夕食を平らげ、満足げな薄毛ちゃん。それでもまだ、自分の顔についたごはんつぶやら豆腐のかけらを口に運んでいる。


薄毛ちゃんはご飯を黙々と、かつ淡々と食べる。


さっきまで台所入口のべビーゲートの前で尋常ではないくらいにギャーギャーしていたくせに。中に入れて椅子に座らせると、「いただきます」をするのももどかしく、目はご飯にロックオン、とびかからんばかりの勢いだ。さあどうぞ、の掛け声と共に、勢い込んでる様子とは裏腹におもむろに食べ始める。その後は、一気にトップギアにシフトチェンジ。真剣に、無言で、夢中で、とにかくそんな形容詞を全部つけた様子で食べ尽くしていくのだ。


食事中はあまりに静かに大人しく食べるので、とおちゃんは時々薄毛ちゃんの存在を忘れてしまう。かーちゃんと今日の出来事を話し合っていると(もっぱら薄毛ちゃんに関することだが)、気がつくとあらかた食べ終わっていたりすることがある。


親の手出しは基本的には無用。食べにくそうだからといって、代わりにつまんで食べさせてやろうとしても拒否。仕方が無いので、小さくちぎってスプーンに乗せてやると自分ですくったかのような顔して食べやがる(笑)


途中、中だるみでご飯で遊び始めたりするが、そこからが長い。最後まできれに平らげた後、ツブツブまで残さずひとつずつつまんで食べる。それが終わったら大人の皿の残り物を指差して催促。ダメだとわかると、お食事エプロンについたツブツブをつまみ始める次第だ。


終始無言、無表情。なので、今「おいしいおいしいの芸」を習得させるべくかーちゃんががんばってはいる。


が、絵本の食べ物ではたまにやってくれるが、本番のご飯の時にはまだやってくれない。食べることに夢中で、芸を披露するまでの余裕がないらしい。


どんだけ食いしん坊なんだよ。