異次元の壁の隙間部屋 -13ページ目

異次元の壁の隙間部屋

小説やら創作やらを投下するブログです、
オリジナル設定多し、苦手な方はすぐ逃げましょう。
相互リンク大歓迎


 ようやく手に入れた武器は、拳銃だった。
おそらくは新型だろう、琥珀色の宝玉が埋め込まれた黒い銃。
どこかザワつくものがあるが……戦闘に支障はない。と願いたいお願いしますわマジで。
正直言うとな、アイツなんかに負けたくないんだよ!!




一旅目 5 デモ戦:ドレッドノートは風に啼く





『オレ様を扱うとでも言うのか?』

 突然脳裏に響く声、誰だ!?今忙しいんだけど!?
声の主を辿ってみると、それは何故か琥珀色の宝玉から聞こえていた。
……最近は武器が意思を持つのか。すごいな。


『何か勘違いしているようだが、まぁいいや。一時的だが力を貸してやるよ』
「は、はぁ……」


 えーと、とりあえずこの銃さんは力を貸してくれるらしい。
しかし、なんなんだコレ? なんかチャージとか出来そうな部品が取り付けられてるよ?
見た目は至って普通の銃なんだが、うーん? チャージ武装……ミニ波動砲とか撃てたりして!?
いやいや、ないない。どこのRの系譜だよ。ねーよ、絶対ねーよ。


コツ、コツ、コツ、さて足音が近づいてくるぞ、タイミングを逃したら終わりだから一発で決める。
 



『いまだ、往け!』




武器の収納された棚から通路に飛び出て、目の前までやってきていたブロウに零距離連射。
何かが抜けていく感覚をかき消すように ドガガガガ!!とぶっちゃけ拳銃にしちゃ、ぶっ飛びすぎるような弾声が唸る。
 しかも、恐ろしい威力で、五弾ほど被弾したブロウがフラフラと倒れこんだ。


「…………………………えっえええ!?」


 戦闘終了のブザーが鳴ると、武器庫と外部を繋ぐ扉から観戦者だったらしい少女が顔をのぞく。
青い髪、珍しい色してるな。



「えっとー……終了。です」
「……あ、あぁ……了解」




 なんだか呆気なかったけど、謎の武器によって倒れたブロウに敬礼!!



「いや私まだ死んでないから」

 黙ってなさい阿呆。また弾丸浴びたいか。




「いやはや、まさかあそこまでの威力を持つ武器があるとは」

 休憩室で茶を飲みながら反省会。あまりにも呆気なく終わってしまったため、

特に参考に出来るような事もなかった。
お手本には成れなかった訳だ。が、何故か感謝された。

 俺が発見してブロウを瞬殺した拳銃、えーと……『アルバトロス』とかいったかな。
アルバトロスとやらは、非常に力が強すぎて、レジスタンスのメンバーでさえ扱えなかった代物らしい。
こいつは人格を持っていたのだが、そこらへんはどうなの? と聞いてみたら、

原材料?に問題があるようだが、詳しくは知らない、だそうで。


 まぁそんなこんなで、使えない銃の行き先が決まったと、まぁ宝の持ち腐れはやだもんな。
ありがたく、銃は頂戴する事にした。だって、ねぇ。嬉しいじゃん。おいしいじゃん。無償でゲットだぜ。


「お前のゴリオシ戦法にも吃驚だったがな」
「あぁ……それは、その」
「はぁ、取り合えず制限は決めておこうか」


 技の使用制限はどの道必要だ。まぁラストボスに相応しい戦闘力の持ち主だ、

人前でバンバン魔法を使われたら化け物扱いされて通常活動に支障が出る。

俺が入手したアルバトロスも、一般人の前では使用を控えねばならない。
両者、枷付きであっても、それなりにやっていけるほどの強さはある。問題は無い。


「じゃあ私は人前では魔法職……アークメイジが習得する技だけを使用すればいいんだな」
「俺はアルバトロスの使用を控えるで手を打つ」



アルバトロスは戦闘中以外では喋る事が出来ないようだ。まぁ……問題は無い名。
 レジスタンスには先程、ブロウは魔法の偉才で、枠に収まる者じゃないことを説明してある。
妙な事をしない限り、大丈夫であろう。うん、そうであってほしい。



「お前、大丈夫か?」



 何が?


