>さて、厚生労働省が今年5月に発表した就職氷河期世代への就職支援プランだが、はたして有効なプランと言えるのか。
施策の方向性としては、「相談、教育、訓練から就職まで切れ目のない支援」を行い、ハローワークに専用窓口を設置。キャリアコンサルティング、生活設計面の相談、職業訓練の助言、求人開拓などの各専門担当者のチーム制によるきめ細かな「伴走型支援」を実施するとしている。
ただ、結論から言うと、就職氷河期世代に対する救済プログラムが本当に機能するのかどうかは疑わしいところだ。
これは本当にそうだと思う。就職の支援があったところで実際に継続的に働けるかどうかは別問題。就労経験がなく年齢も高い人たちが馴染む環境を既存企業が用意出来るのか。むしろ政府が民間でなく半民間の受皿企業を作って最低賃金でもいいから雇用するほうがいいと思う。この支援政策を見ると人手不足業界へ無理矢理ねじこもうとしているのが煤けて見える。経験職種の人でも大変なのに、就労経験がない人をそんな大変な業界にねじ込んだとしても、育てる環境ではなくすぐに辞めるだけだ。
氷河期世代は中途採用になる。人が辞めない業界は労働環境がよく、中途採用もかなりのキャリアがあっても採用しずらく、新卒をポツポツと採るだけだ。
今の新卒は景気が回復しているため、内定率がよいが、オリンピックが終わって景気が悪くなる見込みがあるため、また反動が来るだろう。
景気が悪くなって不景気までいけばまた氷河期の再来だ。割を食うのは2020年以降の優秀な新卒者だ。我々氷河期世代が割を食ったのに、また同じような被害を受ける若者が出るのは悲しい。日本の雇用制度を変えなくてはいけない。就職、解雇しやすい環境が最も必要であることはもちろん、正社員と非正社員の垣根を取っ払うことも必要。
正社員の特権が大きいため、会社は景気が悪くなったときに人を採用する必要があれば非正社員しか採用しない。それも日本全土の会社が足並み揃えるわけだ。
私の会社にもいるが、なぜ会社が派遣社員を雇いたがるか。派遣社員はスキル経験は結構あるので時給はそれなりに高い報酬を払う。ただ仕事(契約)がなくなったりした場合にいらなくなったらすぐ切れるメリットが大きい。あと年金や保険に関しては派遣会社が折半して払う。月給20万の正社員1人雇うよりも同じ作業で月給25万の派遣社員を臨時雇いしたほうがトータルコストは安いそうだ。
つまり、雇用の柔軟さは企業も求めていることなのだ。正社員という身分が雇用の柔軟さをなくしており、派遣社員アルバイトで雇用調整するしかなくなっている。
アメリカのFRBも予備的な利下げではあるが、景気後退を見込んでの利下げを発表した。各国政府が発表する指標も景気が悪くなっていることを示唆している。とりわけチャイナは爆発の危険性があり怖い。不動産が異常な国となっているだけに買い手不在の市況になったら、値下がりが止まらず破産、融資回収不能の連鎖がきそうだ。
日本の雇用環境の改善は急務であるとともに、氷河期世代の救済は根が深く、適当な政策では意味がないということ。
氷河期支援はもっと現状を知っていてかつ制度を変えれる力を持った人が政治に関わってやらないと成果は出ないだろう。