“無から有を生み、

生み出したモノを自らの手で破壊する”

 

“再生と破壊、

この繰り返しが傷官の脅威であり

傷官という星の働きです”

 

私の元命の解説に至り、

師匠より最初に頂戴したお言葉です。

 

 

遠い昔のことです。

 

起業して間もなくの頃、

私はある強い使命感をもって

活動を行っておりました。

 

ついには、

その使命感は強烈なエネルギーとなり、

吐き出す場所を模索しはじめました。

 

そうしてある日、

点在していた想いを一気に練り上げ、

一つのプロジェクトとして誕生させました。

 

SNSもない時代です。

 

「絶対に失敗する」「無謀すぎる」と、

当初は不安視をされたプロジェクトでしたが、

蓋を開ければ、ビジネスの範疇を越えて

広く支持を得る形となりました。

 

なぜ、“そう”想うのか。

なぜ、“それ”をやりたいのか。

 

問われるたびに、上手く説明できません。

 

誰かを助けたい、

誰かの役に立ちたい、

爆発的な感情のもって行き場がなくて、

若い時分は、この想いにのみ

突き動かされてまいりました。

 

湧き上がる“想い”への抑制がとれず、

手に負えないエネルギーの出しどころに、

随分と振り回されてきたようにも思います。

 

こうしてプロジェクトは成果を上げ、

当初の構想を遥かに超えた領域にまで

到達していました。

 

けれども私は、

プロジェクトのために社員を増強し、

事業が拡大するにつれて、

自問自答を繰り返すようになりました。

 

順調さの中で、

知名度が上がるにつれて

言いようもない虚しさを感じる

ようになりました。


目の前で変わりゆく

私の手に負えないほどに成長した

生み出したモノ達に。

作り出してしまった責任を、

引き返せない恐怖を

覚えるようになったのです。

 

そんな時です。


遂に、

プロジェクトを手放す日が訪れたのです。