「会津東山温泉 向瀧」(☆☆彡)
美しい日本庭園をぐるりと囲む風情ある数寄屋造りに源泉かけ流しの24時間の天然温泉を味わえる極上の日本旅館が会津の東山温泉にあります。
明治6年の創業。国の登録有形文化財第1号に指定された建物でJRのポスターにも使われたこの旅館は、若い社長の方針でITにも料理にも力をいれ、更なる発展を見せているところ。
日本の旅館がもつ和のもてなし。趣き深い部屋でいただく会津料理はきっと心に残ると思います。
住所:会津若松市東山町大字湯本字川向200
電話:0242-28-7501
もともと会津藩の指定保養所。旅館としては明治6年の創業で、国の登録有形文化財第1号に指定された建物です。会津へ誘うJRのポスターもこの店の写真が使われました。
数寄屋造りという建築で、増改築を繰り返しているようです。斜面に立てられた建物ですので、構造は複雑。ちょっときつめの階段ばかりですが、その趣たるや堂々たるものです。本当にここに宿を取って良かったなぁと思わせてくれます。
もちろん、ここの売りは建物だけではありません。日本の旅館が持つ古きよき接客姿勢、そして磨き上げられた屋内の木の通路や階段などを見ても大変すばらしい。
驚くほど急峻な階段もございます(笑)。
また、訪れた玄関付近だけでしたが、今では全室で無線LANでのインターネット接続も可能だったりします。
インターネット経由でちょっといいプラン28500円(一人)を申し込み。
04年8月17日の来訪です。
美しい日本庭園の中庭に面したかきつの部屋に仲居さんに通されました。
二間続きの日本間。落ち着いていて、うれしくなるような部屋でした。
浴衣があるのですが、寒くなっていたので、上着を持ってきてもらいました。
入室時にいただくお茶とお茶菓子です。
お風呂は24時間源泉かけ流しの天然温泉。
昔ながらのきつね湯、シャワーの使える比較的新しい大浴場であるさるの湯、二人は入れる湯船を持つ家族風呂が3つあります。
食事前にきつね湯を一人でいただき、朝4時半にさるの湯を一人でいただきました。浴槽は白御影石。湯船に使って上を見上げれば、ヒル石で出来た彫刻が天井にあります。
ちょうどこの日は東山温泉
の盆踊り大会。
目の前の川の上に舞台を作り、他では見られない豪華な盆踊りを見ることが出来ました。このときは旅館のゲタをお借りして履き、浴衣で見物。
向瀧 夏の献立 04年8月17日
食事内容です。
伝統的会津料理を景色の良い部屋で食べることが出来るというのも魅力。
食前酒)自家製あんず酒
アルコールは駄目なので、これはなんとも。
先付)シャキッと有機キュウリの梅肉掛け
品名そのままのシャッキリ美味しいキュウリに梅肉。あっさり鶏肉も添えてあり、キュウリが苦手な自分でも美味しく食べれました。
前菜)鯉の卵巻き 豆腐の蒲焼き 枝豆ゼリー 隠元サーモン 川エビ唐揚げ 山女甘露煮
ガラス小鉢の前菜盛り合わせですが、小さくともそれぞれ特徴的。蒲焼に見えるのは豆腐と海苔でした。
向付)とろーり夏野菜で鯉の変わりお造り
酢醤油のジュレと長芋の賽の目切りを鯉の刺身、皮、おくら、みょうがに掛けて食べる料理。混ぜると良いといっていましたが、面白い品です。
味噌という割にはあっさりの煮物。穂先の筍、昆布、ニシン、豆腐です。
強肴)ニシンのさんしょう漬け
余分な水分の抜けたニシン3切れ。山椒の入ったタレで締めてあるようでちょっと辛くて美味しい。
濃厚な醤油ダレにつけられた鯉の煮物。一晩置いて漬け込んであるそうで、めったに食べれない贅沢さです。
冷たい南瓜の黄色い汁。彩り鮮やかな丸い麩とおくら2本が美しい絵のようです。
お凌ぎ)笹薫る夏のぜいたく いわな寿司
笹の上の手毬寿司。
塩が欲しかったです。
塩で食べる天婦羅で良し。さっくりと美味しく、塩で食べさせるだけあります。
汁)会津伝統の汁 こづゆ
ご飯)米どころ会津のこしひかり
これにインターネットで特別メニューを追加してしまいました。
桜刺し 1155円
脂身のない赤身の馬肉の刺身。にんにくと唐辛子の辛い漬けダレで食べます。
岩魚のカルパッチョ 1040円
岩魚をイタリアン風にオリーブオイルでいただきました。岩魚の質が良いので、さっぱりと美味しい。
朝食も部屋で純和風の食事。
その際にはインターネット特典の進駐軍から教わった煮出し珈琲も一緒に。
見送りも丁寧。車は別のところに移動してもらっていたのですが、出発の時には目の前まで持ってきてくれました。
若くITにも熱心な社長ですから、今後も古く良いものは残しつつ、さらに一流の旅館へと駆け上がっていくことが予想されます。
ちなみに最後に。寝るときに持ってきてくれた表面にびっしり水滴のついたやかんとガラスのコップです。
冷たい水ののど越しは最高! この懐かしいサービスはうれしい上に実用的です。夜中にのどかわきますので。