ノースマン
原題 The Northman
製作年 2022年
製作国 アメリカ
配給 パルコ
上映時間 137分
映倫区分 PG12
監督 ロバート・エガース
あらすじ
9世紀、スカンジナビア地域のとある島国。10歳のアムレートは父オーヴァンディル王を叔父フィヨルニルに殺され、母グートルン王妃も連れ去られてしまう。たった1人で祖国を脱出したアムレートは、父の復讐と母の救出を心に誓う。数年後、アムレートは東ヨーロッパ各地で略奪を繰り返すバイキングの一員となっていた。預言者との出会いによって己の使命を思い出した彼は、宿敵フィヨルニルがアイスランドで農場を営んでいることを知り、奴隷に変装してアイスランドへ向かう。
近況報告
このブログも半年ぶりの更新になってしまいました。
何をしていたかというと、まぁつまらん話ですが資格勉強です。
ちょっと今の会社に対する若干の不審感みたいのが湧く出来事がありまして「基本働き続けたいが、本当にやめたくなったときに武器にできるものくらいは身につけよう」と思い目下勉強中です。今のところはどんだけうまく行っても来年いっぱいくらいは勉強時間がかかりそう
ですので、最短22-24シーズンは映画好きとは名乗れないくらい見逃していく予定ですので今後も更新はあんまできないと思います。
あとしばらく間をおいてみてみたらブログのタイトルが読みづらいしかっこ悪いので変えちゃいました。
感想
78点
すげー馬鹿みたいですけど、まずは「ヴァイキングこわい」に尽きる。
主演のアレクサンダー・スカルスガルドさん(名前も強い)の観ただけで勝てないとわかる体のデカさたるや・・・
いくら奴隷になったからって、あんなデカいやつには命令とかできないね、絶対。
冒頭の村落襲撃シーンは観ててあんな怖い感じで攻められたらもう戦う気力がなくなる、と村人気分になっていました。
あとは「ヴァイキング結構手広くやってる」とも思った。
アイスランドから始まり、キエフとかコンスタンティノープルとかだいぶヨーロッパ覆ってうろついてたのね。っていう
父王の暗殺から数年後、すっかり一人前のバーサーカーなヴァイキングになってたアムラート王子は
ビョーク演じる預言者に言われて復讐を思い出す。あらすじ読んで「思い出す...?!」ってなりましたね
バーサーカーすぎて忘れちゃってたというのが人間の適応能力の強さというか悲しさというか
これほどデカいものでなくとも、日々の暮らしをサバイブしつつモチベーションを保ったまま当初の目標を達成するのって大変・・・これはたぶん今勉強継続がしんどくなっているからの感想な気がします笑
その後は細々と羊飼いをやってる叔父を殺すために奴隷のふりして潜り込み
クイーンズギャンビットのあの人と出会ったり、まだルールが定まる前のホッケーみたいなものを剣闘士がごとく参加させられたりしながら
夜な夜な兵士、息子と殺していくわけですが、この時の「朝になりました」「奴隷のお前が殺したのか」みたいな流れが
完全に人狼でちょっと笑えてしまいましたが、それは主人公視点であるためで叔父一家としては恐怖でしかない
そして当初の目標の一つ、「母親を救出」のためとりあえず会いに行くわけですが
実は叔父が父親を殺したのも母親の頼みだった、そして自分は父親のレイプによって生まれた子だった!
というアムラート王子かわいそうすぎることを母親の口から直接言われてしまう。という場面
ここでの母親の言動が「叔父一家も全員殺したら、次は私があなたの妻になろう」的なことを言ったりとかなりヤバい
母も母でこの社会で適応しきっているというか、なんというかライオンの子殺しの話を思い出しました
長男の葬儀あたりから思うのは「だいぶミッドサマー」ということ
異文化の儀式はその土台となる物語を共有していないがために全部不気味になりますね
男が死んだ時に、死後の世界の妻となる人的な奴隷が殺されていましたが、あんな感じのやつはウィッチャー3で観た気がする
でなんやかんやあって妻がご懐妊したことがわかるや否や、「復讐の連鎖を断ち切ら(叔父一家皆殺さ)ねば」ということで
スターウォーズエピソード3的な火山で最終決着、瀕死の傷を負ったアムラートもヴァルハラに連れられてハッピー!という話でしたね。
この辺のヴァイキングの死生観は幸村誠先生の「ヴィンランド・サガ」を履修していたのでだいぶ飲み込みやすかった
この漫画はマジ面白いし勉強にもなるのでおすすめです。まだ観てないけどNetflixでアニメ化されています
おしまい
ロバート・エガース監督の過去作の感想はこちら