「りんちゃん、ただいまー」
あれ?あれあれ?
玄関に、いつも出迎えてくれる、りんちゃん
の姿がない。
なんで?
ふと見るとリビングのドアがぴったりと閉まっているではないの
。
ええーっ
。
私、日中、りんちゃんを閉じ込めちゃってたの!?
靴を脱ぐももどかしく、膝歩行でドアに近づき、開けた。
飛び出さんばかりの、りんちゃんの姿。
そしてほんとに、飛び出してくる。
「ごめん、りんちゃん。大丈夫だった?トイレ、行けなかった?」
パニくる私を尻目に、トイレへ向かう、りんちゃん。
ああ、ほんと、ごめん
。
ドアストッパーするのを忘れちゃったんだ。
用を済ませて戻ってきた、りんちゃんに恐る恐る声をかける。
「怒ってる?」
こちらを見もせず、毛づくろい。
「あ、今ドライフードあげるね。お水も取り替えなくっちゃ」
お水のお皿をチラ、っと見ると、のしのしと近づき、お飲みになる。
ぴた、と止まる。
「ど、どう?おいしい?」
必要以上にへらへらしてしまう自分を止められない。
「あっ
」
りんちゃん、こっちを見る。
「おトイレ、かたづけてくるね!
」
猫トイレに向いながら、ドギマギしている私。
見たところ、リビングに異常はなく、りんちゃんは、なんの粗相もいたずらもせず、
つつがなく過ごしていたもよう。
こんなふうに私の不注意で迷惑をかけることが今後ますます増えるのだろうか?![]()
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寛大な対応を願うばかりである。
