風邪で倒れている最中ですが、大変なニュースが飛び込んできました。

 

仏産フォアグラ、輸入停止 鳥インフルエンザで
2006年02月24日22時59分

 農水省は24日、フランスからのフォアグラ(ガチョウやカモの肝臓)の輸入を同日付で停止した、と発表した。フランスでの鳥インフルエンザの発生が報告されたため。同省によれば、フランス産フォアグラは日本の輸入量の約半分を占める。同国からの輸入停止はグルメには痛手となりそうだ。
 24日付で輸入停止したのは、フランス産家禽(かきん)の肉と臓器。05年に輸入した家禽の臓器は377トンで、その大部分はフォアグラと見られる。フォアグラはキャビア、トリュフと並ぶ「世界3大珍味」と言われ、高級フランス料理などに使われる。
 一方、05年にフランスから輸入した家禽肉は1510トン。日本の輸入量全体の1%に満たない。

 

 

「RISTRANTE LASTRICATO(リストランテ ラストリカート)」(☆☆)
http://www.r-lastricato.com/
LASTRICATO
 神楽坂にある子連れOKの日を設けたイタリアンレストラン。

 美味い野菜を前面に押し出した料理がまずすばらしい。

 丁寧でやさしい接客にも高級店とは違った温かみを感じることが出来ると思います。
 
住所:新宿区納戸町12第五森ビル1F
電話:03-5261-4226
定休:月曜・火曜昼
営業:11時半~15時/18時~23時
 
 白い壁に店の名前にもなっている石畳に似た石積みの丸い外装、赤いひさしと朱色が美しい扉。ちょっと隠れ家チックですね。

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 中も白が基調でゆるやかなアーチを描く西洋的空間に黄色いテーブルクロスで暖か。
 接客のスタッフはプロらしい洗練された物腰こそないものの、見るべきところはきちんと見てやるべきことをします。ミネラルウォータはテーブルの上にドンとおかずにコップになくなった頃合を見てきちんと注ぎに来ますし、ナプキンが床に落ちたらわざわざ綺麗なものに取り替えてくれます。
 

06年2月の日曜日、ディナーに親友カップルと3人でうかがっております。

 雑誌に掲載されているのを見ていきました。

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 まずはブラッドオレンジジュースとグリーンオリーブ“Sartoe”600円を注文。

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 白いココットにたっぷりのグリーンオリーブ。金色の小さなフォークでいただく。漬け込んである時間が長かったようで、だいぶ柔らかく、グリーンオリーブの持つ良さが活きていない。これが出てきたときにはちょっと困りました。料理の先行きを心配したのです。
 これを払拭したのはパンにつけるオリーブオイル。

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 2種類のビンを持ってきてくれます。一つがトスカーナ地方のやや辛いオリーブオイルで、もう一つは無農薬で発行させたオリーブオイルだとか。前者は香ばしく辛目の味が良く、後者は青いオリーブで爽やかな感じ。

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 パンはフォカッチャとライ麦のパンと白いパンを。すべて熱々でオリーブオイルをつけて食べると美味。良い楽しみ方です。

 

Cena D 7200円

ANTIPASTI MISTI)

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 「エルミタージュ」@伊勢佐木町でも良く出てくるガラスの皿に3品の盛り合わせです。
 左はホタテのカルパッチョ。シャクシャクした水菜をのせたものです。
 中央は鴨ロースとブロッコリ。
 右はバゲットの上にバッカラとパプリカを混ぜ込んだものをのせてきました。
 どれも卒ない感じです。

ANTIPASTO)本日の冷前菜

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青森産マコガレイのカルパッチョ仕立て 色々なお野菜を添えて
 紅芯大根、クレソン、ニンジン、パプリカ、トマトなどをマコガレイのカルパッチョの上に盛った一皿。パプリカもトマトもとても甘くしっかりしている。さすがに野菜にこだわりがあるだけあるなぁ。マコガレイは淡白で胡椒とオリーブオイルとバルサミコでいただくが、上の野菜に比べるとやや平凡かも。しかし、野菜だけで価値はあります。

