夏野菜2023第二次ラインアップ
最前列:キュウリ夏すずみ(接木苗)×3
中列:万願寺唐辛子×3
後列:ミニトマトスイートミニイエロー、パセリ×2、ピーマン京波(接木苗)
先日綿半ホームエイド長坂店に夏野菜の苗を買いに行った。
「夏野菜はカッコーが鳴いてから」が八ヶ岳南麓の暗黙のルールであることは重々承知しているが、今年の陽気ではその心配はないとの判断である。
その際ミニトマトアイコ×3、同スイートミニイエロー、九条ネギたくさんを買ったのだが、本命の万願寺唐辛子は21日入荷とのことで出直しとなった。
さっそく苗を植えたところ、あろうことか翌朝の気温は氷点下で薄霜が降り、丸腰のスイートミニイエローは短い生涯を終えたのだった(合掌)。
左:ナス科の野菜はとにかく寒さに弱い この後ミニイエローはどす黒くなって萎れた
右:乳母日傘のアイコちゃんたちは霜よけキャップの中でぬくぬく
この日満を持して再び綿半へ。往復約10キロの道中である。
ところが「21日入荷」にもかかわらずまだ苗が届いていないとのこと。
「万願寺、いつ着くの」
「さあ、わかりません」
しかたなく他の買い物をすませて帰ろうとすると、「野菜苗着きました~。係の方検品お願いします~」の放送が響き渡った。
「あ、あれ万願寺載ってるんじゃないの」
「さあ、わかりません」
検品を終え昼メシをすませば彼らも万願寺を並べるはず、そう信じて午後に再び綿半へ。
ところが万願寺唐辛子は影も形もない。
しかも最悪の場合これでもいいやと腹をくくっていた「スーパーししとうジャンボ」も棚から消えていた。万願寺をあきらめてこれで手を打ったお客さんが大勢いたのだろう。
私は激高した。もう、がまんがんじの限界である。
このまま無為に10km往復するのは業腹ゆえ、JA富士見へ。綿半からおよそ22kmの行程である。
苗の殿堂JA富士見には野菜苗がずらり。
ナス科類が並んでいる辺りにいくと「万願寺とうがらし」のポップがある空箱が。
「あの、万願寺唐辛子は」
「売り切れ。また入るけど、いつになるかね」
万願寺唐辛子は人気のわりに供給面が脆弱なのである。
満願爺と化した私は極楽浄土間違いなしとばかりDJ SASAの夏用CD(「め組のひと」なんかが入ってる)をガンガン鳴らしながらさらに奥地へ。この日の八ヶ岳南麓の気温は28℃、夏の曲がぴったりくる。
向かった先は富士見からの距離約10km、原村の自由農園(蓼科自由農園原村店)である。
ところが弱り目に祟り目、自由農園は閉鎖中で、リニューアルオープンは4月26日のよし(泣)。
曲をモーツァルトのレクイエムに切り替えトボトボと家路についたのだが、ここから直接家に帰るのも綿半に三たび寄るのも大同小異、小癪にさわるがもう一度綿半を覗いてみよう、と寄ってみたらあ~ら不思議、万願寺唐辛子がすました顔して鎮座していた。
この日の移動距離はしめて66km。
ギネスブックに「万願寺唐辛子をゲットするための移動距離」を申請すれば、認定されることは間違いないだろう。
(手前にピーマン、奥に万願寺唐辛子 遅霜が来ませんように)