ご相談の一つに、

部下の育成に関するお悩みがございます。

 

一般的には日干が「己(つちのと)」の方は、

男女問わず面倒見がよく、

育成能力に優れているとされています。

 

確かに、己は五行の中でも本質的に

“育てる”要素を持ち合わせておりますが、

その資質が社会で活かされるかどうかは、

命式全体から総合的に判断する必要があります。

 

実際、日干己の管理職の方でも、

教育的立場は不得意とし、

独自のスタイルでキャリアを積まれて

きた方もいらっしゃいます。

勿論、教育現場でのご経験がない方も

多くお見受けします。

 

私見になりますが、

部下育成に適している方には、

いくつかの傾向がございます。

 

男命であれば、

官旺じ身旺ずる命式の方は責任が強く、
上司として守りの力が働くため

部下からの信頼も厚くなります。

 

また潜在能力や行動の在り方は、

座す・遭う12運の強さにも関わりますが、

概して官星が良好に働いている方には、

育成面での適性を持つ方が多いように思います。

 

一方、女命であれば、

食傷旺ずる方は部下の面倒見が良く、

共感能力の高さや聞き上手な面からも、

慕われる存在であることが多いです。

 

では、命式に官星や食傷があれば、

部下育成に長けているのかと言えば、

そうとは限りません。

 

たとえば、

強すぎる官星が制御されていない場合や、

食傷を宥める星が存在しない場合は、

その偏りが極端に表れ、

教育に不向きとなることもあります。

 

また、官星や食傷が

命式内に一つしか存在しない場合ですが、

一つだけある星というものは、

本人が無意識に求めるものとなりやすく、

その星が本人の中で執着やこだわりの

対象として現れ出る傾向があります。

 

たとえば“官星”であれば、

過度に教育熱心となり、

大きな期待を持ちすぎることで

かえって部下を疲弊させてしまう

ケースも出てまいります。

 

社会において、

大人が大人を教育するということは

非常に難しい課題であります。

下手をすれば、

単なる主観の押し付けになりかねません。

 

部下を育成するには、

上司と部下という一対一の関係にとどまらず、

会社全体で、育成環境を整える必要が

あると思っております。

 

世の中には、

自己改革・自己成長を望む人と、

導かれる育成を望む人がおります。

 

部下となる人が、

どちらに属する人なのかを見極めることは、

上司として最初にすべき大切な役割です。

 

特に新入社員を迎える際には、

その初職における環境や教育が、

彼等の長く続く社会生活の基礎となることを、

決して忘れてはならないと思っております。

 

全体として、

日本経済は人手不足の状況は変わらず、

求人倍率は高い数値を示しています。

 

選ぶ側も、選ばれる側も、

人と人の出逢いというものは

少なからずとも“その環境”に縁があっての

必然の力が働いております。

 

そのことを意識するだけでも、

今後の人生において、

ご自身なりの方向性を見つける手がかりと

なるのではないかと思っております。