Logic Pro Xについて 〜特にミキサー設定とか〜 | DTM/DAW/ギター Blog

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作曲家、編曲家、ギタリスト riyoのブログです

ProToolsやCubaseによる曲作り、WavesプラグインやAmplitubeなど

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シンセを使いこなし始めたのはいいのだけども、ProTools10だとどうにもこうにもソフトシンセが重い・・

NI RAZOR音がとても面白いんだけど、倍音が加算方式のシンセのため特に動作の重いRTASだとこれ一個でCPUが150%くらい消費
Omnishpereをレイヤー組んでるのと同等って

MacBook ProのCore i7 2.3GHzで


そこで、買ったまま放置のLogic Pro Xを使おうかなと

DAWの初めてのソフトがLogic Pro 7で打ち込みとかは使い慣れているのだけど・・・

良く言われるLogicは音が悪いっての、再度気になりだして、ここを自分なりに解明していきました


一番の問題はステレオトラックですな

ユニバーサルトラックっての
これはインターリーブのステレオファイル(普通のステレオファイル、もう一種類のスプリットはステレオの音をモノラル二つ並べて使うProToolsの方式)を一つのトラックで扱える機能

ユニバーサルトラックはCUBASEやStudio Oneとか他のDAWでも使われているけど、CUBASEはPAN右クリックでデュアルパンに変更できたり、Studio Oneもデュアルパンにするプラグインが付属している。

これでピアノ鍵盤、低音が左、高音が右に配置されているような音源でもPanで音源の配置具合を決められる。

けど、Logicはデュアルパンにすることができないのね。
Logicのスレテオトラックのパンノブのようなものはパンではなくて、ステレオファイルのバランスです。

ピアノ鍵盤、低音が左、高音が右に配置されているような音源で、左に振っていくと、右配置の高音域の鍵盤がどんどん消えていきます。

こりゃあかん


1、Waves S1使う
2、Logic付属のDirection Mixer使う
3、スプリットオーディオファイルをモノに分割してProToolsみたくする

S1もDirection Mixerも通しただけでは音も位相も変わったりしないようです。

Direction Mixerは左右90度で完全左右振りのモノラルになります。

パンもどきのバランスで左右に振ると消えていく左右に振られたピアノ音源の音がDirection Mixerだと左右に振っても消えません。

スプリットにする場合、左右のチャンネルに同じようにEQやコンプをかけたい場合AUXトラックを使うことになるかと思いますが、普通のトラックだとプラグインの後にパンなのでちょっと順番が変わってしまいますね。



2番目問題Pan Law設定
これはステレオバランスパンの設定とも絡みますがこれがLogicのちょっと変なミックスエンジンの仕様のとこです。

LogicでPan Lawが主に問題なのがAUXトラックにリバーブやディレイをインサートしてセンドリターンでエフェクトを使う場合、AUXにバス送りしてステムトラックを使う場合ではないかと思います。

どういう仕様なのか分からないんだけど、Logicで「適用オン」の設定だとステレオのAUXトラックを通る度にPan Lawの設定が適用されて、どんどんレベルが変わって行きます。

・Pan Law -3dB(パンをセンターにしたときセンターのレベルが-3dB)



シンプルにセンターでキックとスネアだけ鳴っているステレオのドラムトラックを、AUXに送っている図です。
AUXトラックを経由する毎にセンターにある音が-3dBされます。

分かりやすく4回AUXを経由しているけど、通常使用だと2回くらいかなと、
(ドラム→ドラムステム→リズムトラックまとめステム)


・Pan Law -3dB補正(パンを左右に振ったとき左右のレベルが+3dB)



よく設定で推奨されている「-3dB補正のステレオバランサ適用」の組み合わせだけど、AUX経由でバランサを振ると経由毎にレベルが3dB上がってくのですぐ音が割れます。
AUXトラックでパン(バランサ)を振ってまたバス送りってことはあまりないかと思うけど、
まぁ・・・気持ち悪いわな

(写真はなぜかの9ですが気になさるな)


Logicを音良く使うにはユニバーサルトラックオフっていう都市伝説(?)的な話はここかかと思います。
昔のバージョンのLogicは「Pan Law -3dB補正」は無くて、他のDAWと同じ鳴らし方である「Pan Law -3dB」にしてAUXトラックに送るとどんどんセンターのレベルが下がる

ユニバーサルトラックをオフにするとそれが回避できる

Logicはユニバーサルトラックだとオフは音が良い

っていうことになっていったような歴史の模様です。

でもLogic Pro Xはユニバーサルトラックオフにできないし。


昔からあるLogicユーザーのサイトなんかでは「ステレオバランサにも適用をオン」を推奨しているようですが上記のような問題があるのでミックスするスタイルに合わせて設定する必要がありそう。

他のDAWだとセンターのときに-3dB下がる仕様なので、同じようにLogicもセンド送りのステレオで鳴らしたいエフェクトをセンター-3dBにしたい場合は
Pan Law -3dBでステレオバランサ適用あり
にする必要があるけど、上の写真1のようにステムトラックまで-3dBの影響を受けるってことですね。

どうしたもの

まあ、一番問題なのはステレオバランサを振ると片方の聴こえなくなって行くってことで、そこを気を付けつつPan Lawの設定でレベルの動きが変わるってことを知っていれば問題ない範囲かと思います。


センドの、プリフェーダー、ポストパン、ポストフェーダーは欲しい音に応じて設定で、モノラルトラックであればポストパンで問題ないし、「飛ばし」とかのエフェクトを得る場合はプリフェーダーだね。

プリ→前
ポスト→後ろ

だよ


個人的にLogicで気なっている、多分バグ
キーコマンドFで開くブラウザでサンプリングレート44.1KHz以外の設定にしているとブラウズするオーディオファイルが変更後のサンプリングレートについてこない

普段48kHzでやってるんだけど、なんか、アレンジウィンドウにドラッグするとブラウズしているときとピッチが変わる・・・
なんでかと原因を探っていると・・・

88.2kで開いたらブラウズ中のサンプルが高速再生

以前のバージョンはApple Loopブラウズ時でもなっていた記憶があります。
XではApple Loopでは大丈夫な模様。



長くなったけど、Logic Pro X、ProTools10と比較してもミキサーの仕様が分かっていれば特に音悪いとか感じないし、若干バグありますけどMIDI打ち込みはやはりやりやすく使いやすいですよ。


その他良いとこ悪いとこ
・Smart ControlというLiveのMacroのような機能もついててFM8とか使う場合はこれはやばい機能

・ProToolsの場合プラグインやシンセのオートメーション組むのアサインが激しくめんどいですが、LogicだとトラックをTouchかLatchにして再生してオートメーション組みたいパラメータをいじればすぐアサインされるのも便利。

・起動が半端無く速い。

・Flex Pitchは若干音悪いかな、通すと声が結構変わる

・安い

・AUの仕様だったはずだけど、プラグインをアサインする時、例えばwavesでwavesカテゴリーがあるだけで種類とかで分かれないので探すのが大変

・ProTools10より遥かに軽い。プラグインやシンセのCPU稼働率は同じようなセッションでも半分くらい。

・多分DTM初心者にはちょっと難しいのではないか(昔のバージョンよりはだいぶ分かりやすいけど)

・安い