たとえどのような条件や状況であったとしても、限りなく美しくいとおしいと決めてしまったものに対する思いには確固たるものがある。「愛」という言葉が、これまではあまりピンときてはいなかったのだが、おそらくこれに近い感覚なのではないかという気がしている。
かつては特定のアイドルについて熱く語り、それなりにそこそこのアクセス数も稼いでいたようなこのブログだが、いまはきわめて個人的な生活の記録に、好きな音楽を結びつけるというような内容に、いまのところはなっている。まさに、誰が興味あんねん、といったところである。
とにかく、その時に最も好きなものについて書いているわけであり、それがアイドルである場合もあれば、そうではない場合もあるということである。
器用にうまくバランスが取れるタイプではないし、こと好きなものについては、そこまで極端なことについて、あまり問題だとも思ってはいないので、この傾向は当分続くのであろう。
いま最も好きなものは何かということについてははっきりとしていて、何はともあれ、その好きだという気分に浸っていること以上の楽しみがいまはないので、後先のことなどはまったく考えずに、とにかくそのことばかりである。
マンションの階段を上っている時に、もう何年も前から知っている曲のフレーズが頭の中で再生され、しかもこれまでにはないほど、リアルに感じられたのである。
その曲とは、GREAT 3の「STAR TOURS」である。1996年5月16日にリリースされた4枚目のシングルで、私が生涯で聴いてきたアルバムの中で23番目ぐらいに好きな「METAL LUNCHBOX」にも収録されている。
GREAT 3は私が1990年代の終わりぐらいに聴いていた数少ない日本のアーティストのうちの1つなのだが、特にこの「METAL LUNCHBOX」は好きなアルバムである。
アルバムの最後に収録された「Last Song」を、私はこの世に存在する中で最も美しいラヴ・ソングなのではないかと思っているのだが、「STAR TOURS」については、シングル向きのキャッチーな曲だな、という程度の認識であった。
しかし、ついにこの曲が私にとってとても重要な意味を持つ時が来たのである。
「悲しみより速く 諦めより速く 慰めより速く」
じつはこのブログにすら書いていない、本気で深刻なブルーズに精神を蝕まれないように、ストロング缶チューハイ的なものを飲んで、何も考えずに眠りにおちるのだが、わりと変な時間帯に目が覚めて、それからなんとなく悶々としているというような、きわめて洒落になりそうにない現実が、実際に存在しているのである。その理由についてははっきりしているのだが、ここではあえて言及しない。
とにかく、その時点での私の心意気といのはこのようなもの、すなわち「悲しみ」「諦め」「慰め」というようなものに負けたくはない。だとしたら、そのために必要なのは、まずは「速さ」なのではないか。とりあえずは、そんな気分なのである。
とにかく、いまここにおける人生をフルに生きているという実感はあるのだが、果たしてこんなことで本当にいいのだろうか、という疑問も残る。そこで、「STAR TOURS」の歌詞は、このように続く。
「きっと 死ぬまで ギリギリなんだ 愛を頼りながら 寂しい夜を のりこえてゆこう」
まったくの過不足なく、現在の私の心境を言いあらわしてくれている歌詞に、眩暈がした。素晴らしい。
時には自分自身の感覚というのは世間一般の価値判断からかなりズレていて、ゆえに正しくはないのではないか、などと思いがちである。
しかし、実際のところ、そんなことはわりとどうでもいい。自分の心でリアルに感じたことこそが真実であり、それ以外はそれほど重要ではない。
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