家に入れて、
適当に飯を作ってやる。
何が食べたいのかも、
何をしたいのかも何も言わないコイツ……
ただ、俺の行動を見るだけ……
「お前はどこから来た?」
「……わかんない」
「わからない?捨てられたのか?」
「わかんない」
何を言っても、「わかんない」の一点張り。
ただ、俺の作った焼き飯を頬張ってる。
「記憶がないのかよ」
「わかんない」
いい加減、イライラしてきた。
コイツは、可愛いさ。
可愛いけど、犬じゃなく、
人間だ。
「お前、俺にペットにしてって言っただろ?」
「…うん」
「お前は、犬でもなくネコでもなく、
人間なんだよ。
ペットじゃなく、居候だ。」
「居候じゃないもんっ…
オッパは俺を捨てるの?俺…オッパの側にいたいんだ…」
「オッパ?お前は男だぞ。
ヒョンって呼べよ。」
「ううん……オッパ……」
「お前はオカマかよ…………」
そう言うと、ふわりと笑ったコイツは、
思いついたように食べる手を止めた。
「ねぇ、俺このくらい余ったら
スープに浸して食べたいんだけど作って!」
「スープ?」
「うん!わかめスープ作って!」
「お前………」
俺の死んだ恋人。
ナユン……
半年前に亡くなったばかりで、
亡くなる前に意味が分からない言葉をつぶやいた。
”わたしが死んじゃったらいつかオッパの側に別人として行くわ”
こういって、亡くなったんだ………
ナユンも、俺の作った焼き飯を
わかめスープにつけて食べるのが大好きだった。
「ナユン…………」
お前は、ナユンの生まれ替わりなのか……?