Shigeru Eguchi 'Still a long way to go' -18ページ目

Shigeru Eguchi 'Still a long way to go'

アートや制作や活動のあれこれをお知らせいたします( ´ ▽ ` )ノ

深夜のキャンバス張りと
下地のジェッソ(白亜)塗りを終える。

目下、オーダーのバラの油彩画の下絵進行中。
そのためのキャンバス。

刷毛あとが隆起した跡にならないように刷毛を大きいストロークで向きを揃えてたてよこたてよこ。


池澤夏樹さんの小説のどれかで
「手を使って金槌で釘をうつ、斧で薪を割る、そういう間に考えることができる」
というのがずっと記憶にある。

キャンバスを張ってる間、ジェッソを塗る間、未来の不安より目の前のことを、キャンバスに描かれる世界の色を、言葉も浮かべば、映像、画像で考えてる、いや、「思っている」が正しいかも。



仕事と呼ばれる一部は身体を使わない、指の先だけあれば仕事が進むものが本当に増えた。
楽になるはずの機械や道具が、負荷を頭だけに絞ってなんだか変なバランスだとよく感じる。


色を塗るって作業は、パレットの絵の具を混ぜて納得した色を筆を選んで必要な量を取り、必要な筆致や力加減で塗る。
AからBへ移動させて色が絵になる。

「まだ本を読んじゃどうしてダメなの?」
「あなたにはまだ体験が足りないからよ」
と五十嵐大介先生の「魔女」の中でも言う。

偏った考えやネガティブな妄想は頭だけで作られることが多い。

何か手仕事や運動と共に考えることは今の現実の世界にいながら空想の中道を得つつ正しく考えることができる気がする。

すると不思議なことに1〜10の工程や必要な思考を一足飛びにひとつのビジョンで答えをだしたり、理解することもある。

成果より過程が楽しくて、それが結果になって次につながる。

だから手作業を省いて描く気は起きない。

自分の思いや声をしっかり聞ける方法、無駄や効率悪くても道草の方が楽しい、と思う。

少なくともそのことだけは忘れないでいたい。

今油彩画に戻りキャンバスに絵の具がキレイな色で乗る様を楽しく嬉しく思うのです。(●´ω`●)