「お前がいたせいだ」
やめろ。
「理解したくない、視界から消えてくれ」
やめてくれよ。
「どうしても嫌と言うならば、その哀れな化け物と一緒に、殺してやるよ」
もう、やめてくれ!!
六旅目、4 断絶者
時は、少し遡る。
「よーやく合流できたな」
「いやーすまんすまん。まさか合流願望だとは思わなかった」
色々すっ飛ばして炬燵たちと合流を果たしたが、ティダがいないことには驚愕した。
……現在この場所にいるメンバーを確認しておこう。
まず炬燵、龍牙。生きててよかった。よくあのバイヲを駆け抜けたな。
そんでもってメールで助けを求めてきたトリガー先輩。
まぁこの人は……しぶといからな、無駄に。そう、無駄に。
「なぁ、奈零紗は?大丈夫なのか?」
「あぁ水雷さんが診ててくれてる、……とにかく、お前らなんで此処まで潜った」
炬燵の質問に答えて質問で返す。
「あー…いや、その……」
「ごめん、オレもわかんない」
龍牙の返答で、イクスは大体の事を察したらしい。
ようは迷子になったんだなと、そう単純な理由だと思い込むことにしたようだ。
「ティダの件は大丈夫だろ、闇落ちしてても引き戻せる」
刹那、トリガーの発言の直後だった。ドゴンッ!という爆音と、何者かの歓声が聞こえたのは。
*合流場所→→→総合研究室
「なん、だこりゃ!?」
炬燵は思わず声を上げた。研究室のど真ん中に存在するそれをみて。
「キメラだな。あー……大物だ」
トリガーは淡々と語る、龍牙は気分が悪くなったのか、それから目を逸らした。
金属と生物が融合したソレ。おそらく生物はニンゲン。
何人犠牲にしたのだろうか。イクスは巨大キメラを見、ギャラリーと化した研究者達を見た。
ふと、思う。
ノイズが邪魔だ。彼らさえいなければ。
「いやはや、今回は大成功ですな」
「あぁ、これで私たちの努力も報われる」
「やったぞ。これで。これで……」
すべて スクワレル。
「お前らの勝手な理想論なんざ、邪魔なだけだ」
『彼』は動いた。
*
一瞬の出来事だった。トリガーは流石だと感嘆する。
ざっと二十数名いたギャラリーが、一瞬で死んだ。否、殺されたのだ。
彼、イクスの手によって。
正直此処まで殺れるとは思っていなかった、想定外だ。
そういえば彼は、異様にキメラに関して詳しいな。そんでもって大嫌いだと言っていた。
大嫌いの対象はおそらく……。
「お、おい!もうやめろよ!!何も殺さなくても……!!」
炬燵が叫ぶ。多分、それは聞こえていない。たとえ聞いていたとしても……。
「こういうのは放っておくと面倒な事になる。今潰しておいた方が効率がいい」
人間。そう、あいつは極度の人間嫌いだ。
表ではそういう素振りは見せないが、いざこうみてみると、よく分かる。
だって、仲間を見る目すら、豹変しているのだから。
冷たい憎悪の光。仲間であっても容赦がない。殺意しかない瞳。
グシャリ、死体となったそれの頭を踏み潰している。
表現してはいけないもの全てをぶっ潰し、ゴミのように蹴り飛ばす。
いつも以上に狂気行動に走っている。
「なにして……るんだよ!!」
龍牙は拳を構えて突撃した。実力行使で止めるつもりなのか。無駄な事を。
「やめておけ、死ぬぞ」
トリガーがソレを引き止める。死者は少ないほうがいい。
滑稽だな。
*
彼らがいたせいで。こうなったのか?
あてつけ?真実?虚構?うそ?
くだらない、今は殺せばいい、それだけだ。
そう、あいつだ。あいつさえいなければ。
全て終わるわけじゃない、だけど、殺さねば。
殺さねば、俺が壊れてしまう。
理由なんて知るか、そんなものイラナイ。イラナイ。
死んでしまえ。
死んでしまえ。
犠牲になるのは、俺たちだけで十分なんだ!
これ以上殺させたくない!
くだらない実験なんか、
そんな事に全て捧げるヤツなんか、
生かす価値すらない連中なんざ、
全部
死んでしまえ!!
でも、本当にそれでいいのか?
(理解不能)
(理解、拒絶)
アトガキ
暴走しました。
