ガラガラ。
「おっ、みんな来てたんだな」
「はじまりさん、遅い~」
「すまん、すまん。お、りんちゃん、元気か」
本日は、令和元年居酒屋りんちゃん大忘年会。
「もう、何してたんですか?はじまりさん」
「実はな、おせち料理教室に行っとんたんだ」
「えーっ。料理始めたんですか?」
「うー、ま、自分の分くらい作ろうか、なと」
「そうなんだー。俺も習おっかな。作ってくれる人いなくなっちゃったし」
「えー、そうなの?」
「そうなんすよ。凛華さんは、どんな1年だったんですか?」
「うーん。変化なし、かな」
ぶん、ぶん。激しく尻尾を振るりん店主。
「あ、りんちゃん先輩が、凛華さんは頑張った、って言ってます」
「そういう飯田ちゃんは?」
「私は結婚2年目に入り…」
「えー、いつの間に?」
「りんちゃんは?りんちゃんは、どんな1年だったの?」
「ぐる、ぐる、ぐるるるるん、ぐる!」
「りんちゃん先輩、10歳になられたそうです」
「うおー、おめでとう!」
全員で乾杯。
「にゃにゃにゃにゃん!」(=ありがとう)
「ところで、りんちゃんの飼い主さん、にゃんさんは元気?」
「ぐる」
「どんな1年だったのかな」
りん店主、1枚の切り抜き写真を差し出す。
「あ、クイーン」
「この映画を見に行ったんだな?」
「♪にゃにゃーん、にゃーにゃにゃにゃー」
「あ、ボヘミアン.ラプソティー!」
一同、体を揺らし、エアギターソロにはいる。
「りんちゃん、相当聞かされたんだね」
居酒屋りんちゃん、令和も平和。