今日は仕事で浦和の街まで行ったので、暇を見つけては気になっていたことを確かめて来た。

まずは、さいまた市大戸の大戸氷川神社を見物に。注連縄の太い方は神社の左手にある。

 

新藁や注連縄作りの差配来る

 

古い土地柄なので、神社も歴史があるのかな。鰹木が奇数なので男神を祀っているはず。

 

晩秋や鰹木五本の男神

 

で、こちらにも当然狛犬が鎮座する。吽形は剽軽でもあり愛嬌があって親しみが湧く。しかし、痩せている。狼がモチーフなのだろう。

 

狼を模したる狛犬秋日和

 

問題は阿形。実は下顎が欠けて失われている。自然に落ちたのかもしれないけれど、もしかしたら誰かのおふざけが度を超してしまったか、かわいそうに。

 

顎欠けし狛犬守るや神の留守

 

参拝後、曹洞宗の大泉院を訪ねた。この寺も好きなので時折出向くけれど、本日もとても良かった。

山門を潜ると羅漢さんが出迎えてくれる。

 

境内に羅漢群像秋時雨

晴れてたけど気分で

 

禅寺なれども、ご本堂前には珍しくも拝観対象として三像が置かれている。中央にふくよかな如来像(たぶん)と左右に狛犬!

 

学僧の後姿や秋の寺

 

で、興味深いことに、禅寺のご本尊(きっとお釈迦様)の左手に阿形と基本に沿って置かれているのだ。

 

小鳥来る狛犬を置く禅の寺

 

狛犬を観察すると、眉と思われる形状や上下の顎周囲を含めた表情そして痩せ具合と、さらに決定的なのは前脚に顕著な後方へ靡く毛が特徴的で、大戸氷川神社の狛犬と同じ造りなのだ。違いは毬を押えているかいないかくらいで、製作者は同一人物(工房)であろうと確信した。これを確かめたかった。

 

大泉院には母子観音像やら七福神やら巨大な布袋像やらあるけれど、お気に入りは由緒有り気な阿弥陀堂。赤い幟旗には南無観世音菩薩とあるから、観音堂かも。ここにも神社の鈴と五色の紐?があって、神仏習合を示している。維新政府によって神仏分離を強要されたけれど、信仰として密かに残ったものか。

 

黄落や古刹に赤き幟旗

 

真に有意義な回遊だったけど、ついでに大久保氷川神社と日枝神社へ向かった。

先ずは上大久保の氷川さま。

一の鳥二の鳥居を潜り、長めの参道を行くと、ほぼ直角に曲がって拝殿があり、拝殿は当然南面している。なので、参道右にある木々の木陰が拝殿に掛かる珍しい景色になっていた。それにしても、職場がこの近くだった若いころは見向きもしなかったのにな。

 

拝殿に秋日の作る木々の影

 

本殿には柏木も鰹木も無いけれど、その簡素ゆえに凛としているか。脇には稲荷社もあるのでお参りして来た。

 

手作りの鳥居の稲荷社秋うらら

 

最後は日枝神社。

県指定の天然記念物欅の大木は四百年前に若狭の八百比丘尼がお手植えされたそうな。画像では奥に見える大ケヤキ。

 

塗り替えし鳥居に銀杏黄葉かな

 

帰り道で白鷺を見ていたら、動かぬまま水面を見続ける鷺に哲学者の生きざまをみたよ、稼がない人生ってのを見たよ、ちょっとうらやましくてね。

 

水澄むや身じろぎもせぬ鷺一羽

 

と言うことで、長い一日だった、哲学者じゃないからね。