WHY@DOLL「Magic Motion No.5」のこと。 | …

i am so disappointed.

WHY@DOLLのメジャーデビューシングル「Magic Motion No.5」は、2014年9月24日にリリースされたようだ。つまり、つい先日の9月24日がメジャーデビュー記念日だったということである。その日、WHY@DOLLは滋賀県竜王町総合運動公園内ドラゴンハットなる場所で行われていた、Dragon Girls Carnivalという野外イベントに出演していたようである。

 

WHY@DOLLファンの間でもひじょうに人気の高いこの曲だが、「菫アイオライト」「Gemini」などから聴きはじめた私には、じつはあまり思い入れが強くはなかった。また、はじめのうちに行っていたイベントでもこの曲はパフォーマンスされていなくて、はじめてライブで観たのが8月24日、新宿BLAZEで行われた「BRANDWAGON-旬な人ら-vol.3」というイベントにおいてであった。

 

いろいろなグループが入れ替わりでステージに上がるタイプのイベントであり、それほど熱心なアイドルファンというわけではない私にとってははじめてで、いろいろと新鮮であった。

 

ひじょうに熱いタイプのアイドルの応援を目のあたりにしたり、それぞれのファン同士で推しているグループの順番になったら前の方を譲り合ったりというような、それまでメディアで読んでなんとなく知っていたようなことを実際に体験できて、なかなか楽しかった。

 

そして、WHY@DOLLのライブになると、他のグループのファンの人たちが前の方を空けてくれたので、容易にかなり前の方に移動することができた。そこで、ライブではじめて観る「Magic Motion No.5」や「秒速Party Night」がパフォーマンスされたのだが、振りコピ関連の決まりごとのようなものをほぼ知らなかったため、わりと動揺しながらステージを観ていたはずである。それでも見よう見まねで、なんとか対応しようと努めてみた。いまでは大好きな「秒速Party Night」のピースサインを大きく上にあげて、ジャンプしてから隣の人と電車のようになるやつとかも、このときはまったくのはじめてであり、うまく対応できなかった。

 

そして、「Magic Motion No.5」における、振りコピの手数の多さである。この時にはさすがにこれらのすべてをマスターするのは至難の業であり、あまり前の方には来ずに後で軽く体を揺らしたりしながら楽しむぐらいが丁度いいのか、などとも考えていた。

 

あれから約1ヶ月が過ぎたのだが、いまやぎこちないながらもイントロの振り付けをノリノリでやっている次第である。あと、ちはるんのソロパートの終わりの方で、隣の人とハイタッチのようなことをするところがあるのだが、どうもタイミングがつかめずにできないままであった。先日のレギュラー公演において、これも克服できたのですごくうれしかった。

 

この曲のビデオを視聴したところ、ビルの屋上のようなところで歌い踊るWHY@DOLLを見て、ごみ回収業者、漫画家の卵、学生、サラリーマンのような人たちが元気になり、最後はWHY@DOLLのバックで一緒に踊るという内容になっていた。

 

この曲のイントロの振り付けはWHY@DOLLがやるとすごくかわいいのだが、WHY@DOLLファンのうちのある程度の割合を占める大の大人の男性がやるのはどうかというような、ひじょうにキュートなものである。

 

しかし、アイドルを好きになるような男性は心にかわいいものへの憧れを抱いている場合が多く、出来れば自分自身もかわいいことがやりたいな、などと考えている場合もある。しかし、見た目や社会的立場といった諸事情によって、日常生活ではなかなかそれを叶えることが難しい。これを解放したのが、たとえば道重さゆみの「うさちゃんピース」である。

 

「Magic Motion No.5」にイントロの振り付けに、私はそれに近いものを感じる。反骨心を心に秘めながらも、不断は社会のルールに縛られて生きることを余儀なくされているパンクロックファンが、ライブでモッシュやダイブをすることにより、魂を解放しているように、私は「Magic Motion No.5」のイントロの振りコピをすることによって、窮屈な男性性から、束の間、解放されているともいえるかもしれない。

 

