液状化現象で大量噴出の土砂 処分方法に自治体苦慮
東日本大震災による液状化現象で、道路などから噴き出した大量の土砂が問題になっている。県によると、県内の市町村道から噴出した土砂だけで約7万立方メートル。土砂の多くは土質があまり良くなく、再利用も簡単ではない。処分方法に統一的な指針はなく、各自治体は対応に苦慮。国や県に処分の指針を示すよう求める意見も出ている。 (小川直人)
浦安市では道路や側溝などから出た土砂が約七万五千立方メートルに及ぶ。市の墓地公園内などで一時保管し、シートで覆うなどの粉じん対策も行っている。
市は、道路や海底にあるくぼ地の埋め戻しなどへの再利用を検討しているが、結論は出ていない。市の担当者は「土砂には塩分が含まれるなど再利用には手間と費用がかかる。予算も時間も極力かけずに処分したいが、量があまりに多い」と頭を悩ませている。
習志野市では、市道などから出た土砂約一万立方メートル弱が同市茜浜の市有地に集められた。土壌調査の結果、有害物質は基準値以下であることが確認されているという。下水道や道路の復旧を優先させ、土砂は集積されたままの状態。市の担当者は「土質が良くないため転用も難しい。県が統一的な処分方法を示してほしい」と話す。
隣接する千葉市は約八千七百立方メートルの土砂が噴出。土砂は人工海浜「いなげの浜」の砂の一部に使うことが決まり、一時保管場所から浜に持ち込まれた。
市によると、海岸の砂は波などに浸食され、過去にも砂を補充している。市の担当者は「次の砂浜整備まで当面は保管しておく」と話す。土砂は浜の端に保管されているが、近くで甲羅干しする市民の姿も。市は夏を前に立ち入り禁止などの安全対策を行う。
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開会中の六月県議会の一般質問で二十七日、浦安市選出の内田悦嗣議員(自民)が県の対応をただした。
県環境生活部の戸谷久子部長は「処分が円滑に進むよう、再利用などを検討して(自治体に)アドバイスしたい。処理費用の財政支援について国に要望する」などと答弁。内田議員は「県が主導権を発揮して処分や再利用方法など示すべきだ。処分について法制化するよう国にも要望してほしい」と訴えた。