母の日は
母の気配を 患部に感じ
撫でるその手に 甘えをり
都々逸
二、三週間前でしょうか、明け方近く、右を下に寝ている私の後方から、いつもの腰痛部とは違う背を撫でられる感覚が長く続きました。
感触はいくらかごわごわした感じで、ふっくらした母親の手のひらとは違う感じでした。
なんだろう?とは思いましたが、気持ちが良いのでそのままにしていました。
しかし、誰だろ?とふと疑問に気付いて半身を起こしました。
見ても誰もいませんでしたのでまた横たわると、残像として 俯いた母を見ました。
昼顔や摘めば枯れると言ふやうに
でも特段の感慨もなく、もちろん恐怖心も無く、と言って懐かしさもありませんでした。淡々とあれっ?と思うだけで。
子供のころ体が弱かったので母にはしばしば背中を撫でてもらっていました。
あの時の記憶とは違う感触は不思議ですし、顔を見せない母も不思議ですが、確かに背中を撫でてもらえて安心した気持ちになりました。
昼顔やコロナ禍を無事に生き延びて
その少し前には父が我が家にやって来ましたが、彼はそこに居るだけで無言でした。
離れているのか近くに居るのかは分からないのですが、半透明のようなそうでないような、明るくもなく暗くもなく、でも父なのです。着ているものはモスグリーンの作業着のようなラフなものでした。
幽霊と呼ばれたくない父来る
ある日、亡くなった祖母は座ったまま横に滑るように去りましたし、祖父はすっくと立ったまま去りました。
今回の父母は去っていくというより、単に見えなくなってす~っと消えました。
それだけの事でしたが、家内に同道してもらって早速墓参りに行き、きちんと掃除をして参りました。
(この花の名は? 字面に惚れて卯の花ってことで)
祖父祖母は京都に眠る花空木
で、母の手のひら思しきもので撫でてつまり手当をしていただいたからでしょうか、体調は良好です。



