静謐な時間が流れる中、時折通る江ノ電の音がよりゆったり感を盛り上げるレストラン。
鎌倉の岐れ道「クー・ド・フー」のときに一度いただいたことがありましたが、長谷の古民家に移り、この店名で再開して以来はその佇まいの良さを雑誌で見るのみでした。
江ノ電の線路をまたいで入る和の店にフレンチという鎌倉らしいミスマッチに憧れつつようやく訪問。京都の町屋でお料理をいただいたときを思い出す雰囲気の良いお店です。
住所:鎌倉市坂ノ下1-1
電話:0467-22-8680
定休:月曜
営業:12時~14時
江ノ電の長谷駅からはすぐの場所。しかし、ここにレストランがあるとは知らなければ気がつきませんね。
線路を渡って入る日本家屋で、和の構えの黒と白で塗られた門には銀色の洋食屋さんらしいプレート。
庭を見るように中に入ります。昭和の時代らしい板張りの床で、玄関から靴のまま上がらせていただく。
ダイニングは座敷ではなく、板張りに改造を施したよう。敷居代わりにふすまが残されています。
木のテーブルに椅子、照明はダウンライト、音楽は洋楽とお洒落。
08年12月28日昼の来訪。
年末の日曜日に一人で江ノ電にのって訪れたのがこちら。
13時で先客は一組3人のみ。2回ほどチャンスがあったときは電話しても満席で入れなかったので、年末の寒い時期であるためでしょうね。
アイスティー(ベリーフレーバー) 525円
飲み物はソフトドリンクからこちらを。口を近づけると咽ぶほどの甘い香りが口を満たす。
Lunch set 2520円
昼はこれ一本のようです。
鎌倉野菜の前菜
豚肉のリエットと生ハムに、黄色い色合いのカリフラワー、おもしろい感じの葉がついた茎中心の葉物野菜や赤い皮の蕪、赤ワインビネガーでつけた小ぶりの蕪、一回冷凍して解凍したかのような食感の皮を剥いたトマト。ドレッシングではなく、オリーブオイルに粒胡椒と塩のようです。
やはり鎌倉野菜は産地とお店の距離が短いためか新鮮で美味しい。とくにカリフラワーを食べているときに感じました。
湘南小麦のパン
丸いパン。熱々で供され、割ると湯気が立ち上ります。皮の香ばしさが心地よい。中はふっくらと柔らか。
肉料理か魚料理を選択します。肉は牛ホホ肉の煮込みでしたので、魚を選択。
皮目から焼き白身をしっとり仕上げたスズキ。丁寧な火の入り具合です。
ソースはバターを使ったブールブランで、少量ですが十分な味。
付け合せには蒸した蕪とカリフラワー、蒸し焼いたナスとニンジンにジャガイモ。味付けは素材の味ストレートな印象ですが、それで十分甘くて美味しい。そして香ばしい。
コーヒー
食後のコーヒーにはブラウンシュガーの角砂糖と生クリームつき。ブレンドらしい味でした。ま、コーヒーは良くわかっておりませんので。
ガトーショコラカラメルアイス添え 735円
デザートはセットとは別の注文。2種類のうちこれをお願いしました。
「霧笛楼」の赤煉瓦を思い出させる重めのガトーショコラ。イチゴをつけてくれています。
添えてあるのは苦味が軽やかなキャラメルのアイス。
甘くない生クリームがあったらよかったな~。
トイレウォッチャーですので、当然トイレも見ております。
玄関の突き当たりにありました。昔の便所を今風に改装し、良い感じに仕上がっています。窓の鍵が昭和中期のそれですので良い味わいでした。
総評は☆彡(一つ星半)です。料理の味は可もなく不可もない印象。もっと一つ一つの完成度が高いとうれしいか。ナンシーさんの言われたとおり、味に関しては昔とそれほどかわっていないようです。


