「モーニング娘。’20のMBSヤングタウン」について。 | …

i am so disapointed.

MBSラジオでは毎週土曜日の22時から明石家さんまがメインパーソナリティーを務める長寿番組「ヤングタウン土曜日」を放送していて、そのアシスタントであるヤン娘として飯窪春菜とモーニング娘。’20の横山玲奈がレギュラー出演している。

 

現在、明石家さんまは舞台を行っているため、「ヤングタウン土曜日」を休み、その間に特別番組として「モーニング娘。’20のMBSヤングタウン」と「モーニング娘。OGのMBSヤングタウン」が放送されることになったようだ。

 

1月25日にはまず「モーニング娘。’20のMBSヤングタウン」が放送されたのだが、この週にモーニング娘。’20は最新シングル「KOKORO&KARADA/LOVEペディア/人間関係No way way」をリリースしたばかりで、しかも放送当日にはハロー!プロジェクトのコンサートが大阪で行われていて、ファンの中には現地に滞在している人達も少なくなかったのではないかと思える。つまり、タイミング的にもかなり良かったのである。

 

私は深夜まで仕事をしていたため、放送が終わった後でradikoプレミアムのエリアフリー、そして、タイムフリーで聴いた。出演したのは「ヤングタウン土曜日」にヤン娘としてレギュラー出演している横山玲奈のほか、モーニング娘。’20のリーダー、譜久村聖、11期メンバーの小田さくら、12期メンバーの羽賀朱音である。モーニング娘。’20にはメンバー何名かが出演してトークをする「モーニング女学院~放課後ミーティング~」というレギュラー番組があり、出演者からするとそれと同じような番組になるのではないかという予感もなんとなくしていた。しかし、もしかするとそうなっていないのかもしれないという期待もあり、実際にはそれのかなり斜め上を行く面白さであった。

 

出演しているのはモーニング娘。’20のメンバー4名なのだが、番組のフォーマットはあくまで「ヤングタウン土曜日」のままである。今回、出演した中でモーニング娘。’20においては最も後輩である横山玲奈が、スタジオブースのいつもは明石家さんまが座っている席に座り、この日は番組を進行していくという。これだけでも、番組スタッフの横山玲奈に対する期待と信頼が感じられる。

 

私はモーニング娘。’20の熱心なファンとはまったく言えないタイプの人間であり、特に2016年から昨年の夏ぐらいまではかなり関心が薄くなっていたことは事実である。昨年のシングル曲「青春Night」がとても気に入ったことと、年末に観に行ったライブビューイングがひじょうに良かったことによって興味や関心が回復したわけだが、中でも13期メンバーである横山玲奈のパフォーマンスに目を奪われた。それから先日はニューシングルのリリースを記念したトーク&握手会に参加し、グループ加入以来、約3年間、757本に及ぶブログ記事をすべて読み終えたところである。

 

よって、横山玲奈が蒙古タンメン中本をはじめとした辛い料理を好むことや、春巻き専門店の存在は知っているが実際には行っていないこと、サッカー観戦が好きで浦和レッズのサポーターであることや、父が運転する車で聴いていたノーランズ「ダンシング・シスター」が好きなことなどを知っているわけである。

 

ラジオがかなり好きだということなのだが、実際に「ヤングタウン土曜日」のレギュラーにも、デビューしてから1年未満という異例の早さで抜擢されたようだ。道重さゆみの「今夜もうさちゃんピース」のようなソロラジオがはじまればいいのにと思っていたところ、横山玲奈の今年の目標はソロラジオをやることだと初めて聞いた。良いのではないだろうか。

 

横山玲奈にはモーニング娘。’20のメンバーであること以外にも、トークのセンスや人としての明るさ、基本的に前向きでありながら、マイペースでもあるという、現在の日本人にとってひじょうに重要な生き方を体現していると思われるところもあり、ルックスやパフォーマンスも最高なのだが、トークによってより多くの人々を楽しませる才能に満ち溢れていると思うのだ。