「顔色悪いぞ、真っ青だ」
「別に体調は正常だけど」
 
 ちょっと違和感はあるけどな。
 
「そうか……次はどこに向かうつもりだ?」
「そうだな……」
 
 ちらり、日付が一緒に表示されている時計を見る。
暫く任務はない。季節は春。



「……桜でも見に行こうか」
「サクラ?」
「丁度花見の季節だしな。いい穴場を知ってるんだ、息抜きに行こうぜ」


 大人しい同僚たちも誘ってさ。
 正直、此処最近は任務の内容がハードで疲れていたんだ。たまにはいいだろう。
 


「じゃあそろそろ出発しよう、用は済んだし」



 休憩室を出て、出口のある区域へ歩を進める。

……なんだろう、視界が霞んで見える。あれ、ちょ、ま。









「生きてるか?」
「一応生きてるみたいだな、すまない。何から何まで世話になってしまい」
「別にいいさ、アレを使って倒れた人間はごちゃまんといるし」



 イクスが突然吐血し、倒れ、今は救護室。
どうしてよいのか分からず、右往左往していた私を助けてくれたのはかつての部下であった。

 デーモンスレイヤー。今はトリガーと名乗っている青年、魔族と人間の混血で、背に翼の在る者。
今、トリガーは私の正体に気付いている様子はない。
かつて彼を裏切った事を、謝罪するチャンスは無い。


「あの銃、そこまで危険なものだったのか……」


 あの威力、確かに可笑しいと思ったが機械武器に反動と言うものが存在するのか?
それとも機械に見せかけた何かの魔法武器か?


「詳しくは知らないが、命の危険がある事には変わりないな」


 んな危険な武器を何故此処で所有しているのだ。さっぱど分からんぞ。


「起きたら使用は極力控えろと伝えておけ、コイツは使えるものはとことん使う。釘を刺しておいてくれ」



 まるで困り者を知り合いに持っている人間のように言うと、トリガーは部屋を出て行った。
 出て行く瞬間、こう、呟きが聞こえた気がする。









「…………いつも無茶ばっかしやがって」


















お前はいつもそう、無茶をする
(優しすぎるよ)
(強がりすぎるよ)




*あとがき

 ようやく一任務目終了、次の部隊はジパングでっせ 和だぜ!和!!

そこで新規にレギュラーを迎え入れたいと想います。


こちら のフリーゲームBREAKERをようやっと一周目をクリアしたので、記念イラスト。



  \蜂の巣にしてやんよ!!/
異次元の壁の隙間部屋


操作頻度の一番高かった律君をば、銃使い美味しいですo(〃^▽^〃)o

キャラクターも全部大好き、律くんも祈んも誡君もヴィタヴィタもコードんもグレイス様も

皆みんな好きすぎてヤバイ!! 二週目が楽しみだぜ!! だが負の声、テメェはくんな。













 実は、ラフの時点で隣にイクスが出しゃばってたので、一応乱入バージョンも↓









異次元の壁の隙間部屋



イメージ的には冒険者なりたての頃かね、


俺の住む世界には、蛍祭りと言う行事がある。
一般的には夏祭りと統合される事は多いのだが、隙間荘のある国は、意外と統合せず、
そのまま祭りは続いている。


さて、そんな柄でもない話をしたのには少々理由が在ったり無かったり

 親友であるラグに、血涙流されながら言われたのだ。少しは夏休暇中に
真っ当なデートをしとけ、任務を休んで。と

 夏場は魔物の動きが活発化するから、任務は急増するのだが、そう言われては仕方ないというか。
なんとなく彼女に連絡を取ったら、あっさりとOKを貰えた。暇なのだろうか。




だが、情報屋の同僚たちは黙っていなかった。
「抜け駆けなどさせるか!!」とでも言わんばかりにクアンが、ハルトが、アステルが
乱入しようとしてきた。悪意剥き出しの殺す気まんまんで。流石に死を悟ったよ。

 だが、助け舟は意外なところで出されてきた。

 トゥルーさんの粋な?計らいで、カオス共は黙らされ、ティダとユーナが同行する事に。
一種の、ダブルデートというやつだ。さすがパイルバンカーの大将。





 蛍祭り当日、ある程度予想していたことが起きた。



ルライトは、浴衣どころか祭りすら知らなかったらしい。もう驚きすらないよ。
どんだけシビアなの其方の世界。
 祭り会場はユーナの自宅のすぐ側なので、彼女がルライトを浴衣姿に仕上げてくると言う。

「どんなのが似合うかな?」
「花柄とかいいんじゃないッスか」



ティダの提案は大抵大雑把過ぎる。



「白雪小花とかいうヤツはどうだ?この前自慢してたヤツ」

 落ち着いた色の布地に白い雪のような花を散りばめた浴衣だ。去年、ユーナが着てきて
ティダが彼女の奇麗さを自慢していたヤツだ。印象に残っている。
アレなら、ルライトにも似合うだろう。つかそれしか知らん。ごめんよマジで。



