(我が家の庭のポンポネッラ いったいいつまで咲き続けるのだろう)
八ヶ岳南麓も週末からいよいよ本格的な冬になるというこの日、心臓発作を奇貨として庭仕事を一切放棄、夏をひたすら謳歌したという怠け者のキリギリスもついに冬支度に立ち上がった。
とにかく庭一面の枯れ草をなんとかしなくてはならない。キリギリスは枯れ草を集めてはロズウェルに、また集めてはロズウェルに。
そんなことをあてどもなく何時間も繰り返していると、イヤな光景が目に入った。
キウイがテッポウムシ(カミキリムシの幼虫)にやられているではないか。
(ヘイワードの株元が大きく食い荒らされている)
大切な赤キウイ「紅妃」でなかったことが不幸中の幸いであったが、よくここまで気がつかなかったものだ。株元を覆う雑草で目につかなかったのだが迂闊といえばこれほど迂闊なこともない。
「まあ丈夫なキウイのことだからさ、これで枯れてしまうことはないでしょ。スイッチョ」とキリギリスはどこまでも楽観的である。
さらにエゴノキ周辺の枯れ草を取り除いていると、こちらも見事にやられていた。
この夏に株立ちのうちの1本が葉が落ちるなど元気がなくなったがこのせいだったのか。てっきり自分の身代わりになってくれたものと思っていた能天気なキリギリス。
調べてみるとエゴノキはバラなどと並んでテッポウムシの好物らしい。
これまでは春から夏にかけて3、4回ほど木酢液を庭の樹木の株元に散布していたが、今年はゼロ回。それがどうやら彼らの暗躍を許す原因になったようだ。
「やっぱりシンボルツリーは株立ちでしょ。これが一本立ちだったら目も当てられないよ」と
キリギリス、どこまでも自己肯定的である。
こうなるとバラが心配だ。
昨年ポンポネッラがテッポウムシにやられたこともあり、あわてて様子を見にいったところこっちは幸い無事だった。
(クリスティアーナの株元にそれらしい痕跡なし)
(ポンポネッラも異常なし)
あ~よかった。
ついでに根元にウッドチップをしきつめて冬支度も無事終了した。
(ちゃちゃっと2、3分で作業終了 この程度の作業はキリギリスも苦にしない模様)
2022年の庭シーンはテッポウムシの圧勝に終わった。
「来年はきちんと木酢液を撒いて、雑草もマメにとろうっと。スイッチョスイッチョ」
黒糖焼酎をグビグビやりながら、キリギリスはそんなことを誓うのであった。