陣屋温泉へ囲碁合宿に行く | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

 毎週水曜に通う三鷹の蕎麦碁会も今日で5回目。

 なんだかんだと惹かれる店が多いので、水曜の昼メシは三鷹で食うことにした。今日は以前からニンニクの芳香が気になっていた南口のパスタの店へ。

 

(三鷹には小じゃれた店が多い 「TRETATE」ベーコンと揚げ茄子のアラビアータ)

 

 ここの他にも行ってみたい店があちこちにある。三鷹はよい街だ。

 

(「ぶうたん餃子」(?)と「探偵」の貼り紙が気になる「かどや」何とも昭和の匂いがする)

 

(マダム向けのカフェも多い 「北杜市産」に思わず反応した 私の心はもはや北杜市民なのだろう)

 

 午後から5局ほど打って、NPO主宰のAさん、師範代のBさんと飲みに行った。お二人とも私が毎水曜日は家での晩メシを断って酒に備えていることをご存知で(私が宣言したのだから知っていて当たり前)、少なくともどちらかお一人は私につきあってくださるのである。

 

 今宵の話題は囲碁合宿である。もともと10月開催の予定だったのが、台風19号の影響で繰り延べになったものだ。

 先日主宰のAさんから突然「11月9日三鷹駅9:00集合」とのショートメッセージが来た。私が把握している情報はそれだけである。

 「あの、合宿ですがどこに行くんですか」

 「陣屋温泉」

 「陣馬山のふもとの?」

 「そう」

 う~む、陣屋温泉には20年か30年前に和田峠にクルマを停めて陣馬山から景信山に登ったときに立ち寄ったことがある。たしか3軒か4軒鄙びた宿があったはずだがどこに泊まるのだろうか。

 「三鷹駅も広いですけど」

 「改札辺りに集まればいいですよ。9:15発の電車に乗りますから」

 う~む、それなら「各自9:15発の電車に乗って、藤野駅で降りろ」、という指示の方が混乱がないようにも思える。

 「合宿で何局位打つんですかね」

 「今回は16人参加ですから、15局ですかね」

 「・・・・」

 

 このお二人私より10歳前後年長とお見受けしたが、どこそこ無頼の香りがする。大学生の時分に雀荘にタムロしていた上級生たちに雰囲気が似ているのだ。

 

 私が麻雀を覚えたのは小学生の時で、すでに一頭抜きんでていた私は中学高校ではほぼ無敵であった。当時阿佐田哲也の「麻雀放浪記」が文庫化された影響で、私を含め皆せっせとイカサマ技の修練に努めたものだ。ちなみに私の得意技は小四喜爆弾。こいつは比較的簡単で歩留まりがいいのである。

 話は飛ぶが、クラスメートに数学が異様に得意な男がいたが、こいつがある日、

 「ゆるふわ、麻雀で一番期待値が高い役はなんだか分かるか」と聞いてきた。

 「チンイツ?」

 「ば~か。七対子だよ、チートイツ」

 そうだったのか。

 それ以降私は常に七対子を意識して手作りするようになり、その影響で生まれてからこっち一度も国士無双を上がったことがない。それどころか聴牌すらしたことがないという快記録を保持している。

 その後大学に入ってクラスメートの雀力の貧困さに辟易した私は一人で雀荘を覗いてみることが多くなった。雀荘にはいつも一人二人は雑誌を読んでブラブラしている上級生がいて、近所のおじさんやらママも交えて卓を囲むのだが、その連中と主宰、師範代は似た香りがするのである。

 

 「ふふふ、陣屋温泉の次は年明けに奥会津ですよ」

 「奥会津・・・」

 「これはメンバーを絞って行きます。なんせ雪深いですからね」

 「雪深い・・・」

 「酒もふんだんにあります」

 「酒もふんだんに・・・」

 

 お前は行くんだよ、一緒にさ。無頼な二人の目が妖しく光る。

 う~む、田代まさしもこうやってクスリの道から逃れられなくなったのだろうか(んなことないか)。

 

 そんな先のことはさておき、まずは陣屋温泉だ。私は胃腸薬と降圧剤、着替えのパンツをバッグに詰めて身支度を整えた。

 

(陣屋温泉郷には今では1軒しか宿がない模様)