小池都知事の防災服がなんだか許せない | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

(緊急事態宣言前夜 日曜夕刻の三鷹駅前は人通りもまばら)

 

 キリスト教の訓えに「人間の7つの大罪」というのがある。

 傲慢(pride)

 強欲(greed)

 嫉妬(envy)

 憤怒(wrath)

 色欲(lust)

 暴食(gluttony)

 怠惰(sloth)

の7つだというが、このうちタチの悪いのが憤怒だ。

 「キレる老人」にみられるように、他の6つの罪はケダモノから老人になっていく過程で次第に薄らいでいくのだが、憤怒だけは加齢とともにこらえ性がなくなることもあって次第に増長してくる。

 7つの大罪をモチーフにした映画「セブン」でも憤怒を最大の罪としてフォーカスしていたから、古今東西問わず一番厄介な罪なのだろう。

 

(「セブン」1995米 ブラッドピット、モーガンフリーマン 

 後味がとてつもなく悪いのでご覧になったことがない方はそのままの方がいいかも)

 

 そんな怒りに萌える(燃える、が正しいか)私が最近許せないのが小池都知事の防災服だ。

 何故都庁舎から一歩も出ない小池知事がイチイチ防災服を着こむのか。知事が着るから職員連中も着用せざるを得ないわけだが、その着替えの時間だって公務としてカウントされているのである。

 大野埼玉県知事や鈴木北海道知事のようにキチンとした方はそもそもパフォーマンスのために防災服を着るなんて芸当はしやしない。

 

(いつものように淡々と重症者数を発表する小池アナ、じゃなくて小池知事)

 

 しかも一見した感じあの防災服は結構モノがいい。

 防災グッズカタログなんかで見ると(←怒りのせいで執念深くなっている模様)、あれは1万円では買えそうもない。自腹なら趣味の問題だからどうでもいいが、東京都はおそらく血税で1000着とか3000着とか購入しているはず。

 

 しかも、しかもですよ、「災害対策本部長」なんていう胸章や腕章までわざわざつけるとはなんたるあざとさ。あれだって1ケ100円、200円はしますって。

 「あたしの本部長服、着たのだれ?」

なんていうなら、首のタグのところに「コイケ」とマジックで書いときなさいって。

 

 なんかこの人はマスクの柄とか、そんな見た目だけを気にしているように思えてならない。同じ防災服(というかジャンパーだな、あれは)を身につけても吉村大阪府知事は誠実そうに見えるから不思議だ。

 

 そんなことに腹を立てていると、

「『桜を見る会』がらみで市民団体が安倍前総理を告訴した」というニュースに出くわした。

 記者会見に勢ぞろいした市民団体の代表の皆さんの身なりがなんともむさくるしい(失礼)。親しき中にも礼儀あり、自分たちの活動に世間の支持を集めたいのなら人前ではもっときちんとしたかっこをしたらどうなのさ、と怒りが沸々とわいてきたところでハタと思い当たった。

 

 「貧しく清く美しく」。

 悪を糺す正義の味方は清貧でなくてはならない。これもある種のアピール用の衣装なわけだ。前総理をつるしあげる輩がアルマーニに身を包んでいてはサマになるまい。

 

 そう思うと税金の無駄遣いは許せないものの、小池知事が哀れに思えてきた。防災服を着ないと、小池さんはただのニュースキャスターにしか見えないのである。

 

 なんだか私の怒りは薄らいできた。

 怒りを維持するのも結構体力のいることなのである。