さて、今年も私のミーハーなポップスファンとしての歴史の中から、個人的に好きな100枚をセレクトし、現時点での適当なフィーリングのみを基準として順位をつけ、カウントダウンしていくという企画をやってみたい。
ミーハーなポップスファンである私はヒット曲がたくさん入っているベスト・アルバムが大好きであり、シリアスな音楽ファンからは白眼視されがちなのだが、そのような現状もふまえ、今回はベスト・アルバムをも対象とした。
1回の記事ごとに10枚分、計10回にわたって、ダラダラといい加減にやっていきたい。それぞれのアルバムについてのきわめて個人的な感想や思い出なども、適当に書いたり書かなかったりしていくと思う。
100. 空色帽子の日/ZELDA
小嶋さちほ、高橋佐代子らから成る日本のガールズロックバンド、ZELDAが1985年にリリースしたアルバムである。高校を卒業し、東京で一人暮らしをはじめたばかりだった私は千石の大橋荘から水道橋の研数学館に通っていたわけだが、秋ぐらいに池袋のおそらくビックカメラではじめてのウォークマンを購入した。大橋荘がステレオ持ち込み禁止だったこともあり、この頃はウォークマンやラジカセで聴くためにカセットテープで音楽を買うことが比較的多かった。10月21日にCBSソニーから発売されたこのアルバムも、そのうちの一つであった。ZELDAは文系でニュー・ウェイヴなお姉さんという雰囲気がとても好きだったのだが、このアルバムでは曲調がやや明るくなったみょうな印象があった。大学受験に合格し、入学したらこのような文系でニュー・ウェイヴなお姉さん達ともたくさん知り合いたいと、この頃には淡い期待もいだいていた。このアルバムが発売される数日前に、阪神タイガースが21年ぶりのリーグ優勝を果たし、その数日前には「ビックリハウス」の終刊号が発売されていた。
99. Relief 72 Hours/国分友里恵
シンガー・ソングライターの国分友里恵が1983年にリリースしたデビュー・アルバムである。当時、私はイエロー・マジック・オーケストラ「君に、胸キュン。」やビリー・ジョエル「あの娘にアタック」などをBGMとした高校生活を旭川でおくっていたわけだが、このアルバムをリアルタイムで聴いてはいないし、おそらく存在すら知らなかった。後に日本のシティ・ポップの名盤としてたまたま聴いてみたところ、あまりにも良すぎて驚いたのであった。プロデュースしているのは、日本のシティ・ポップをお茶の間化する上で多大なる貢献をした林哲司であり、これには納得である。
98. NIGHT AND DAY/JOE JACKSON
イギリスのシンガー・ソングライター、ジョー・ジャクソンが1982年にリリースしたアルバムである。シングル・カットされてヒットしていた「夜の街で」こと「ステッピン・アウト」を開局してからまだそれほど経っていないエフエム北海道で聴き、なんだこの都会的でカッコいい曲はと感激したのであった。ニューヨークの街をテーマにしたこのアルバムは、A面とB面とがしれぞれナイト・サイド、デイ・サイドとなっていた。ジャズやラテンの影響を受けたサウンドと洒脱なボーカルは当時の全米ヒット・チャートにおいて、ひじょうにユニークだと感じられた。
ジェフ・バックリィが1994年にリリースした、デビュー・アルバムである。ブリットポップがムーヴメントとしてひじょうに盛り上がり、私もすっかりそれに乗っかっていたわけだが、そんな頃にそれとはまったく関係なく、「NME」などで大絶賛されていたのがこのアルバムであった。1970年代に活躍したシンガー・ソングライター、ティム・バックリィの息子だという情報は、そもそもそのアーティストの音楽を聴いたことがなかったのでそれほど参考にはならなかたにだが、アルバムを買って聴いてみて、その歌の持つ力に驚いた。この3年後に30歳の若さにして事故死するため、これが生涯唯一のスタジオアルバムとなった。
竹内まりやが1984年にリリースし、オリコン週間アルバムランキングで1位に輝いたアルバムである。ニューミュージック全盛のデビュー当時はアイドル的な扱いをされることもあったが、休養から復帰後の今作によって、本格的なアーティストとしての認知を強めた。プロデュースを夫でもある山下達郎が行っているが、作詞、作曲はすべて竹内まりや自身によるものである。近年は収録曲の「プラスティック・ラブ」が海外の音楽ファンからも大人気で、トレンドとしての日本のシティ・ポップを象徴する楽曲としても見なされているようだ。
95. LIKE A PRAYER/MADONNA
マドンナが1989年にリリースし、世界的な大ヒットを記録したアルバムである。ポップアイコンでありながらシリアスなアーティストでもあるマドンナの真骨頂ともいえる作品で、宗教、人種問題、フェミニズムなどをテーマにもしている。優れた女性アーティストたちが大活躍する今日のポップシーンに、このアルバムがあたえた影響はとても大きいように思える。
94. クロスブリード・パーク/ニューエスト・モデル
中川敬がひきいるロックバンド、ニューエスト・モデルが1990年にリリースしたアルバムである。パンクロックを基本としながらも、ワールドミュージックなどからの影響も取り入れたサウンドが、たまらなく刺激的であった。批評性の高い歌詞も最高である。
93. OK/RCサクセション
RCサクセションが1982年にリリースしたアルバムである。バンドの状態はそれほど良くない時期に制作された作品だということだが、個人的には思い入れが強く、とても気に入ってもいる。ハワイで録音され、スタジオワークに凝った楽曲と従来のライブバンド的な楽曲とのバランスが絶妙なように思われ、「ドカドカうるさいR&Rバンド」「指輪をはめたい」といった人気曲も収録している。
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OK
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92. パールトロン/パール兄弟
パール兄弟が1987年にリリースしたアルバムである。ボーカルのサエキけんぞうは当時、松戸で歯科医でもあったような気がする。様々なジャンルのポップ・ミュージックを取り入れた演奏と、サエキけんぞうの鋭い歌詞と味のあるボーカルが特徴である。千葉シティーを舞台にしたサイバーパンク歌謡「TRON岬」や、岡田有希子に捧げたといわれている「風にさようなら」などを収録している。
91. CUT/THE SLITS
イギリスのポスト・パンク・バンド、ザ・スリッツが1979年にリリースしたデビュー・アルバムである。ダブやレゲエからの影響が感じられる空間を生かしたサウンドと、陽気で自由なポップ感覚がたまらなく、存在そのものがフェミニズム的なメッセージのようでもある。カート・コバーンと小西康陽とが、共にフェイヴァリットにあげたアルバムでもある。
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