ピチカート・ファイヴの大好きな曲に「きみになりたい」というのがあるのだが、好きな気持ちも高まりすぎると、その人になりたいという思いに達するのであろう。WHY@DOLLのライブやイベントにおける振りコピの手数の多さを、私は当初、わりと奇異の目で見ていたようなところもある。「Magic Motion No.5」においては、メンバーの振り付けと同様に、一旦しゃがんでからまた立つという、わりとエネルギーを使うようなものもある。これを相当数のファンが一斉に行うのである。しかし、つまりこれはWHY@DOLLに自分もなりたい、というような心理のあらわれなのかもしれない。

 

などと言っている私は、かつて「道重さゆみになりたい」というようなことをほぼ毎日言っていたのであった。先日放送された「バナナ♪ゼロミュージック」ではモーニング娘。20周年スペシャルのようなものをやっていて、モーニング娘。にまつわるカルトクイズ的なものもやっていた。そこで、道重さゆみの2014年11月26日、横浜アリーナ、あの伝説の卒業スピーチにおける「変な人たち、サンキュー」の映像が流れ、もちろんまた泣いていたのだが、回答席の大森靖子がやはり泣いていて、この人は本当に信用できるなと思った。そして、道重さゆみが「変な大森さん、サンキュー」と言うわけだが、そこでまた号泣である。

 

閑話休題。

 

さて、私はこのブログでWHY@DOLLの曲を取り上げる場合、歌詞について言及していることが多いような気がする。しかし、じつのところ、「Magic Motion No.5」の歌詞については、正直よく分かっていないのである。「5度目のチャンスキタ!」というのは、インディーズから数えて5枚目のシングルでメジャーデビューということで、これが「菫アイオライト」の「何回目かな?MAGIC MOTION」にも繋がっているのであろう。「既読スルーの勇気」だとか「DQNハットトリック」といった独特の言語感覚も感じられておもしろい。なんとなく真夏の恋のはじまりについて歌われていて、それがメジャーデビューしたばかりのWHY@DOLLの境遇とも重なっているのではないかと、その程度の想像はできる。しかし、内容があまり頭に入ってこない。これはおそらく私の読解力が不足しているからなのだが、何となくフィーリングは伝わる。

 

「砂まじりの茅ヶ崎」「胸さわぎの腰つき」いった歌詞を含むサザンオールスターズのデビュー曲「勝手にシンドバッド」は、頭の固い大人たちからは意味不明だと言われたものだが、ナウなヤングにはちゃんと伝わっていた。このバンドのソングライターでありボーカリストの桑田佳祐が後に発表した詩集のタイトルは、「ただの歌詩じゃねえか、こんなもん」であった。

 

今朝、WHY@DOLLに関するツイートを見ていたところ、気になるリンクがあったのでクリックしてみたところ、WHY@DOLLになる前のちはるんこと青木千春の貴重な映像が残っていることを知った。

 

ちはるんは子供の頃からモーニング娘。などに憧れ、アイドルになりたいという夢を持っていた。しかし、応募したオーディションには途中で落選し、高校3年生にもなったので、卒業後の進路も決まっていた。双子の妹がおしえてくれたオーディションに、これが最後のチャンスだと思って応募したところ、あるアイドルユニットの候補生にまで選ばれた。

 

高校を卒業後、専門学校に通い、アルバイトもしながら宣伝活動を行い、遂に候補生の中からデビューを目指すファーストメンバーを選ぶ日がやってきた。動画はちょうどその時のものである。まず、9人の候補生がそれぞれやってきたことや意気込みのようなことを話すのだが、ちはるんは席順の関係か、まず一番はじめに発表する。それは、以下のような内容であった。

 

みなさんのハートに笑顔と平和を届ける隊。ちはるんこと青木千春、18歳です。よろしくお願いします。

私はずっと小さい頃からアイドルになることが夢で、今ここに立っていれることも本当に奇跡だと思っています。
そのチャンスを絶対につかみ取りたい。夢は夢じゃなくて本当に自分で叶えたいという気持ちで、この1ヶ月間、宣伝活動に挑んできました。で、最初は不安でいっぱいだったんですけど、宣伝活動を通して私のことを応援してくれる人にも出会うことができました。本当に嬉しいです。ありがとうございます。はい。
そして、あの、候補者のみんなとも仲良くなることもできたし、良き仲間、良きライバルでやって来れることもできました。なので、本当にどんな順位でも私は悔いは無いです。
いま、コメントも本当に来る度に毎回嬉しいし、メッセージとかも来ると本当に嬉しかったです。私の頑張りに繋がることができました。
なので、コメントや応援メッセージくれた人、本当にありがとうございます。
私はやれることは全部やりましたので、あとは結果のみです。本当に1ヶ月間、私に投票や応援してくれた皆さま、本当にありがとうございました」
 
