「デ・キリコ展」
10年ぶりの大回顧展だそうで、東京都美術館で見て来ました。
デ・キリコ展に行くと言っても、普段お話している方々には、
「何?」となりそうなので、付き合ってくれる友人と。
とは言え、
見終わった後の反応は、
「意味わかんない・・・」「理解不能」
はーい!
正解でーす
それこそが、「形而上絵画」ということになるんですかねー。
よくわからないので、調べました。
形而上学・・・・
「物質的な現象(目に見えるもの)を超えた領域を探求しようとする学問」
との事です。はい。
体系を失った世界ですので、そりゃ普通に理解出来たら
大変という事になりますね。
意味のない世界。音もない感じ。
その中にある生の無意味さや、異様なアンニュイ感・・・・
感受性の高い美大出の私には、
この絵の世界は、時間をかけて見すぎると、
やや頭がつらくなります。
ただ、初期から晩年まで流れを知りたかったので、
とてもよかったし、シュルレアリスムの先駆けの
天才だった事を知る事が出来て、でした。
初期に始まった分離派の影響のある絵が、
1910年フィレンツェのサンタ・クローチェ広場で
突然、
現実を超えた奇妙な感覚を覚え、
新しい構図を思いつきます。
天啓と言われるこの出来事を境に、
形而上絵画に目覚めるなんて、普通の人ではありませんね。
「ある秋の日の午後の謎」は、その時に描かれたそうです。
解けない謎が好きな方には、おすすめです。