WHY@DOLLのCDを買うため横浜に行ったことについて。 | …

i am so disapointed.

先日、札幌出身のガールズポップユニット、WHY@DOLL(ホワイドール)のラストアルバム「@LBUM〜Selection 2014-2019〜」がリリースされ、同日にホームグラウンドとなる渋谷Gladで最後の定期公演があったのだが、ここしばらくと同様に東京から少し離れた場所でエクストリームな量の仕事を片付けなければいけなかったので、泣きながら我慢した。

しかし、Apple Musicにも追加していたので休憩時間などを利用して聴いたところ、やはり素晴らしかった。感想のようなものについては、昨日のブログに書いたのだが、近日中にCDは絶対に買いに行くとかいう文章で締めたはずである。明けて水曜日、夜に横浜でリリースイベントがあることは知っていた。いつもはとある鬱陶しい要件のために現場にいる必要があるのだが、様々な条件が重なった結果、今週は中止になった。

とはいえ当日中に片付けなければならない要件は夏休み初日のドリル並みにどっさりとあるのだが、横浜なら一時的に行って帰って来たとしても、それほど支障が出ない範囲、というか帰ってからやっても朝までには終わるレベルではないか、という判断をくだしたのであった。今後、予定されているイベント、ライブはすべて仕事と重なっていて行ける可能性がゼロであり、もう本当にこの日が最後の可能性なのである。このタイミングで横浜に来てくれたのも運命に違いない、といつもながらの都合の良い解釈をして、有能な部下に指示を出すと同時に、どうしても行かなくてはいけないところがあるんだ、と言っては失笑され、神奈川中央交通バスとJR横浜線を乗り継いで、横浜に行った。

久々に人がたくさんいる街に来たような気がした。最近はほぼ仕事場と自宅を行ったり来たりになっていて、都心にもまったく遊びに行けていない。すでに夜になっていたので、都会的で良いものだなと思うながら散歩をするふりをして、この辺りの地理には明るくないので、グーグルマップのアプリで横浜ビブレの場所を探した。リバーサイドにあって、夜景の感じとも相まって、マイルドなイケてる感に酔いしれた。しかし、脳内で流れていたのは中村雅俊「恋人も濡れる街角」(作詞・作曲/桑田佳祐)であった。

エントランスに大きなクリスマスツリーがあってテンションが上がり、女子高生のように写真を撮った。エスカレーターに乗って、タワーレコードがあるフロアを適当に探したのだが、一向に見つからない。仕方なくiPhoneで検索すると、タワーレコードは横浜ビブレのGFにあるらしい。Ground Floor、つまり1階である。イギリス英語とアメリカ英語では解釈が異なるややこしいやつだったと記憶しているのだが、こういうのを使いこなしてしまう辺り、さすがは横浜である。と、よく分からない感想を持つのと同時に、やたらと気分も上がってきた。

タワーレコードの場所を確認、ステージとなる場所にはすでに何人かもファンが集まっていた。ずっとライブやイベントに通っている熱心なファンの人たちの邪魔にならぬよう、私のような事実上の在宅泡沫ファンなどは一番後ろで観るぐらいがちょうどいいのであり、それで一旦また外に出た。夜の横浜を一人で散歩していとなんだか気持ちがふわふわしてきたのだが、再びタワーレコードに行って、「@LBUM〜Selection 2014-2019」のCDを買った。

まだ少し時間があったので、また横浜の街を散歩していたのだが、長崎ちゃんぽんリンガーハットの牡蠣ちゃんぽんというのがどうしても食べたくなり、店に入って食券を購入した。iPhoneで時刻を確認すると18時47分で、イベント開始の13分前である。まともな状態であればこのような行動は取らないのだが、どうも気持ちが浮ついていてよく分からないことをやっている。味噌味のスープと牡蠣も焼かれていて、野菜もたっぷりでとてもおいしい。ミニサイズなのだがわりとボリュームがある。ゆっくりと味わいたい気もするのだが、急いでもいる。結局、食べ終えて店を出たときには19時を少し回っていた。

