【恋に落ちた海賊王】 ソウシ先生のイケてる日常~前篇~ (ソウシ) | 恋に落ちた☆妄想女子

恋に落ちた☆妄想女子

読んでも何の得も無し。

『ソウシ、いつものアレを頼む!』




夕刻、医務室で、溜まりに溜まった寄港する港への


提出期限のとっくに過ぎた書類の束を、片っ端から片付けていた時だった。


ひょっこり。


この作業の、原因が現れ、何の悪びれた様子も無く、


いけしゃあしゃあと、私の仕事を、増やす。




『…あなたという人は…。』




思わず決済印を押す手が、止まってしまう。


あからさまにこれほど、呆れた顔をして見せるのに。

当の本人は、全く気にする様子も無い。


『…アレを使うと、スゲェんだよ、俺も、オンナも!』


『…そうでしょうとも。』


…そりゃあね…。

だってアレは。


『…解りました。

夕食前までには調合しておきますから。

で、それ持って娼館でもどこにでも行って下さい。

お願いですから…


これ以上私の仕事を増やさないで下さいよ?』


ありがとな~♪なんて、上機嫌に船長が出て行ったドアを見ながら、


ホッとため息をついた。



『…○○ちゃん。』



私は、医療器具の消毒をしていた、○○ちゃんに話しかけた。


『…聞いただろう?


私はこれから、船長に頼まれた事を片付けるから、


ナギの所にでも行って、夕飯の手伝いをしてあげて?

…調合する時に発生する、煙も君に、吸わせたくないからね。』



『…そんなキケンな…おクスリ…ソウシ先生は、大丈夫なんですか?』



少し不安そうに私を見上げる○○ちゃん。

そんな何気ないカオひとつで…。


君は、いともたやすく、私の心の奥に隠す欲を刺激する。



『…大丈夫。

…私は、…慣れてるからね。』


なるべく優しく、彼女に微笑んで見せる。

努めて紳士的にでも振る舞っていないと、いづれ、綻ぶだろうから。


言われた通り素直に、医務室から出て行く○○ちゃん。


私の目の届かない所で、他の男と一緒に居られのは、


胸中穏やかではないのだけれど。


…船長の頼み…断ったとしても、無理矢理作らされるのだから、


命令と言ってもいい…ならば、仕方ないね。



“アレを使うと、スゲェんだよ、俺も、オンナも”



そう言った船長の嬉しそうなカオを思い出す。



当然だろう。


…だって、このクスリは。




興淫剤。





だからね?


興奮剤をベースにして、


いくつかの性的欲求を刺激させる種類の植物を配合させ、


なおかつ。



…無色透明で、無味無臭。


使用する量は、コップ1杯の液体に、5滴ほど。


服用してから効果が現れるまで、大体1時間。

効果が最大になるのが、その30分後。

そして、約2時間程で、効果は失われる。


セッ.クスを愉しむには、十分な時間だろう。


常習性は無いが、一度使用して、その快感を、味わってしまったら…。



…保証は、出来ないな。


現に。


船長なんか、おもしろい位、ハマってしまった。


『…ま、いいか。』


自分が調合したクスリが、好評を得るのは、悪い気はしない。

このクスリは決して、褒められたもんじゃないけどね。


もあもあと立ち込める煙。


なんの抵抗力も無い人が吸い込んだら、


それだけでも、カラダに影響が出るだろう。



○○ちゃんを。


…部屋に、置いておけば良かったかな。



ふと、そんな邪な考えが浮かんで…。



笑ってしまった。







『…出来ましたよ。』


夕食前。


私は、作ったクスリの入った、小さな小瓶を、船長室に届けた。


『ありがとな~!

…ソウシ、お前も行くか?』

ニヤニヤと誘う船長に、丁重にお断りする。

『…書類の整理がまだ、終わらないんですよ?

誰かさんが、ほったらかしたせいでね?』

『あー…ハイハイ。

頼んだぜ、ソウシ!』


『解りました。

ちゃんとやりますから、早く娼館に行ってあげて下さい。

…待ち焦がれてると思いますよ?』


『イイ事言うなぁ…お前!

よしっ!

それじゃあ、イッてくるぜ!!』


船長は、その前に腹ごしらえだ!と、食堂で晩御飯をきちんと食べていた。


それから、出掛けに、私に、そっと耳打ちをして。

行ってしまった。





『…お前もたまに、愉しんだらどうだ?』



…と、囁いた。

その意味が、解らなかった。


だが。


船長の、その言葉の、意味を。



私は、すぐに。





…気付かされる。






『…どうした、○○?』

夕食の後片付けをしながら。

ナギの声がした。

気になって、ふと、視線を送ると…


『な…でもない、です…。

…だいじょ…ぶ。』


ひどく、真っ赤になって、夕食の椅子に座ったままの○○ちゃんが見えた。


………?


明らかに、様子がおかしい。

肘を伸ばして、肩をすくめ、大きく呼吸を繰り返す。


『おい!』


ナギが、その肩に、触れた瞬間だった。


『…ャ…っ!!』


小さく叫んで、目に見える程大きく、カラダが跳ね上がった。


『…ちょっとゴメンね、ナギ。』


驚いた様子のナギと、○○ちゃんの間に割って入り、


○○ちゃんの様子を確認した。




………船長………。





『…ツラいね?』



興奮して、真っ赤になった頬。

潤んだ瞳に、いっぱい涙を溜めて。

でもその瞳は、戸惑いと、淫.らな熱が同居して…。



…それだけで、全てを理解した。



『…ソ・ウシせ…んせ…っ!!』


私は、○○ちゃんを一気に抱き抱えた。


『…部屋においで。』


…興淫剤で、悶,えてる、その姿を。




…これ以上、誰にも見せたくない。



ぎゅうっと、背中に回された腕。




食堂にいた他の全員が、ポカンとしていた。