(雨ニモ負ケズ ジュンベリーの実(不味い)をついばむヒヨドリ これを食い尽くしてからブルーベリーにとりかかる算段らしい)
八ヶ岳南麓もようやく梅雨入りし、この日は朝からまとまった雨になった。
雨になるととたんに行動が制約されるのが彼の地の数少ない欠点である。
午後から囲碁トモのAさん宅で対局することにしたが(先方も退屈してらっしゃるのがアリアリ)、それまでが退屈だ。
サックスの練習やら読書やらは雨の日にぴったんこだが、これらは夜にとっておかねばならない。
(課題図書「赤と青のガウン」彬子女王著 テレビでとりあげていておもしろそうだったのでつい買っちゃった)
幸いMLBドジャースVSエンジェルス戦が11時から放映されるので朝9時に丘の公園清里ゴルフコース付設練習場にでかけた。
物好きといえば物好きだが、同練習場には屋根があるので風さえ強くなければ天候に関係なく楽しめる。
(道中は霧に覆われてなにも見えない 八ヶ岳高原大橋より)
ゴルフ場にはクルマが3台ほど停まっていた。
こんな天気でゴルフをやろうとは物好きといえば物好きだが(オマエが言うなって)、せっかくの休日に楽しみにしていたゴルフをそう簡単にあきらめるわけにはいかない現役世代の心情も
痛いほどわかる。
(これからしばらくゴルフ場にとってはつらい期間が続く)
さすがに練習場は無人だろうと思ったら、先客が3人いた。
歳の頃は皆さん20代後半といったところで、職場の同僚のようだ。練習しながら雨が上がるのを待つつもりらしい。
3人のショットをチラ見するとゴルフを始めて間もない感じ。さしずめ、
「オレ、本格的にゴルフやることにしたぞ。今度のボーナスでセット買うわ」
「あ、オレも買う」
「じゃあオレもやろうかな」
といったところだろう。
う~む。
亀の甲より年の功、ここは一番見本を示さねば。
彼らより前の打席に陣取って、いかにも上級者にみえそうな準備運動をしてアドレスに入る。3人が練習の手を休めてこっちを見ているのが気配で分かる。
神よ、信じてはいないけど我に力を与え給え~。
渾身の力で放ったドライバーショットはダフって、球はすぐ近くに落下した。
(球は中央の木(推定150ヤード)の手前にフラフラと落下)
3人は練習を再開した。彼らの心の声が聴こえる。
「ちゃんと練習しないとさ」
「オレたちもああなっちゃうぜ」
「年の功より亀の甲ってか」
馬齢を重ねること67年、恥の多い人生でした。
今日また恥の1ページを加えることになったわけだが、これも歳月に洗いざらされていつかいい思い出になるだろう。
15分もすると雨もだいぶ弱くなってきたとみて彼らはいそいそとゴルフ場へ。
ところが気の毒なことに、予報では午後に上がるはずだった雨はこの後さらに勢いをまして終日どしゃぶりとなった。彼らにとっては散々なデビュー戦だがこれからのゴルフ人生に幸いあれと祈るばかり。
予報では今年は梅雨入りは遅かったものの梅雨明けは例年通りになるらしい。
甲信越の梅雨明けは平年では7月19日。
あと1か月近くすべった転んだは続く。
(むし暑い梅雨になりそうだ)