八ヶ岳南麓カレー紀行④聖なる山はカレーの宝石箱 | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

(「ホーリーマウンテン」の窓から)

 

 不思議ちゃん系インドカレー(日本人が作る本格インドカレーのこと)「ホーリーマウンテン」を再び訪れた。

 ここは「清里」と紹介されているが実際には長野県南牧村にある。大泉の我が家からはずいぶん遠いように思えるので11時ちょうどに家を出たところ、わずか15分で着いてしまった。

 その昔武田信玄公と上州箕輪から遠征した関東管領上杉憲政勢が佐久、小諸辺りで干戈を交じえたという。東京で暮らす印象だと山梨県と群馬県はとてつもなく離れているが、実際には長野県をはさんでお隣どうしなのである。

 

 店の前でウロウロしていると開店前にもかかわらず奥様が店に招じ入れてくれた。

 さっそく品書きを見るとあらかじめ予約した「カレーセット」はチキン、マトン、チキン+マトンの3種類が選べるとある。

 

「チキン+マトンでお願いします」

「今日はマトンがありません」

「・・・」

「チキンか、鶏団子のカレー(コルマコフタという)か、その両方もできます」

「じゃあ両方でお願いします」

「ごはんの量が多いです。少な目もできますけど」

「・・・普通でいいです」

 

「品書きは手書きなんだからマトンを削っとけばいいんじゃないの」、

「少な目の方を標準にして「大盛り」を別建てにした方がいいんじゃないの」、

というのは不思議ちゃん系の店がよくわかっていないシロウトさん。聖なる山に一歩踏み入ればそこはすでに異次元空間なのである。

 

(異次元だけど結構コツコツ勉強してたりして)

 

 待つこと10分と6日間、カレーセットがやってきた。

 インド米(確かに量がすごい)、揚げパン、チャパティの周辺にメインのカレーと色とりどりのおかずがついている。

 

 

(写真は家内の「ご飯少なめ」のもの)

①チキンカレー

②コルマコフタ

③サンバル 大根のすっぱいスープ「サンバル」はインドネシアのサルサソース

④ダル 「ダル」は豆のことだが大根の葉っぱのスープのような感じ

⑤モーコランブ 「蒙古乱舞」のこと(ウソ)オクラをココナツミルクで煮たスープ

⑥ラッサム 黒胡椒のスープ これにはパクチーが入っていた(泣)

(私は⑥がダメで家内に、家内は⑤がダメで代わりに私が食った)

 

 聖なる山の秘蹟はこれだけではない。

 揚げパンとチャパティをどかすとそこにもおかずが潜んでいた。 

 

(ご飯普通バージョンより 食い散らかしていてど~もすみません)

⑦サブジ(野菜の炒め煮) 本日はジャガイモ

⑧ポリヤル(野菜炒め) ビリヤニ風だが正体不明 米は入っていない模様

ポリヤルの横には梅干しペーストのような赤くてすっぱいものも添えられていた

 

 う~む。

 豪華絢爛、南インドの宝石箱や~、という感じ。

 ただあまりにも忠実に現地の味を再現しているので(自信はないがたぶんそうでしょ)、評価は分かれるところであろう。

 私は、といえば日本人の口に合わせたネパール人カレーの方が好みである。

 

 とはいえ小淵沢「タラマウンテンスパイス」が閉店した今、現地の料理がそのまま味わえる店は八ヶ岳南麓ではここしかあるまい。

 

「チキンバリヤニ」(インド風炒飯)を玉手箱代わりに翁は俗界へと戻った。

 どれどれと家で蓋を開けた途端、翁のひげは真っ白になってしまったという。

 

(あまりにも量が多いので店を紹介してくれたAさん宅にお邪魔して奥様に半分ひきとっていただいた)