横浜ビブレの先ほどとは別の出入口にさしかかり、どうやら大勢の人たちがいる。ステージの方からも出入りすることができるのだ。ガラス越しに歌い踊る二人の姿が見えた。あれが、青木千春さんと浦谷はるなさんなのだ。そう思うとたまらない気分になった。しかし、冷静を装って店内に入り、聴衆の一番後ろについた。曲は「Promises, Promises」、そして、斜め少し前にはこの曲を作曲した吉田哲人さんと思われる後ろ姿が見えた。観客はとてもたくさんいて、私がいる距離からはWHY@DOLLの姿がやっと見える程度だ。それでも曲やパフォーマンスが素晴らしく、ここにいられることの喜びを実感した。

曲の途中で吉田哲人さんが振り返ったときに目が合い、視線で軽く挨拶を交わした。最近、吉田哲人さんの7インチ・シングルをとても気に入っていたり、影響でずっとそれほど好きでもなかったオフコースやかぐや姫の魅力に気づかされたりしていたこともあり、なんだかとてもうれしい気持ちになった。

曲は「Show Me Your Smile」「キミはSteady」、そして最後に「Magic Motion No.5」と続き、やはりWHY@DOLLの音楽とパフォーマンスは素晴らしいな、と感じた。

吉田哲人さんからトートバッグをいただいた。それにしても、久しぶりにお会いして私の第一声目が「かぐや姫最高ですね」だったのはどうかと思うが、おそらくこれが一番伝えたかったのだろう。かぐや姫については、また改めて書いていきたい。ただ好きなことをブログに書いているだけの私に、いつもありがとうございますととても丁寧な吉田哲人さんだが、いつも素敵な音楽を楽しませてくれて、こちらこそ感謝の気持ちでいっぱいである。特典会に行くというと、あまり会えないでしょうからしっかり挨拶して、というようなことを言っていただいたので、もちろんそうしようと心に決めた。

とはいえ、来ていない期間があまりにも長かったので、もうどうせ忘れられているのだろうとも思ったり、ずっと来られなくて申し訳ないという思いもあり、どういうテンションで行こうか、やや不安でもあったので、ずっと気持ちが浮ついていたのはそのせいである。ライブだけ観て、特典券は誰かにあげて帰ろうかとも思っていた。しかし、結果的に行ってよかった。

覚えていてくれたし、いろいろうれしいことも言ってもらえた。本当に欠点がまったく無いじゃないかと、出会ったあの夏の夜のように感じたのである。

WHY@DOLLのライブやイベントによく行っていた期間は約1年間に過ぎず、それにしては印象がとても濃い。活動を終了してしまったとしても、作品は永遠に残るのであり、私はその素晴らしさについて、今後も語り続けるのだろう。

ブログにたくさん書いてくれてうれしかったし、ママも楽しみに読んでいるなどと言っていただき、本当に恐縮したのであった。

もちろん私はWHY@DOLLを最高のポップアクトだと心から思っているので、今後もその作品を聴き続けるだろうし、その度に在宅で泡沫とはいえ、ファンであることを誇りに思うだろう。

男性マネージャーは以前よりも男前な印象があり、髪型がキマっていて、シャツとも似合っていると感じていた。やはり私のことを覚えていてくださり、全然来れなくてすみませんと言うと、全然全然、と言ってくれた。

思っていたよりも来ていたファンがたくさんいて、ユニットでサインチェキを撮ってサクッと仕事に戻ろうと思っていた私だが、想定以上に時間が押していた。それで、お世話になったファンの方々に挨拶する余裕もなく、会場を後にしたのであった。それでも、特に話したかったファンの何名かとはわりとたくさん話せてうれしかったし、またどこかで会えるような気がする。

あるファンの方からはダイレクトメッセージで「たくさん来ていただいてたあの時期、確かにrljp.さんは二人を支えていたわけですし、現場に来れなくても好きでいることに変わりがなければ今でも二人を支えているんです」などと言っていただき、正直に告白するならば、少しだけ泣いた。

数時間前に撮影したチェキを財布から取り出し、はじめてちゃんと見てみた。浦谷はるなさんと青木千春さんは、私にこう書いてくれていた。

「出会ってくれてありがとう‼︎」
「ほわどるの語り役❤︎❤︎」

込み上げてくるなにかのせいで、画面がぼやけてよく見えなくなってきたので、今回は以上である。