WHY@DOLLで好きな10曲・2020夏。 | …

i am so disapointed.

WHY@DOLL(ホワイドール)には良い曲がたくさんあるので、好きな曲の順番もその時や状況によって、変わったり変わらなかったりする。そこで、結成記念日でもあることなので、現時点で好きな上位10曲を選び、カウントダウンしながら感想や思い出などについて適当に語っていくというやつを1年ぶりにやっていきたい。ちなみに、去年の10曲は見直さずに選んだ。

 

10. 秒速Party Night

 

2015年8月1日に会場限定シングルとして発売されたのだが、その頃には存在自体をまだ知らない。その後、2016年2月10日発売のアルバム「Gemini」に収録され、これはこの年の年末か翌年の初めあたりに聴いたのではないかと思う。「ほんとじゃないけど 『今日はバースデイ☆』」の意味がいまだによく分からないのだが、新しく生まれ変わる、というようなことなのだろうか。この曲を適当に流しながら早朝に1人で仕事をしていて、はじめにハッとしたのが、「君がいなくちゃ はじまんない!一緒にいなくちゃ」のところで、この曲はきっと自分のことを歌っている、というありがちなモードに陥った。同じことを「Tactics」や「ベクトル」についても感じたが、これらは苦しいというか狂おしい。それで、その時の気持ちというのはいずれすっかり忘れていくのだが、「秒速Party Night」は同じことについてだが、楽しくてしあわせな感覚と主に結びついているので、その時と変わらない感覚で好きでいられる。

 

と、よく分からないことを書いているのだが、約1年ぐらいだけライブなどに行っていた時期があって、この曲はライブパフォーマンスを体験すると、魅力が何倍にもふくらんでいった。ある時期からは、イントロのあのマリオネットみたいな態勢にステージ上の2人がなって、フェイドイン気味にイントロが流れてくるだけで、これからはじまる数分間の至福の時間を思ってテンションが上がった。「最高な」でピースサインを大きく掲げ、「Oh Yes!」でジャンプする、「この瞬間」を挟んで、「君がいなくちゃ はじまんない」では隣にいる人の肩に手をあて、トレイン状態となる。この前に、リーダーの青木千春さんが「ピースいくよ。せーのっ」などと言うことがあるのも良かった。

 

それから、「魔法はもう ずっと とけないわ」のところで指をクルクル回して魔法をかけるような振りがあるのだが、あれもすごく良い。昨年は5位に選んでいたようである。

 

 

 

9. Don't Ask Me Why

 

昨年は10位に選んでいたようだ。2018年6月26日にリリースされたシングル「Sweet Vinegar」のカップリング曲である。当初、「ネオアコ・ミーツ・EDM」などと予告されていて、どんなものだろうかと大いに期待していた。初披露が恵比寿のリキッドルームで行われたT-Palette Recordsの感謝祭的なライブだったのだが、イントロが聴こえた瞬間、ひじょうに盛り上がった。ネオアコの定義というのが人によって変わってはくるようで、その辺りのひじょうに厳密なケースなども目にすることがあるのだが、この少し後にソフィスティ・ポップというひじょうに便利な言葉を知ることになった。

 

それはそうとして、当日、実は全体の音がわりと聴こえにくい場所にいたこともあって、よく分からなかったのだが、後でCDや音源で聴いてみると、いろいろな音が入っていて楽しかった。歌詞はメンバー自身によるものだが、英語やセリフもあっていろいろ面白い。これもメンバー自身が考えたという振り付けもエモーショナルで、とても良かった。ラストアルバム「@LBUM~Selection 2014-2019~」に収録されたバージョンとはミックスがかなり異なっている。

 

 

8. セツナSHOOTING STAR

 

2015年7月5日に「Tactics」とのカップリングで会場限定シングルとして発売されたのが最初のようだが、その頃は知らない。アルバム「Gemini」は全体的にディスコ・ファンクとかシティ・ポップ的な楽曲が多く、とても良い感じでところどころ引っ掛かりがあるという感じで当初は聴いていたのだが、実は初めのうちはあまり印象に残っていなかった。ライブで初めて観た時、ファンの人が白く光らせたペンライトをゆっくりと斜めに上げていくのがとてもカッコいいなと思ったのが最初で、そのうち歌詞の世界観が宇宙や惑星で恋愛であったりアイドルとファンとの関係であったりを表現しているようにも思えて、どんどん好きになっていった。昨年は10曲に選んでいなかったようだ。

 

 

7. clover

 