そして、5人のファーストメンバーのうち、4番目にちはるんの名前が呼ばれる。その時には、以下のようなコメントを残している。
 
「投票してくれたみなさん、本当にありがとうございました。
夢をあきらめないで頑張ってこれて本当によかったです。絶対に皆さまの応援を無駄にしないように、感謝の気持ちをパフォーマンスであらわせるように頑張っていくので、応援よろしくお願いします」
 
このユニットが数ヶ月後にWHY@DOLLとなるのだが、紆余曲折があり、2013年11月に上京する時にはオリジナルメンバーのちはるんと、途中から加入したはーちゃんの2人組になったのである。
 
私はWHY@DOLLを好きになってから、ちはるんの2011年当時のブログから読みはじめるということをやっていて、当時のことを何となく把握しようとはしているのだが、このような映像が残っていたとは思っていなかった。
 
以前、Negiccoを知りはじめて興味を持った時に、調べてみると過去の活動や歴史を記録した動画や文章がひじょうに多く、わりと体系的に把握することができたのだが、それに比べるとWHY@DOLLについては、あまり多くはないような気がする。とはいえ、このようなアーカイブの存在を知ると、単に私が探しきれていないだけなのかもしれない。
 
それはそうとして、ちはるんのかつてのキャッチフレーズだという「みなさんのハートに笑顔と平和を届ける隊」が動画で観られたのはよかった。緊張のせいか、やたらとテンションが低いような気もするのだが、敬礼のようなポーズを取っている。これは、ちはるんポーズというらしい。また、なぜ1人なのに「隊」なのかというと、ちはるんが隊長でみんなが隊員というようなニュアンスらしい。この話はいつかの特典会で、つまりおそらく直近1ヶ月以内に聞いたことなので、当時からまったくブレていないということであろう。
 
「みなさんのハートに笑顔と平和を届ける隊」というキャッチフレーズにおいては、ちはるんがアイドルとしてこうありたいという理想像が表現されているのであろう。
 
「Magic Motion No.5」のビデオに出てくるゴミ回収業者、漫画家の卵、学生、サラリーマンは、それぞれの理由で悲しかったり辛かったりしているようなのだが、WHY@DOLLを見ることで元気になり、最後は笑顔で踊っているのである。
 
今さらだが、現実にはクソのようなことがあまりにも多すぎて、怒りや悲しみに心が支配されることも少なくはない。しかし、そういうものと闘い、理想に近づくことこそが人生なのであろう。そのような闘いは時として虚しく感じられることもあり、不承不承というスタイルを身に纏いがちではあるが、それでもこの世界に輝かしい希望はあるから、それを心に描きながら、手に入れるためにやり続けるのだ。
 
死なずに生きている以上、もちろん本気なので、悲しみは蹴散らしていく。その過程において、クソみたいなことに時間や労力が費やされたとしても、その先にある理想にたどり着くため、もし仮にたどり着けなかったとしても、求めることはけして止めない。
 
8月から9月はじめにはWHY@DOLLを(私にしては)たくさん観に行くことができて、とても楽しかった。そして、約2週間行けていないのだが、それによってWHY@DOLLが本当に好きだと確信することができた。これから観に行ける日は限られてくるが、その時にはこれまで以上に思う存分に楽しむ。そして、それを糧として日々を生きていく。
 
「みなさんのハートに笑顔と平和を届ける隊」
 
2011年のちはるんのブログではじめてこのキャッチフレーズを見つけたときには、一体これは何なのだと思わず笑ってしまったのだが、じつはひじょうに本質的かつ素晴らしいフレーズなのだということが分かった。
 
そのような思いも噛みしめて、「Magic Motion No.5」をまた踊りたい。
 

 

 
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