平成狸合戦ぽんぽこ | 大橋宇宙のブログ 

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久しぶり過ぎる更新な気がします。
ここで何か長ったらしく語る必要性が薄れたのが一番の理由ですが、今回は先日テレビで放映されたスタジオジブリ作品「平成狸合戦ぽんぽこ」にひどく感動を覚えたので、感想なんかを久々に長ったらしく書いていこうかと思います。
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さてこの作品、主人公は山に住む狸たち、そして多摩ニュータウンの開発を背景に狸たちが人間たちによって迫害されそれに何とか抵抗せんとする狸たちの様子を描いたコミカルなエンターテイメントです。

なんとなく見たのであればただの娯楽映画にしかありません。精々人間と自然の共生をテーマにしているんだろうという認識をされるくらいでしょう。実際小さい頃見た自分がそうでした。

ただ、この狸たちを自分たち「人間」に置き換えて見た場合はどうでしょうか?
だいぶ見方が変わることかと思います。

ここで多く語っても仕方ないので見たことがない方はぜひ「平成狸合戦ぽんぽこ」をご覧になることをお勧めします。
「人間」に置き換えて見ることで狸たちがどれだけ人間らしいかわかるはずです。
ただ、この作品が素晴らしい点はまさに狸を使ったことです。
彼らは時に死者を出すような過激派がいたとしてもそのほとんどは平和主義者であり、彼らの化学(ばけがく)、変化(へんげ)によって人間を脅かすことはあっても時にそれによって人間たちを楽しませることすらあります。そして楽観的でユーモアに富んでいることです。

最終的に人間たちとの戦いに敗れても決して悲しみに暮れることなく、逞しく楽しむ事を忘れずに生き続けます。

これが人間のままでは話は重く悲しいものになってしまうでしょう。互いを憎しみあい、殺し合い、そして悲しみに浸り続けるのです。エンターテインメントになるはずがありません。
自分たちの土地を奪われてもあんなに笑顔でいれないでしょう。

人間はとても弱いのです。
そして、人間たちが当たり前に行う、暴力、憎しみ、悲しみがいかにちっぽけなことなのかをこの作品が教えてくれている気がするのです。

どんな時も笑顔を絶やさず、逞しく、手を取り合って生きていく。我々人類が歩むべき道とはそういう道なのだと僕は思うのです。
高畑勲さんはこの作品で人類と自然の共生をある意味訴えたかったのかもしれません。しかし狸たちの生き様は僕ら人類の生き方にも十分当てはまるのです。人と人との共生もまた必要不可欠なのです。
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