「え、えっと……じゃあ着替えてくるね」
「いってらっしゃい、待ってるから」



ルライトとユーナを見送り、俺とティダはため息を付く。



「まさか祭りや浴衣すら知らないなんて、凄い彼女っすね」
「……もはや、慣れたよ」
「大変っすなぁ~イクスも」



 リア充も、案外大変なのだ。



 少し時間がたって、ようやくルライトたちが戻ってきた。

「うぅ、歩き辛い……」

 慣れない服装に戸惑っているようだが、やはり似合うな。うん、可愛い。


「イクスさんのチョイス、大正解でしたよ」


 ユーナは満面の笑みで報告。ティダはそれを見て微笑んでいる。
向かってる対象が違くとも、笑顔を見れればそれでいいと、昔ティダは言っていたな。



「そりゃよかった。というか本当に似合ってるな」


 黒髪だからとかそういうんじゃなくて、本当に似合っていた。
浴衣は直線美とかそんな話を聴いたことも在るが、ぶっちゃけどうでもいいです。
雪小花の咲き乱れる浴衣は、彼女の可愛げを見事に引き出していた。
今なら、至って普通の女の子にみえる。剣も背負ってないしな(というか剣は持ち込み禁止だし、ね?



「さて、そろそろ行こうぜ! 露天もフル稼働し始めたみたいだし」


はやく遊びたくてたまらない、という雰囲気を駄々漏れしているティダの提案に乗らない訳がない。


「だな。ルライト、大丈夫か?」
「うん、慣れれば案外平気」



 それなりに人混みがあるためか、無意識に手を繋いでいたのは、皆には秘密だ。





 思えば、こうやって祭り通りをゆっくり歩くのは、シエルたちと旅していた時以来だなぁ。
ここ数年は同僚たちとの馬鹿騒ぎばかりだったため、こうやってゆったりしているのが物凄くありがたい。


「なぁイクス、あれは?」
「あれは水ヨーヨー、やってみるか?」



 祭り屋台や露店を見てまわっていると、ルライトが何か興味を惹かれたらしい。
指差した先には水ヨーヨーすくい。まぁ鉄板だよな。



「うん。やってみたい……いいかな」



 もちろん。
屋台のおじさんに料金、二人分の二百円を払い、まずはルライトが挑戦。
……上手くいってない。今思いっきり吊り糸(紙だが)が塗れてぶっちぎれた。
空色の水ヨーヨーが欲しいらしかったので、俺もちょっとやってみる。



「コレするの何年ぶりだろか……」
「ざっと2年ぶりじゃね?」


 隣でユーナのために赤い水ヨーヨーを取るのに奮闘しているティダがいう。
そうこう言ってると、案外上手く空色水ヨーヨーを吊り上げることが出来た。
おぉ、結構上手くいくもんだな。第二ラウンドは覚悟してたんだけど。


 
「取れたぞ」
「あ、ありがとう!」



 目を輝かせて、ルライトは水ヨーヨーを受け取る。遊び方は知らないだろう。
サクッとユーナが教えてあげているのを見ると、何故か安堵した。


「うおっしゃ!!」


 早くも第三ラウンドにいっていたティダが声を上げる、よく頑張った。
花火と本番の時間にはまだまだある。さて、次はどこに行こう。



「あ、金魚すくいがありますよ! ルライトさんも一緒にどうです?」
「え、えっと……やってみる…………!」



 不思議と普通の子のような少女らしい笑みを浮かべているルライトをみて、
あぁやっぱり女の子なのなぁと思ったりして。





 



 金魚すくいで二匹ほど金魚をゲットしてきたルライトとユーナ、本当に祭りを満喫しているようだ。
皆、わたあめ片手に(ルライトむっちゃ喜んでた、むっちゃうれしい)
色々な屋台を見てまわっていると、ティダが勝負を仕掛けてきた。



「イクス、ちょっと勝負しねえか?」
「射撃で?」 
「おうさ!!互いの飯おごりを賭けてだ!!」



 ビシィ!!と決められてしまった、此処で引いたら男が廃る。と言う感じか。
無論、受けて立つ。 日常のように銃火器つかってる俺を舐めんじゃねえぞ?



「がんばれーイクスー!」
「ティダー!油断しちゃだめよー!」


後ろからの応援を受けてか、ティダのやる気はマックス値を突破した。

勝手に舞い上がってんじゃねえぞオイ!



「先にあのテディベアを落とせたら勝ちで」
「オーケー! 行くぜ!砂漠の鷹!!」



此処でそんな物騒な二つの名を出すんじゃない、と思いっきり足を踏みつけて先制攻撃。
油断は禁物だと今言われてただろうが。



まぁ両者、想いは譲らないようでして。


パンッ!パンッ!とコルク弾をテディベアに当てるが、中々落ちてくれない。
「そいや!」
落ちないな、早く打ち落としたいんだが……と思っていたらドサッと音がした。しまった、取られた!
標的はティダに持ってかれ、見事に敗北した。あぁ悔しい!よりによってこいつに負けるなんて!!