 

これは、いまや横山玲奈の存在に希望すら託し、そのように思えることがうれしくて仕方がない私の買いかぶりもあることは承知していたのだが、今回の放送を聴いたりするとあながちそうとも思えず、これはもしかしてガチでものすごい逸材なのではないかという気分にもなってきた。

 

明石家さんま、村上ショージが出演していなく、モーニング娘。'20のメンバーだけによる放送だったとしても、そのファンだけが聴いて面白いと思える番組にしようという意図は制作スタッフにはもちろん無く、横山玲奈もそれを理解していたと思える。結果的に明石家さんんまがメインパーソナリティーを務める「ヤングタウン土曜日」について、裏話的な内容を含め、普段ならば言えない暴露話のようなものをしよううという流れになり、これはこの番組の常連リスナーにとっても面白いものだが、結局は明石家さんまに対してのリスペクトが表出するという素晴らしい内容となった。

 

とはいえ、これだけモーニング娘。’20のメンバーがあつまっているのだから、ファンとして面白い話も聞きたいところである。これについても横山玲奈が絶妙な回しを行うことによって、たとえば譜久村聖による小田さくら加入当時の衝撃についてのエピソードトークなど、ファンにとってたまらない上に、よく知らない人にとってもわりと面白い内容になっていた。横山玲奈が広瀬すずに似ていると言われたことがあるというエピソードについては、譜久村聖が後ろをちゃんと見てもいないタクシーの運転手に一度言われただけだろうというツッコミをはじめ、先輩メンバーから集中砲火を浴び、それに対する本人の返しも含め、本当に愛されているのだな、と感じた。そして、横山玲奈自身のいじられ耐性というか、むしろそれをおいしいと感じているであろうバラエティー特性も感じられた。また、風呂上がりに家族からにしおかすみこに似ていると言われ、「ギャーッ!」等と自ら乗っかっていっていたというエピソードに、たまらなく良いものを感じた。

 

出演者それぞれから面白いトークを引き出し、そのキャラクターの良いところに注目させながらも、結果的には自分自身の人間性であったり技術が光るという、じつに理想的な運びだったように思える。

 

「はい、おしまい」「最後の人にあげましょう」というような、いつも明石家さんまがやっているパターンをうれしそうにやりたがったり、エンディングでリーダーの譜久村聖から「横山を尊敬した」と本気で言われ、泣きそうになって、それを小田さくらにいじられるところなどもとても良かった。

 

「ヤン娘は癒せません」という、いつもはヤン娘やゲストがリスナーから送られたセクシーなセリフを言わされ、それに対して明石家さんまがいろいろ言うコーナーは、「横山を癒してください」というコーナーになり、各メンバーのセリフに対し、横山玲奈がいつもの明石家さんまのように、ダメ出しやアドバイスをするという、わりと責めた企画になっていた。これも大爆笑というか、「うひょー」とか「ズッキュンきました」とか、現在の18歳とは思えない、どこか懐かしくもオヤジテイストを感じさせるワードセンスであり、やはり譜久村聖から的確につっこまれていた。まず最初に自らが模範を、まったく何の躊躇もなくやっていたところも良かった。

 

横山玲奈が番組のレギュラーになる前、ゲストとして初めて呼ばれた時にも、このチャンスを生かそうと、過去の放送を聴き込んで、いろいろ研究などをしていたようである。この姿勢について、かつての道重さゆみを思い出してしまうのは、私なので仕方がないところではある。

 

ところで、今回の「横山を癒してください」のセリフは、リスナーからの投稿ではなく、たとえば「還元税率」というような、なんでもない単語をセクシーに読むというものであった。これは道重さゆみが「今夜もうさちゃんピース」において、謎の本人発案ではじまった「妄想セクシーワード」と同じではないか。

 

番組自体もとても面白かったし、やはり横山玲奈は最高だなと感じたのであった。