(いつもご苦労様です!)
仙台市内の交番内で勤務中の警察官が近所の大学生に刺殺されるという無残な事件が起きた。交番勤務中の警察官殺害は今年に入って2件目だ。
亡くなられた清野裕彰警部補のご冥福を心からお祈りします。
(緊急記者会見に臨む栗生修一警察庁長官 安全対策の徹底を宣言)
国民の安全な暮らしを守る上で警察官の果たしている役割は非常に大きい。それ故多くの人々から尊敬をかち得ているが、こんな事件が続くと警察官を志望する若者は減ってしまうだろう。本人が警察官になろうとしても近親者が(特に母親が)危険を理由に反対するに違いない(同様の現象が消防団で起きている。記事は → ここ)。
実際全国の警察官採用応募者数は2005年には14万2000人だったものが、2015年には9万3000人にまで減少している。これはあながち景気回復のせいばかりとは言えまい。
今回の安全対策徹底指令では、
常に防刃服を着用すること
常に2名で対応すること
の励行を求めているが、日々危険にさらされる警察官の安全をさらに高める方法はないのだろうか。
もっと抜本的な対策、例えば深夜帯は交番内への立ち入りを許さず来訪者にはシャッター越しで対応する等、従来の交番の運用理念「住民に寄り添う警察」をこの際変更することも検討に値すると思う。昔と違って加害者は一般市民と全く区別がつかない風体で交番に近寄ってくるのだから。
また、拳銃の携行をやめて麻酔銃かなんかに切り替えるのも有効だろう。
交番襲撃は警察官の拳銃所持と関連が高い。
今から29年前の1989年、練馬警察管内中村橋交番で拳銃奪取目的の男に警察官2名が殺害された事件は、亡くなられたお二人がほぼ私と同年齢だったこともあり今でも覚えている。私はいつの間にか61歳、犯人は死刑が確定したもののいまだに存命中だ。
仙台の事件後まもなく模倣犯が現れた。
「生きているのがイヤになったので交番を襲って殺してもらおうと思った」という。
こんな阿呆の相手をしなくてはいけない警察官、安全対策はもっともっと強化しなくては。
(悲劇を繰り返さないように)