「膳処末富」@麻布十番(☆☆彡)
「薪鳥新神戸」、「鈴田式」、「肉匠堀越」、「麻布室井」など予約の取れない店を多店舗展開する末富信の大将が自分で調理場に立つお店。
焚き火料理と呼ばれるそれはどれも絶妙の火入れと香りの料理。「季音」@鎌倉や「スモークドア」@横浜、「ベベック」@神戸の薪窯を使った熾火料理とはまた違った魅力があり、大将の味覚の素晴らしさもあって2時間はあっという間に過ぎ去ります。
予約困難な上に、2023年4月で閉店予定というところが惜しすぎる。
住所:港区三田1-10-16
電話:不詳
定休:不詳
営業:17時〜/20時半〜
「薪鳥新神戸」のある路地の先に明るく立派な和の設えのお店があります。しかしここは「麻布室井」で、その左側に奥に入る細い通路が。前には行灯が置かれています。
白い壁に黒い階段を2階に上がると…
中は広くはない。木を切り出したような辺縁のカウンターが緩やかに弧を描いて厨房を囲み、ダウンライトと間接照明で照らされています。
奥には薪火の暖炉。手前には六角形の炭火などの焚き火の台。ここに大将が立っています。天井が低めなので、背の高い人には大変w
おまかせコース 30000円
突き出しは変わった木の皿で。
3年熟成のキタアカリのピューレ。
その上に北海道の白子とメレンゲ。
キタアカリのほのかな甘みが美味しい。
白子も良い仕事をしています。
それでも、印象に残るのはやっぱりジャガイモの甘味でした。
先ほど目の前で焼いたばかり。
藁の香りを閉じ込めてあると言われた通り、香りがよく空芯菜でこんなに美味しいとはと驚愕した。味付けも抜群です。
焼いたばかりだったのに、冷たくしてあり、冷たいのに香りが強い。
味付けには野菜と昆布と貝柱の出汁を含ませてあるそうです。
ソメイヨシノで燻したサワラ。
塊でいただく。皮は強めに焼いてありますか、身はしっとり冷ややか。とても満足感の高い一皿に仕上がっています。
刻んだ玉ねぎの白出汁がかかっている感じの味付け。
富山のカニのお椀。
2年熟成の昆布を使ったというだけあって、下品なほど昆布の出汁が効いています。和食の上品な旨味とは違ってこれはこれでもちろん美味い!!
蟹はその身をたっぷりと丸めて素揚げしたものが入っていました。真蒸ではないところが面白いですね。
これは素晴らしすぎる丼。
薪と炭と玉ねぎを味わう丼です。
しかしながらメインとして御飯の上に乗っているのは分厚く柔らかな牛ヒレ肉。
玉ねぎチップで炙り火入れしてあります。噛んでいるうちに玉ねぎの甘みが出てきます。
米は鳥取県の星空米。一粒一粒が立っていて美味しい。どう炊けばこんなになるのだろう?
肉よりもご版が少ない丼なのですが、この米なら山盛りで食べたいですね。
白海老のマリネ。セビーチェというマリネで、刻んだ赤い皮の玉ねぎと万能ねぎと混ぜ込んであります。
白海老の甘味と旨味もすごいが、味付けはやはり絶妙で大将の味覚の確かさが伺えます。セビーチェなのに和食になっているところがすごい。焚き火料理でなくとも素晴らしく美味しい。
キノコにキノコをあわせた椀。
キノコを使ったクリーミーで酸味のあるソース。塩気が強いがそれは狙ってのこと。
中央に薪焼きマッシュルーム。このマッシュルームも葉の入り方といい最高で美味しい。
上には揚げたカダイフ。
焚き火にくべられたのは静岡の藤枝市の竹。
網の上で鶏ツクネを焼き、竹で香り付けしています。その香りが鶏と合うのだと。
ツクネは中がレア目で粗挽きに肉質。シンプルに美味しい。
1日かけて出汁を含ませて炊いた茄子。
形は保たれているのに驚くほど柔らかい!
味も甘めで美味しい。上には柚子皮を削りおろして香り付けしています。
レタスを暖炉の上に方にセットし、熾火焼きで焼いたものです。これが結構な量ありました。
そこに注がれているのは牡蠣の旨み溢れる甘めのソース。たっぷりとソースを絡めていただきます。
牛タンの炭火焼き。ウィスキー樽で燻してウイスキーの甘さを乗せて切り分けています。
ハイボールがつくのですが、車できたし飲まないを選択。ちょっと残念。
焦げた部位がないその焼き目で中はロゼ色。その火入れの素晴らしさに舌を巻く。こんな牛タンがあるのかと感動した。
北海道の百合根。
どシンプルに昆布の二番出汁で炊いたものです。
これがまた甘くほっくりしていて美味しい。
注がれている汁の昆布の旨味も濃い!
牛しゃぶと牛蒡の炊き込みご飯。土鍋て炊き込まれ、上には炭が乗っています。
炭のためか米が黒い! 牛しゃぶ肉はその味わいだけご飯に移して、ご飯にはごぼうだけ。これまた米が立っていて美味しい。
手打ちうどん。
薪で香りをつけた薪うどんとのこと。冷製で太くひねりがあり、食感が不揃い。ぼくの好みにマッチした理想的なうどん。
これをまずはそのまま頂く。もちろん、それだけで美味しい。
透き通った出汁にはその後につけていただく。
匂いと旨みの強い出汁は干し椎茸メインだそう。スルメのような乾物を使っているのではないかと思ったので信じられない。ネットで見ると、イリコと昆布と鰹だと書かれていますね。
うどんもおかわりしてしまった。
京都の代白柿。ゼリー状の果肉でとても甘くトロッとしています。美味しい。
ここに豆腐のソース。豆腐にしては美味しすぎるのですが、野菜、それもホワイトアスパラが入っているのだそう。
お茶と砂糖だけで作られたという金宣茶のアイス。
軽くなめらかで青茶の香りも良いアイスです。
最後に部屋の照明を落とし、焚き火の明かりで食後の談笑。
この日の余韻に浸れます。
盛りだくさんですが、テンポが良いので2時間で終了します。20時半開始でも22時半には終わるので電車でも帰れますね。
ラ・仏蘭西 洋梨のジュース 2500円
透明感のないら・フランスジュースのほうが多い気がしますが、これは少し透き通るようなラ・フランスのジュース。2500円というとフレッシュなジュースでしょうか。
プーアル茶 1000円
それほどプーアル特有の匂いが少なく飲みやすい。
最後に予約を取ることもできたのですが、なかなか来れないので、取ることは控えました。このお店は4月までで再開発のためか立ち退いて閉店だそうです。大将はなんと生産者に回りたいとおっしゃられていました。