旭川の印象~令和元年初秋篇。 | …

i am so disappointed.

今年も短い間ではあったが、旭川に帰省してきた。例年どおり、9月の初め頃である。昨年はそもそも行きの航空券を間違えて買っていたり、帰りは地震で予約していた便が飛ばなくなったりで、往復で航空券代が9万円ぐらいかかった。そこで今年はなるべく安く済ませることで、昨年とトータルで帳尻を合わせようと、わりと真剣に調べたのだが、なんと東京から札幌まで税抜きだと4千円で行けるというやつまである。本当にこれで大丈夫なのだろうか。しかし、勢いでそれを予約していた。

 

ただし、羽田ではなく成田からである。以前、成田からやはり料金が安い航空会社を使って大阪に行ったことがあるが、電車を降りてからかなり歩いた記憶がある。航空券の料金が安いのだから、もちろんこれぐらいの努力はしなければならず、これはじつに理にかなっていると思った。しかし、今回、はじめて利用したピーチという航空会社は、航空券の価格が安い上に、遠くまで歩く必要もない。本当にこんなことで良いのだろうかとも思ったのだが、安いし近いし至れり尽くせりだと、普通に考えればそういうことである。

 

早く着きすぎて空港で2時間ぐらい時間があったのだが、フライトそのものにはまったく問題がなかった。定刻通りに新千歳空港に着き、やはり空気は東京と比べてやや涼しげだと思ったのだが、走りはしないがやや早足でJR北海道の札幌まで行くやつに乗り、着いたらまた早足でESTAのところにあるバスターミナルまで行き、ちょうど着ていた旭川行きの高速バスに乗った。朝の5時ぐらいに自宅でケロッグのフルーツグラノラ朝摘みいちごで朝食を済ませて以来、なにも食べていないし、清涼飲料水のようなものも飲んではいない。旭川には午後3時過ぎぐらいに着くはずであった。

 

かつてミュージックショップ国原の地下にあったラーメン店、梅光軒の醤油ラーメンが久しぶりに食べたいという思いが数週間前からかなり強くなっていて、その味わいをより深くするためにも、なるべく空腹にしておくのは得策ではないかという気もした。旭川に着いて、駅前のツルハドラッグのところにバスは停まった。以前はかつて長崎屋があったところを曲がって少し行ったところにバスセンターのようなものがあり、そこに発着していたのだが、少し前からここに変わったようだ。昨年は行きも帰りも旭川空港だったので、高速バスは利用していなかったが、一昨年はここではなかった。

 

ジュンク堂書店が入ったFeeeal旭川に少し寄って、かつてミュージックショップ国原があったビルの方に行った。梅光軒の看板は、中にしまわれている。見ると15時30分で営業は一旦終わり、17時から再開するのだという。これはまったく想定していなかった。開店から夜までずっとやっている印象があった。しかし、やはりラーメンは食べたいと思い、青葉まで行ってみたのだが、どうやらお休みのようである。少し離れたところにある蜂屋もまた、この時間帯は営業していない。となると、駅前にある山頭火だろうか。

 

恵比寿に旭川ラーメンのおいしい店があると聞いて妻と一緒に行ったのは、かなり以前のことであった。旭川に住んでいた頃、確かにラーメンはよく食べていたが、旭川ラーメンといわれても他とどう違うのかがよく分からない。そのような感覚だったのだが、行って食べてみると、なんとなく地元で食べていたラーメンはこんな感じではなかったかと思わなくもなかった。その後、山頭火の店は東京にたくさんできて、それから減っていったが、いまでもいくつかはある。恵比寿のあの場所には、もうなくなっている。

 

先日、たまたま自宅にいると、妻がテレビに旭川が出るというので、興味本位で観てみたところ、太川陽介と蛭子能収が路線バスを乗り継いで旅をするというロケ番組で、乃木坂46のメンバーでもあった生駒里奈も出演していた。旭川でおすすめのラーメン店を聞くと山頭火を案内され、行ってみるのだが待っている人がわりと多かったようで、次に乗る路線バスの時刻との兼ね合いもあり、断念したようであった。私は旭川の山頭火に行ったことがなかったが、それほど混んでいるという印象はなかったので、これは意外であった。生駒里奈はセイコーマートの弁当が食べたそうなのだが、太川陽介は近くにある蕎麦屋に入りたそうであった。多数決でセイコーマートに決まったのだが、それでも太川陽介は蕎麦に未練があるようだった。セイコーマートにイートインはあるのかと太川陽介が言い、ルートインならここにあると蛭子能収が答え、生駒里奈がウケるという場面があった。

