオードブル
牛と鶏のダブルコンソメのスープの上に、百合根とトピナンブールのエスプーマ、そして千切りにしたトリュフです。
実に美味しい。
二皿目のオードブル
上が半球状にくぼんだ塊のような熱々の陶器の器に。
メインとなっているのはツキノワグマの赤ワイン煮込み。トロトロに煮込んであります。
そこにたっぷりと注がれているのは黄身が多い感じのトロトロスクランブルエッグ。
野菜のポトフで、フグと柚子、煮凝りと白子が入っています。
小さな赤い球体は梅酢で、黒いのはバルサミコ。
辛味を感じるナスタチウムやエディブルフラワー。
野菜はどれも丁寧で美味しく仕上がっています。クワイ、ニンジン、小さなプティヴェール、スナップエンドウ、大根、マイクロトマト、キュウリ、レンコン、ブロッコリー、ナス、セロリなど。
フグのゼラチン質が凄かった。
魚料理
メインとなるのは厚みのある大きな太刀魚のオーブン焼き。舞鶴のドラゴンと呼ばれる大物だそうです。その身は柔らかく脂が乗っていて美味しい。
上にはホタルイカ。
その下には鮑の紐入りのピラフの卵かけご飯です。それに吉野葛でとろみをつけた魚のコンソメ。
上には千切りにしたネギ、生姜、茗荷。
お肉料理
なんと田島牛のシャトーブリアン。素晴らしい。
添えられているのはモリーユ茸のファルシー。
刻んだトリュフを混ぜ込んだ道南板坂産業の越冬完熟ジャガイモのマッシュポテトとトリュフドレッシングをかけた葉野菜です。
デザート
焼き立てのチョコスフレの中には丹波栗。
上にパコジェットで作りたてのバニラアイス。
右からクルミのホワイトチョコ。ルマンドのプラリネ。キャラメリゼしたアーモンドにバニラをきかせたチョコレート。キャラメルサレ。オランジェット。赤いベリーのチョコ。紅茶の生チョコ。ラズベリーのミルクチョコ。
全体の印象としては美味しくて良いお店。ただし、たまたまかもしれませんが、この店ならではの唸るよう皿はなかった。平均的に良かったけど多少ぶっ壊れている方がぼくは好きだったりするから。。。