「金髪のあんちゃんの勝ちじゃな、ほれ、もっていくがええ」
「へっへーん、俺の勝ち!ユーナ!俺イクスに勝ったぜー!!」


コルク弾が一発残ってたので、比較的に簡単に取れるお菓子を撃って落とした。あぁ空しい……。



「ごめんな、勝てなかった」
「い、いいよ! そんな謝らなくても……凄く、かっこよかったし」


 空しさは全部消え失せた。

 まぁ射撃勝負であんなに熱くなってたのは自分でもびっくりだったが、
ルライトの一言で空しさ全部吹き飛んだほうが凄いと思った。
恋って、すげえ。






 財布の中身を多めに持ってきといてよかった、と心の中でほっとため息を付く。
勝負に負けたため、他三人分の食事を奢る事になったが、こういうのを想定しておいてよかった。
冷たい風は吹かなかったよ。



 それぞれ好きなものを買って、夕飯を適当に済ませると空が急に明るくなったのが見えた。


「お、始まった!」
「奇麗……」



 ティダとユーナはそれに見入って、二人の世界に突入している。
 花火が始まったのだ。時間的に丁度いい感じでよかったよかった。


「あれが、花火?」
「そ、あれが花火。夏祭りのメインイベントだな」


 本当に見せたいものは別にあるのだけど。ルライトは空を華麗に彩る花火を見つめてこういった。


「本物を見れるなんて……すごく綺麗…!」


 花火の光に照らされる笑顔を直視して、思わず目線を逸らした。
顔が赤くなっているのが自分でも分かったんだ、仕方ないだろう。
 にしても綺麗だなぁ。昔は全然見てなかったのに、こうやって再度見ると、結構損してた?
牡丹の花火がよく目立つ。他にも菊やらなんやらが綺麗に打ち出されて、

蛍祭りは一番の盛り上がりを見せる。


 花火打ち上げも最終に近づいてきたのか、一気に多くの花火が空を舞う。
暗がりの空に花畑を映すそれは、スターマインだ。ここぞとばかりに秘蔵っ子が空を飾る。


「凄い! 空に花が咲いてるよ!」
「綺麗だな」


 ルライトの笑顔も、それ以上に可愛いのだけど、口には出せなかった。






 花火が終わった後は、二班に分かれての別行動になる。
蛍祭りという名のいわれとなっている、最後のイベントのためだ。


「ね、ねぇ……此処は?」


配られた蝋燭の明かりのみを頼りに、川岸まで到る。
緩やかな流れの川の水は、どこよりも綺麗な事で知られている。もうそろそろだろう。




本当に見せたかった風景は、夜闇に突然現れる。



「はじまった」


ポツ、ポツと光りだす其れは……ホタル。
ホタルの、群れが川の辺に降りてきた。 その様子はまるで

星空を地上に持ってきたかのような幻想的な風景だ。



「これは……」
「ホタル。 今じゃ此処にしか生息してない光る虫さ」
「此処にしか、いないの?」



最近は、ホタルが住める環境は減ってしまって、いまや此処くらいしかいないのだ。
人間の開拓の犠牲者たち、とでも言うべきか。



「あぁ。この世界だと、もう此処にしかいない」



 だからこそ、見せたかった。
場所を追い出されても生き続ける、その光を見せたかったんだ。
いまやその名を知る者も少なくなった、小さな光。
只生き抜くために光るそれは、どこか儚く感じれる。



 この風景を。
 過去に一度だけ見たあの風景を、
 彼女と一緒に眺めたかった。 

 人として生きていた、過去の自分の願いであった。



「……ルライト」
「?」
「好きだよ」



 突拍子もなかったが、コレだけ言えればもう十分だ。


星の川岸で、今一度、本音の再確認。
 彼らには疑われるのかもしれない、俺は嘘をつくのが上手すぎた。
でも……この気持ちだけは、本当であって欲しい。 
嘘だらけで塗り固めてあっても、それだけの真実は、嘘にしたくない。

そうであるように、祈り続けよう。




「あたしも大好きだよ、イクス」








 星の川岸、ホタルの海で
(朽龍であったとしても)
(この想いだけは、朽ち果てさせないと、祈り続けよう)











*後書き

いつもお世話になっているミカヅキさんに捧ぐ!!イクスとルライトのデート話です。

まぁイクスは此方では幸せになっているから、本編ではドン底に落ち貰いますがな。


畜生!リア充はぜやがれ!! 誤字脱字ありましたらお手数ですが報告をお願いします><