旅行会社に勤めていた頃、国内添乗を経験したあと、初めて海外添乗に行くことになりました。

行き先は、オーストラリア。

シドニーとゴールドコーストを巡るツアーでした。

初めての海外添乗ということもあり、出発前はかなり緊張していました。

国内なら何かあってもある程度は対応できます。でも海外となると、言葉も違えば、文化も違います。お客様を無事に出国させ、現地での旅行を終え、日本までお連れして帰ってくる。

「自分にちゃんとできるだろうか」

そんな気持ちを抱えながら、飛行機に乗ったことを覚えています。

 

 

 

オーストラリアは持ち込みに厳しい国

初めての海外添乗で特に印象に残ったのが、オーストラリアの入国時の検疫の厳しさでした。

オーストラリアは独自の生態系を守るため、食品などの持ち込みについて非常に厳しい国です。

お客様にも、入国前に「これは持ち込めるのか」「申告したほうがいいのか」と確認されることがありました。

薬についても、きちんと申告することが大切です。

海外旅行では、「これくらいなら大丈夫だろう」と自己判断するのではなく、分からないものは申告する。

添乗員としても、お客様に注意していただく必要がありました。

初めての海外添乗だった私は、こうした日本とは違うルールを一つひとつ確認しながら、お客様をご案内していました。

シドニーで感じたこと

シドニーに到着して街を歩いていると、日本とは違う空気を感じました。

もちろん人それぞれですが、オーストラリアの人たちは、どこかのんびりしているように感じました。

一方、日本人は時間をきっちり守り、予定どおりに行動しようとします。

添乗員としてツアーを進めていると、

「次は○時に集合です」
「○時には出発します」

と、常に時間を意識しています。

そんな自分たち日本人を見ていると、

「日本人って、ずいぶんせかせかしているんだな」

と、海外に出て初めて気づいたような感覚がありました。

日本では当たり前だと思っていた時間の感覚も、国が変われば当たり前ではない。

それも海外添乗で感じた大きなカルチャーショックの一つでした。

ゴールドコーストへ

その後はゴールドコーストへ。

シドニーとはまた違った、開放的な雰囲気が印象的でした。

日本とはスケールの違う景色を目の前にすると、

「本当に海外に来たんだな」

と実感します。

初めて海外添乗をする私にとっては、見るもの、聞くもの、経験することの一つひとつが新鮮でした。

お客様をご案内する立場ではありましたが、私自身も海外旅行の魅力を強く感じていたと思います。

そして、オージービーフ

オーストラリアといえば、やっぱりオージービーフ。

旅行中の食事も、日本とは違う食文化を楽しむ機会になりました。

オーストラリアの広大な大地で育った牛のお肉は、オーストラリア旅行の楽しみの一つです。

今でも「オーストラリア」と聞くと、シドニーやゴールドコーストの景色と一緒に、オージービーフを思い出します。

初めての海外添乗を終えて

初めての海外添乗は、緊張の連続でした。

お客様のことを気にしながら、時間を確認し、移動を手配し、現地のルールにも気を配る。

旅行を楽しむだけの立場とは違い、添乗員には見えないところでたくさんの仕事があります。

でも、その一方で、自分自身も海外の文化に触れ、日本とは違う価値観を知ることができました。

特に印象に残っているのは、

「日本の常識が、世界の常識ではない」

ということ。

そして、

「日本人は、思っていた以上に時間に追われて生活しているのかもしれない」

ということでした。

初めての海外添乗先がオーストラリアだったことは、今振り返っても良かったと思います。

この旅をきっかけに、その後もさまざまな国へ添乗することになりました。

今ではもう昔の話ですが、あのとき初めて飛行機に乗って海外へ向かったときの緊張感は、今でも忘れられません。