りんちゃんは、にゃんともナイト-観桜会アフター



ひさびさに、お友達と楽しく食事をして帰途についた。
「みゃーお、みゃーおにゃー
こんなに帰りが遅くなるのもひさびさだったので、

りんちゃんの歓迎ぶりも盛大クラッカーだった。

長い長いラブラブ・タイムを終え、バックやら紙袋を手に私は立ちあがった。

そして。

凍りついた。

なに、これドクロ

りんちゃんのお食事コーナー。

見るも無残なお食事コーナー。

あろうことか、お水のお皿がさかさまになって床にあり、水がぶちまけられている。

さらに、ちょうど、その水のところに、

(今日は遅くなるから、と、多めにあげた)ドライ・フードが、見事に、

それは見事に2食分、そこにある。

ドライ・フードは水を吸って、1粒残らずぶよぶよである。

バックも紙袋も持ったまま、私は立ちつくす。

声もでない。

ひょこひょこ、っと顔をだす愛猫ネコはてなマーク

ええい、こんなことするのが愛猫かい!憎猫じゃあ!

「ふんっ」

昭和の少女漫画さながらにそう言い放ち、私は我に帰った。

もう無視。

りんちゃんなんて、無視。

あれは、絶対、狙ってやってる。わざとだよ、わざと。

今日1日なにも食べてないのか、りんちゃんは、私の足にすりすりしてくる。

「あんなことして、なに言ってんのよ。ごはんは、抜き、ですドンッ

さっきまでのラブラブ・タイムはなんだったのか。

喜んでいた私は、まるでピエロである。

私はつんけんと、そのまま眠る体制にはいった。

ったくむっ

大人気ないのは百も承知で感情がおさまらない。

ので、なかなか寝つけない。

と、そんな私の顔の上に前肢を置くりんちゃん。

置いたまま微動だにしない。

頬に肉球足あと

しだいに可笑しくなってくるのは、どうしたものか。

私は笑いだし、起きて、夜食を、愛猫にあたえた。

観桜会アフター。



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