前回に続きます。
自問自答が続くも、
多忙を極めていたある日のことです。
想像をしていなかった方向から
突如として、
アル事実を突きつけられました。
それは、
喪失感すら覚える、
私にとりましては
極めて残酷なものでございました。
心身を蝕むには時間はかからず、
わずか数か月で、
真綿で首を絞めるが如く
心身の機能を失っていきました。
当然ながら、
事業は翳りを見せ始めました。
私の変容に周囲はどれほどに
畏怖したことでしょう。
ですが私は、
決して事実を語るには許されない
立場にあったのです。
秘密を抱えたまま、
終わりをむかえようとしている。
皆と培った信頼と絆、
すべてを失う絶望感に押し潰されました。
築き上げたすべてが
目前で崩れ去ろうとする瞬間、
願いましたことは、
全てをかなぐり捨てても
社員だけは守り切りたい。
皆を道連れにだけはしたくない、
只その一心でした。
私は会社の存続に奔走いたしました。
当時のパートナーや家族は、
私の異様な状態を見守るしかない
状態であったように思います。
限界まで追い込んだ身体は、
あらゆる機能の数値の限界値を越えて、
医学的には予断を許さない
状況にありました。
そうして遂に幕引きです。
初夏の穏やかな一日でした。
身体の筋力を失い、
おぼつかない足取りの状況で
銀行との最終交渉に向かうなか、
私は事故に遭いました。
歩けない。
もう立ち上がることができない。
支えられた腕の中で、
そこまできて、
ようやく休業を決意できたのです。
望んだ、
望まなかったにも関わらず
私の創造物は一度は生を受けて、
燦々と光り輝き、
そうして再び私の手で消滅させたのです。
師匠曰く、
“まさに傷官現象でございましたね” と、
傷官の真骨頂を経験した次第です。