2015年12月9日にシングルでリリースされ、アルバム「Gemini」にも収録された。昨年は6位に選んでいた。これは、本当に良い曲である。「パッパラーパーラーラー」というようなフレーズが入っている曲には素晴らしいものが多いが、ライブパフォーマンスではこれと同時に掌でグーとパーを繰り返すだけで幸せになれるという特典もある。

 

 

 

6. album

 

2019年11月5日にリリースされたラストアルバム「@LBUM~Selection 2014-2019~」に収録された、活動終了前、最後の新曲である。ピアノと途中からストリングスのシンプルなアレンジで、歌はとても真っ直ぐで清い。歌と演奏の音ひとつひとつが、しっかりと心に届く。終わりははじまりということが、情熱を込めて表現された美しい楽曲である。最後の歌詞が「We are always here for you...」というのが本当に素晴らしいし、実際にいつもそう感じている。昨年はまだリリースされていないので、もちろん選んでいない。

 

 

5. Show Me Your Smile

 

2018年1月23日にリリースされたシングルで、「渋谷系」みたいなおしゃれで良い曲。キュートなボーカルも際だっている。一般的な恋愛についてと取ることもできるが、アイドルとファンの関係性について歌っていると捉えた方がしっくりくるような歌詞も素晴らしい。「もしもわたしが この世の中から消え去っても Part of my dream きみと過ごした日々だけは輝くはず」とか。昨年は8位に選んでいたようである。

 

 

4. Hello Hello Hello

 

2017年8月1日にリリースされたアルバム「WHY@DOLL」収録の、青木千春ソロ曲である。昨年は9位に選んでいたようだ。WHY@DOLLの音楽の魅力の要素としてカッコいいサウンドとキュートなボーカルのマッチングというのがあるが、この曲では癒し効果抜群のボーカルがオーガニックな楽曲にのることによって生じる相乗効果が堪能できる。ある意味、ひじょうに危険な中毒性をも含んだカントリー・ポップだともいえる。それでいて、夢を追うために、地方から都会に旅立つ日の少女の決意が歌われているのだから、やはり一筋縄ではいかない。ビデオは出身地の札幌で撮影されている。

 

 

3. 忘れないで

 

アルバム「WHY@DOLL」に収録された、こちらは浦谷はるなのソロ曲である。昨年は10曲に選んでいないが、次点の11位だったようだ。以前から好きな曲だったが、この1年でさらに好きになったようである。80年代ディスコ・ポップ風というか、パトリース・ラッシェン「フォーゲット・ミー・ノッツ(忘れな草)」歌謡である。良い意味で薄味だが適度にウェットなボーカルがとても良い。

 

 

2. 菫アイオライト

 

2016年11月15日にシングルとしてリリースされ、後にアルバム「WHY@DOLL」にも収録された。私がWHY@DOLLを知るきっかけになった曲で、初めて聴いた時からずっと好きである。ディスコ・ファンク的なアイドルポップスの1つの到達点なのではないかというほどのクオリティーで、カッコいいサウンドとキュートなボーカルの組み合わせが最高である。歌詞はひじょうにポジティブなのだが、このシングルからT-Palette Recordsに移籍し、新たな出発という意味合いもあったようだ。昨年も2位に選んでいた。

 

 

1. ラブ・ストーリーは週末に

 

2017年2月28日にリリースされたシングル「キミはSteady」のカップリング曲である。シティ・ポップとかAORのようなサウンドをアイドル・ポップスに落とし込んだ、というとよくありがちなのだが、この曲はサックスが本気で泣きまくっていて、初めて聴いた時に思わず笑ってしまった。バブル時代のリッチでトレンディーな世界観を再現しているようでもあるのだが、メンバー自身による歌詞の世界はそんな時代にはまだ生まれてすらいない彼女たちが憧れる素敵な恋のシチュエーションを描いたもので、パフォーマンスを含め、その強度がサウンドの本気度と拮抗することによって、素晴らしいポップ・ソングになっているのだった。個人的には日本のポップ・ソングの中で最も好きな1曲である。やはり、昨年も1位に選んでいたようだ。

 

 

今回、10曲からは漏れてしまった曲の中にも素晴らしいものは数多く、その上、パフォーマンスもメンバーのキャラクターも素晴らしい。私がライブなどに行っていた期間は約1年ぐらいに過ぎないが、本当にたくさんの喜びや楽しみをあたえてくれた。活動が終了してからも、曲は聴き続けているのだが、このユニットに出会うことができて本当によかった。そして、メンバーの青木千春さんと浦谷はるなさんには、ありったけの幸せが訪れることを心から願う。