ANTIPASTO)フォアグラのソテー、温野菜と焼きリゾット添え

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 小さめのフォアグラのソテーにフランス産の白アスパラガス、エリンギ、野生のルッコラがつく。甘めのフォンのソースがかけられているみたいです。その下には福島産古代米黒米の焼きリゾット。香りよく食感がうれしい。ここでは白アスパラガスの優しい甘さと香りが気に入りました。

PRIMO PIATTO)ウニとフレッシュトマトで和えたイカ墨を練りこんだタリオリーニ

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 自家製のイカ墨のタリオリーニはキタッラといったほうが良いほどエッジの立ったガッツリした食感に滑らかな口当たり。火を入れた雲丹とトマトのソースは仙見と甘みのバランスが良くタリオリーニと一緒にも食べやすい。その上には炒めた甘いほうれん草。これがまた良い味でした。

PRIMO PIATTO)丹波産猪の煮込みを詰めたラビオリ 千葉産大根のクレーマと猪のフォンソース

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 ラビオリの中身は煮込んだ猪肉の細切れ。正直臭みがだいぶ出ていてよろしくない。意欲作だが、臭みまで閉じ込めてしまったようです。ここに大根のソースとオリーブオイルにバルサミコ。さらにしゃっくりと煮た大根のスライスと焼いた菜の花みたいな青物、グリーンアスパラがのっています。

 

SECONDI PIATTI)岩手産白金豚「プラチナポーク」の炭火焼 レモンを添えて
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 アラカルトメニューより好みのものを一つ選べるのでこれを選択。ドライトマトとケイパーのソースという選択もありましたが、豚がよければ余計なもの入らないかとレモンだけにしました。
 焼き目のついた白金豚の炭火焼はしっかり火が通っているタイプ。しあげはオリーブオイルをたらりと。これは脂身が美味い!!
 赤い玉葱と蕪とニンジンのグリルも一緒に添えられています。レモンと粒マスタードが調味料としてのっていますから肉質に飽きてきたらそれで食べるのも良い。

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 これは同行者の仔羊。

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 これも同行者の煮込み料理。

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 ここでチーズを姐さんとぼくで追加注文。3品盛りです。
 ハードタイプは好みではないので、8種類あるというものの中からカマンベールとブルーチーズとウォッシュ系ということで3点注文。ウォッシュ系はミラベルで洗ったという甘い風合いのミラベラ。優しいオーベルジュのブルーチーズ、D3といわれる熟成師によって3週間もじっくり熟成された旨味の濃いカマンベールチーズでした。これにドライイチジクと干し葡萄、ワインより作られたソースとウエハースがつけられていました。
 この日はチーズ担当がいないので…と話されましたが、普段はチーズ担当がいるほどこだわっているということでしょう。

DOLCE)暖かいフォンダンショコラとバニラのジェラート、季節フルーツを添えて
 デザートも好きなメニューを選べます。
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 ぼくが選んだのはこれ。薄切りにされた皮付きのりんごに小ぶりの苺など盛り付けは美しい。フォンダンショコラは10分で出てくるのでそれほど待ちはしません。バニラにはチョコレートソース。

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 これは同行者のアフォガート。
 

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 飲み物はカプチーノを。ぼくには葉っぱ模様。同行の姐さんにはハートマークでした。

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 これがほどよい味わいで実に美味しい。
 

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 そして、トイレがまた面白いんです。赤い壁と白いタイル張りのトイレはどこかスタイリッシュ。
 

 最後に見送りに来てくれたシェフに挨拶すると子供連れのことも聞く。
 奇数月の第3日曜日に設定してあるのだそうな。チーズも良いし、接客もフレンドリー。こういうお店が増えるとうれしい。
 
 総評は☆☆(二つ星)。接客と子連れOKの姿勢に評価が高くなっています。