(清里牧場通りのコテージ「モロアの森ランボォ」)
週末に高校時代の級友A君、B君が八ヶ岳南麓にやってくる。
3人で泊まる宿は貸コテージ「モロアの森ランボォ」にした。
この宿に決めたのは晩メシを食う「オーベルジュ清里」まで歩いて2、3分という地の利と、「暖炉の火を眺めながらま~ったりと酒を飲みたい」というA君の希望を実現するため。モロアの森には暖炉付きのコテージが1棟ある。
「モロアの森ってなんぞ?」という疑問がムクムクと頭をもたげるところだが、「トリスタンとイゾルデ」に出てくる癒しの森の名前だそうな。あ~よかった。
とはいえオーベルジュ清里でメシを食い、暖炉でウダウダするだけではさすがに連中も「八ヶ岳南麓を満喫した~」という気分にはなるまい。
世の中はいまや「観る観光・食う観光」から「体験型観光」へ。米国人観光客も中国人観光客も忍者体験やら寿司教室に大喜びだという。おそらく東京からの日本人観光客も目クソ鼻クソ、失礼、大同小異だろう。
さあどうするか。
私が思いついたのは、夜のまったり酒とそのツマミ、翌朝のメシの材料を連中に選ばせること。題して「八ヶ岳南麓良品買い物体験」。
小淵沢駅で彼らをピックアップしたらまず「ひまわり市場」へ。
ここで地元産の日本酒、ワインを彼らに自由に選ばせる。
(地元のワインがこれだけ並んでいるのは壮観)
とはいえ放置しておくとトンチンカンなものを選ぶリスクも否定できない。その時は日本酒は七賢「風凛美山」に、赤ワインはTao「ピノノワール」にやんわりと誘導すればよろしい。
白ワインは山梨県、長野県のワイナリーのものならなにを選んでもまず大丈夫だ。
「ひまわり」の酒はアルコール検知機能つきヒト型AIロボット「Hiraide-Z」号が吟味を重ねて選んだものだから、元々ハズレはない。
酒を選んだ後は店内を自由にウロつかせて好きなモノがあれば選ばせる。ただし「歴史的メンチカツ」はNG。
次に向かうのは八ヶ岳南麓随一の人気パン店「バックハウス・インノ」、と言いたいところだが、彼らが小淵沢駅に着くのが15時だから時間的にちょっと難しい。やむなくクロワッサンと「オリーブ」(←これすこぶる旨い)を予約しておくことにした。
本当は朝のサラダ用野菜も「パノラマ市場」か「よってけし」で選ばせたいところだが、いかんせん来る時期も、そして時刻も遅すぎる。
続いては「ハム日和」へ。
ここでツマミと朝メシのハムを選ばせる算段である。
(2021年5月撮影 ステッカーは今でも頼むと貼ってくれるはず)
体験型観光はこんなもんでどうだろうか。
幸い天気は良さそうだから紅葉狩りも楽しめそうだし、八ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、富士山も美しい山容を見せてくれるだろう。
(廃墟フェチのB君のためにオプショナルツアーも検討中)