インディアン・サマーとカレーかつ丼。 | …

i am so disappointed.

朝、仕事に行く支度をしていると、今日は気温が20度ぐらいになるらしいと妻がいう。もう12月だというのに、一体どういうことだ。しかし、寒いよりも暑い方がずっと良いので、そのまま支度を続けたのであった。新しく届いたキャットタワーは前の日に帰宅する前にすでに組み立てられていたのだが、猫たちはまだ警戒して遊ぼうとはしない。先代のキャットタワーは上の部分が折れたので、粗大ごみで出した。いままでお世話になったという気持ちでいっぱいである。

 

準特急に乗っても各駅停車に乗っても最終的に高円寺に着く時刻は同じだと乗換案内のアプリケーションで調べて分かったので、各駅停車でゆっくり行った。新宿からはいつもの総武線各駅停車ではなく、11番ホームから中央線に乗ればいいようだ。月曜日は会議だったので高円寺に来るのは日曜日以来だが、ホームでは阿波踊りのようなメロディーが流れ、それに私は勝手な歌詞をつけて脳内で再生しているのだが、それについては今回は書かない。

 

高円寺駅の北口には24時間営業の名代富士そばや、てんやや日高屋などの飲食チェーン店が並び、その間に高野青果という青果店がある。かつてはここにCDショップの新星堂があったのだが、いまとなっては信じられない話である。午前中、いつものようにご機嫌に仕事をすすめていたのだが、確かにポカポカと暖かい。インディアン・サマーというやつだろうか。

 

この言葉を初めて聴いたのは旭川で高校3年生だった頃、U2のアルバム「焔(ほのお)」に「インディアン・サマー・スカイ」という曲が収録されていた。その後、このインディアン・サマーとは日本でいうところの小春日和のことだと知る。山口百恵の「秋桜(コスモス)」に「こんな小春日和の穏やかな日は」という歌詞があった。作詞はさだまさしである。

 

インディアン・サマー、つまり小春日和とは秋や初冬に訪れる暖かい日のことだという。道重さゆみは久住小春の教育係をやっていて、ストレスで睫毛をめっちゃ抜いていたらしいが、後にバラエティー番組で使えるトークのネタになったので、それはそれで良かったのかもしれない。

 

名代富士そば高円寺店に行った場合には、もう冬なので温かいそばを注文することにしているのだが、今日は大好きな冷しかき揚げそばでもいいのではないかという気分であった。一週間のうち、相当な頻度で高円寺にいるため、食事する頻度も高いのだが、最近は庚申通り商店街にあるスパイスカレー青藍と環七通り沿いにあるらぁめん山と樹がとても気になっている。スパイスカレー青藍については先日、ツイッターで相互フォローさせていただいている方から平日限定のとても魅力的なメニューを教えてもらったので、ぜひ近いうちにまた行ってみたいのだが、昼の営業が14時までとなっていて、なかなかそれまでには食事に行けないという現状がある。それで、この日も14時を過ぎてしまったことと、ずっと冷しかき揚げそばのことが頭にあったので、やはり名代富士そば高円寺店に向かったのである。

 

外はポカポカしていて、まるで春先のようだった。何ごとが起こるかもしれない淡い期待をいだかせてくれる、あの感じである。名代富士そば高円寺店の前まで行くと、入口にタペストリーが掛かっていて、最近はPS4のゲームソフト「JUDGE EYES :死神の遺言」とのコラボメニューである、赤富士そばが告知されている。これは今回のために新たに開発されたメニューではなく、以前にもあったのが期間限定で復活したようである。肉が入ったその名も肉富士そばというメニューがあるのだが、それに赤い唐辛子などをかけたのが赤富士そばである。このタペストリーが掲示されてあまり経っていない頃に興味本位で注文してみたところ、想像していた以上にちゃんと辛かった。玉子が入っているので、これをくずして混ぜ合わせることによってマイルドになったり、あとはワカメや焼き海苔などが入っているのも良い。これは寒い冬の日に食べると体が温まって余計に良いと感じられ、この日のようなインディアンサマーというか小春日和には勿体ないのではないかという思いもあったのだが、暑い日にあえて辛いものを食べるのがわりと嫌いではないというか積極的に好きな私としては、これにも少し魅かれたのであった。というか、最近、辛いものを食べたい欲がなぜかすさまじく、前夜も深夜にセブンイレブンで暴君ハバネロと辛口のカルパスを買っ食べたりもしていた。

 

しかし、自動ドアが開き、店内に入ったところで、この先、今日のような冷しかき揚げそば日和が次にいつ来るのかも分からないのだと思い、やはりそれにすることにした。名代富士そばの食券販売機の上の方には他よりも大きめのボタンが3つあって、そこにはその店のおすすめ商品が割り当てられているようだ。一瞬、それを見た私は「カレーかつ丼」という文字と写真を認識してしまったのだ。そういえば名代富士そば関連のツイートやブログなどで見覚えがある。「富士そば名物」などということも書かれていて、こういうのはもちろん注文するので、やっぱり今日はこれにしようと思う前に指がそのボタンを押していた。

 

カウンターに食券を出し、半券を受け取る。冷水器でグラスに水を注ぎ、なるべくパーソナルスペースが確保できそうなスペースを選ぶ。流れているのは、もちろん演歌である。数分間のうちに番号が呼ばれ、取りに行った。初めて見た。これがカレーかつ丼なのか。丼というものの、丼ではなくて皿に盛られていて、スプーンが付いている。この辺りはかつ丼よりもカレー寄りである。しかし、間違いなくかつがのっていて、しかも玉子でとじてある。カレー、とんかつ、ごはんがあればカツカレーだ出来るが、カレーかつ丼はカツカレーではない。そして、スープも付いている。

 

後からインターネットで調べたところ、味噌汁が付いている画像をよく見かけたのだが、今回、私が名代富士そば高円寺店で注文したカレーかつ丼に付いていたのは、味噌汁ではなかった。

 

一口飲むと、それは富士そばのスープである。せっかく名代富士そばに来たというのにあのそばが味わえないのは少し残念だと思っていたのだが、これは紛れもなくそれであった。なんだかとても得をした気分になった。

 

そして、カレーかつ丼だが、その通り、和風のカレーにかつ丼のかつがのったものであり、もちろんそういう味がする。そして、カレーにかつの油やだしがブレンドされることによる味覚の化学反応的なものは起きている、と私は思った。