(ちょっとユーモラスなお灸治療「かちかち山」を彷彿とさせる)
愛犬そらも満11歳、立派な高齢犬になった。
2年ほど前から時々右後ろ足を上げて3本足で歩くことがあったそらだが、ちょっとするとまた4本足で歩き始めるのでこれといって気にしていなかったのだが、突然ふとんから起き上がれなくなってしまった。
ひどく痛がるわけではないので、骨折とかではなくどうやら右股関節がおかしくなっているらしい。
(症状が現れてからこっち常に右足を上にして寝ている)
さあどうするか。
ただでさえアレルギー犬で抗生物質やステロイド剤を時々服用しているそらにこれ以上薬を飲ませるのは避けたいところだ。
そういえば知人のワンちゃんが腰の治療に鍼を打っていたっけ、と思い出した家内が調べたところありました。犬・猫の鍼治療をしてくれるという動物病院「ミ・サ・キ動物病院」(杉並区・高井戸)。
二人がかりでなんとかクルマに乗せ、動物病院へまっしぐら。
体重20キロのそらでもひと苦労だから、30キロ、40キロの大型犬の飼い主さんはなにかと大変なことだろう。
(環八沿い 高井戸駅そば)
治療をしてくださったのはいかにも動物好きというオーラをムンムンさせた男の先生で、警戒心の強いそらが抵抗することなく触診をさせたのにはオッたまげた。
「特に痛がる箇所はなさそうなので骨折ではないです。お灸をすえて鍼を打ちましょう」
センセイはテキパキとそらのあちこちにお灸パッドを貼り付けた。
やがてそらの頭や背中から煙がモクモクと立ち始めた。
そらはじっとしている。どうやらホンワカあったかくなってきて心地いいらしい。
(こうしていると立派な老犬だ)
続いて鍼を何か所かのツボに打ってこの日の治療はおしまい。自宅でできる動物用お灸セットをもらって家に帰った。
(犬にも無数のツボがある オカダ動物病院HPより)
まだヨロヨロとしているがそらは顔色がイキイキしてきた。鍼灸で身体が楽になったのだろう。
センセイによると鍼灸治療は往診も可能とのこと(我が家の場合往診代2000円)。無理やりクルマに乗せるより自宅に来てもらう方がそらも楽チンだから、しばらく定期的に往診していただくことにした。
病院の壁に貼られていた最新版犬の年齢早見表によると、人間でいえば62歳(18+11×4)だと思っていたそらはなんと69歳、私より年上だった。犬の寿命が伸びたことで年齢換算の算式も変わったらしい。
そらが八ヶ岳芝生広場を駆け回る日が再び来るといいのだが。
(2023年9月撮影)