 

確かに山頭火の近くにはそば処名人傍があり、ホテルルートインもあった。しかし、梅光軒は本当にやっていないのかとそれでも気になり、もう一度行ってみて、地下まで降りてみたのだが、なんと臨時休業ということでさえあった。それで、山頭火の本店にはじめて入った。混んではいなく1人だというのに、カウンターではなくテーブルを案内してもらえた。セブンイレブンのカップラーメンでもお馴染みの塩らーめんが人気メニューなので、それを注文した。確かにとてもおいしいのだが、これは山頭火のオリジナリティーあふれるラーメンであり、私のイメージする概念としての旭川ラーメンとはやや異なっている。それでも確かにおいしかったし、やっと本店で食べることができたという点において、価値はあった。

 

それから旭川電気軌道のバスに乗って、実家の近くで降りた。最近ではスーパーやドラッグストアもできて、かなり便利になった。近所のセイコーマートに行き、ジンギスカン焼そばなるものや、北海道とうきびモナカ、ボンゴ豆などを買った。道民の多くが持っているらしいセコマカードを、妹から借りて行ったことは言うまでもない。妹は私のために、新発売されたばかりだというやきそば弁当のキムチ味を買っておいてくれたりしていたので、気が利いているとしか言いようがない。

 

北海道日本ハムファイターズの試合があったが、テレビ中継がされていない。家族で夕食をとりながら、ラジオはつけていた。私はradikoプレミアムでHBCラジオをよく聴いているのだが、実家ではSTVラジオの方をメインで聴いているということである。先制していたが終盤で追いつかれ、ホームランでサヨナラ負けして、連敗がまた伸びたようである。

 

翌日、近所のスーパーに買い物に行ったりしたが、それ以外は特にどこに行くでもなく、実家でなんとなく過ごしていたのだった。しばらく実家に帰らなかった時期があり、ふたたび帰るようになってから今年で12年目だが、これこそが究極の帰省ではないかという気がなんとなくしてきた。みよしののぎょうざは、チルドもとてもおいしい。冷し中華のことを北海道は冷しラーメンといって、ベル食品の冷しラーメンスープは定番なのだが、今年は実家で食べなかった。激めんワンタンメンの豆乳担々麺をはじめて見たので、とりあえず買っておいた。実在しているらしいみそ味は、いまだに一度も見たこともない。北海道限定販売から全国販売になったと昨年にいわれていた激めんワンタンメンは、世田谷区にある私の自宅の近くのスーパーでも常備されるようになったのだが、少し前になくなっていた。

 

その日の夜は、煮込みジンギスカンというやつを、家族で食べた。ジンギスカンを煮込んで食べるもので、名寄が発祥なのだという。まったく知らなかったのだが、商品化されているぐらいなので、本当に定着しているのだろう。油揚げを入れるというのが新鮮だったが、実家では豆腐まで入れていた。感想はジンギスカンを煮込んだものという、まったくそのままのものであった。

 

帰りも高速バスで札幌まで行き、新千歳空港から東京に戻ったのだが、スカイマークで羽田国際空港であった。今回、旭川の梅光軒には行けなかったのだが、帰りに札幌のESTAにある札幌らーめん共和国の店に行き、醤油ラーメンを食べることができた。現在のラーメン界のトレンドから見てどうなのかは定かではないのだが、私の原体験としてのラーメンに最も近いのは、やはりこれなのではないかと改めて感じた。

 

それから新千歳空港でお土産を買ったりしたのだが、ロビーで時間があったので、サッポロクラシックを飲みながらすじこ醤油漬けのおにぎりを食べるなどもした。飛行機は定刻通りに発着し、東京に着くと、やはり夜も遅いというのに人がとても多かった。

 

なんとなくリフレッシュはできたので、またしても泥のような仕事の日々がはじまるのだが、人生はゲームなので、勝つために平気でやっていけそうな気がする。このようななんでもないが、とても大切なような気がする日々をふたたび手に入れるため、全開でいく意味はあると、いまはまだはっきりと覚えている。