天気がよいので愛犬そらをフィオーレ小淵沢に連れていった。
(今日も貸し切り)
そらのボール遊びにひとしきりつきあった後、先日八反歩堰の散歩の際に行きそびれた大滝湧水公園に行くことにした。フィオーレからはクルマで10分程度の所である(八反歩堰の記事は → ここ )。
(堂々の日本名水百選)
公園は池を中心に一周5分程度の小ぶりなものだ。すぐ脇には大滝神社がある。
(崇神天皇10年(3世紀後半)に建立 御祭神は大国主命(オオクニヌシノミコト)とその相棒
少彦名命(スクナヒコナノミコト) この神様は一寸法師のモデルだそうな)
小じんまりした社殿の脇には滝とはとても言えない湧き水が流れていて、その清流を利用したわさび田がある。わさび田見学を含めて全行程10分で大滝湧水公園の散策は終了した。
(さすが名水百選)
う~む、これでおしまいなのだろうか。ひょっとして名前の由来の大滝がどこかにあるのだろうか。
私はふと徒然草の一節を思い出した。
(第52段)
仁和寺にある法師、年寄るまで石清水を拝まだりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちてただひとり
徒歩よりまうでけり。極楽寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。
さて、かたへの人にあひて、
へ登りしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意なれと思ひて、山までは見ず」
と言ひける。
すこしのことにも、先達はあらまほしき事なり。
仁和寺の法師が年老いるまで石清水八幡宮を参拝したことがないことを憂えて、ある時一人でお参りに行った。麓の極楽寺と高良神社をお参りし、「まあこんなもんか」と得心して帰った。
そして周囲の人に「ずっと思っていたことを果たせた。石清水八幡宮は聞いていた以上に尊い。そういえば参拝の人々は皆山に登って行ったが何かあるのだろうか?行ってみたいとも思ったが参拝が目的なので山上までは行かなかった」とヌカした。
些細なことでも指導者は欲しいものだ。
(石清水八幡宮(左)と比べると大滝神社サイズの高良神社ははるかに小さい)
小じんまりした社殿の横に小径がある。
仁和寺の法師の轍を踏むまいと私は小径を登ってみたが、やはり何もない。あ~がっかり。
今にして思えば八反歩堰の先達Yさんは、この辺りが存外ショボいことをご存知だったのだろう。些細なことでも指導者は欲しいものだ。
「日本三大がっかり名所」というのがある。札幌時計台、はりまや橋、オランダ坂だそうな。
もし「北杜市三大がっかり名所」を選ぶならば、大滝湧水公園は有力な候補である。
(残念でした おやすみ~)